オペラシアターこんにゃく座が、今年9月、新作オペラ『リア王』を上演!

1971年の創立以来、日本語でセリフの聞き取れる数多くのオペラを創作、音楽的にも演劇的にも高い評価を得ているオペラシアターこんにゃく座が、今夏、シェイクスピア悲劇の最高峰とも言われる『リア王』に挑む。これまで『十二夜』、『ハムレット』、『夏の夜の夢』、『ロミオとジュリエット』、『マクベス』と5作品のシェイクスピア作品のオペラを創作、上演。1989年の『十二夜』初演時には、訳者の小田島雄志より「ことばと音楽のしあわせな関係」と評され、独自のシェイクスピア・オペラのスタイルを確立している。

今回、演出を手がけるのは、鋭く時代を突く舞台を数多く手がける演出家・上村聡史。作曲は、いつか『リア王』をオペラにしたいという想いを長年持ち続けてきた、こんにゃく座の座付作曲家・萩京子。男女2人の道化役や、個性的な楽器編成などこんにゃく座ならではの仕掛けも見どころ。
そんな本作にて、リア王の末娘コーディリア役を演じる歌役者、入江茉奈より作品についてのメッセージが到着した。

入江茉奈(歌役者)

こんにちは!B組コーディリア役の入江茉奈です。
暑い暑い2024年の夏にこんにゃく座が挑みますのは、『リア王』です!
サクソフォンの色っぽい音色とコントラバスの艷やかな響き、場面を盛り上げる様々なパーカッションの音と自由自在なピアノ、そこに20人の歌役者の様々な姿、声が織り込まれた『リア王』の音楽はとても刺激的です。シェイクスピアの紡いだ言葉が萩京子書き下ろしの音楽に乗ることで、ストレートプレイの舞台にはない緊迫感やコミカルさを感じられるのではと思います。
老い、欲深さなど人間の弱さがテーマの『リア王』ですが、演出の上村さんはそんな中にもクスッと笑ってしまうような人間のダメさ、残念さにも焦点を当てており、シリアスだけでない『リア王』を観られるのではと思います。
『リア王』を観たことがある人もない人も、ぜひこんにゃく座のオペラ『リア王』を劇場でご覧ください!

生演奏の音楽に乗せて紡ぐ、新作オペラ『リア王』。
ぜひお見逃しのなく!

【あらすじ】
退位を決意したブリテン王国の老王リアは、3人の娘に自分に対する愛の大きさを試し、最も愛の深い者に最も豊かな領土を譲ろうとする。 長女ゴネリルと次女リーガンは言葉巧みにリアを喜ばせるが、おもねった言葉で父への愛を語ることのできない末娘コーディリアに、リアは失望し激怒する。そして何も与えず追放する。そしてそれを諫める忠臣ケントも追放してしまう。フランス王は勘当されたコーディリアを妃として迎え、コーディリアはフランスへ 向かう。

リアは残るふたりの娘に領土を譲り、ふたりを頼るが、長女にも次女にも邪険に扱われ、裏切られる。リアを支えるのは、変装し奉公を願い出た忠臣ケントだけ。後悔と苦しみにより気がふれたようになり、道化とともに荒野をさまようリア。

リアの重臣、グロスターにはふたりの息子があった。長男エドガーと愛人の子である次男エドマンド。権力への野心を抱くエドマンドは、言葉巧みに父と兄を騙し、兄を陥れる。兄エドガーは領外へ逃れ、気のふれた乞食に変装し、疑いを晴らす機会をうかがう。

折りしも、ブリテン王国とフランスの間に戦争が起こる。ゴネリルとリーガンのふたりと不倫の関係を結んでいたエドマンドは、リーガンの夫、コーンウォール公に取り入り、臣下として迎えられる。一方、フランス王妃となったコーディリアはブリテン王国に上陸しリアを救い出そうとするが、ブリテン軍に捉えられてしまう。

悲観と狂乱の果て、リア王は……。 そして欲望と嫉妬と策略が渦巻くなか、リアを取りまく人々は……。

【公演情報】
オペラシアターこんにゃく座
オペラ『リア王』新作初演
原作◇ウィリアム・シェイクスピア(小田島雄志訳による)
作曲◇萩京子
演出◇上村聡史
9/13〜23◎吉祥寺シアター
https://www.konnyakuza.com/produce/

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