こまつ座旗揚げ公演として初演され大好評を博した井上ひさしの代表作『頭痛肩こり樋口一葉』を新宿歌舞伎町の能舞台で上演したいという思いに取り憑かれた(本人談)ドナルカ・パッカーンの川口典成が演出、12月に上演する。

『頭痛肩こり樋口一葉』の登場人物は女性6人で演じられるのだが、今回は5人の女優と“あの世の住人・花蛍役”は人形遣いの海老沢栄が演じる。また井上ひさしの作品と言えばピアノが連想されるが本作はコントラバスとアコーディオンの演奏となることにも注目したい。キャッチコピーの一部には「新宿歌舞伎町の能舞台に、樋口一葉の情念が取り憑いた!」とあり、これに加えて井上ひさしや川口典成、スタッフや出演者の情念が能舞台上で渦巻く様子は私たちが想像する世界を超えて、世の中の因縁の連鎖の中に取り込まれる感動に出会えることになる、かもしれない。
そんな作品の出演者の一人、辻村優子からメッセージが到着した。

突然ですが、みなさんはどんな時に「頭痛」「肩こり」ますか?
ぐっと堪える、どうにもならない、そんなことはきっと一葉さんだけじゃないはず、です、よ、ね。
言いたいこと、言えないこと…今年一年の情念、一緒に渦巻かせて、年末を打ち上げようぜ!
そんな公演になりそうです。
出演者は演劇的な背景がそれぞれ異なる6人ですが、演じることに前のめりなのはみんな同じ!
真剣さと柔らかさが同居する稽古場で、今日も井上先生の言葉に向き合っています。
能舞台だからこそのアイデア、
「童歌」という音楽の河崎さんからのキーワード、
そして川口さんの演出により
人々の価値観が大きく変化した時代という、この戯曲をつつむ大きな背景も浮かび上がります。
2025年師走の歌舞伎町を訪れてくださるみなさまに、たくさんのものを持って帰っていただけるような作品に育っています。
ぜひおいでください!

【公演情報】
ドナルカ・パッカーン
『頭痛肩こり樋口一葉』
作◇井上ひさし
演出◇川口典成
出演◇辻村優子 金井由妃 春はるか 斉藤沙紀 内田里美 他
12/11〜14◎新宿歌舞伎町能舞台
https://donalcapackhan.com/2025/09/18/higuchi-ichiyo/




