「百日想」は、日本大学芸術学部演劇学科に在学中の俳優・福本百恵が、大学の同期と2025年4月に設立した団体。長い期間咲き続ける花「百日草(ジニア)」のように、舞台という限られた時間の中で、観客の心に長く残り続ける問いを届けることを目指す。そのために「私たち自身が考え続ける」作品創りをテーマに掲げている。
昨年9月には国分寺市の殿ヶ谷戸庭園内茶室「紅葉亭」にて、DRAMATIC TEA PARTY『ゴトウを待ちながら』をサイレントカバディとの共同主催で上演。今回は劇作家・長田育恵が2020年にPARCO STAGEに書き下ろした『ゲルニカ』を、4月30日〜5月3日に萬劇場にて上演する。

戯曲『ゲルニカ』は、ピカソの名画に描かれた『ゲルニカ』をモチーフに描かれた人間ドラマ。
スペイン・バスク地方にある小さな街ゲルニカ。政府と反乱軍の対立にドイツやソ連が介入し、国内では内戦が本格化していた。元領主の娘サラは結婚を目前に、婚約者が突然戦いへの参加を告げ旅立ってしまう。サラは、街の人々、兵士や記者たちと出会い、彼らの視点を通して、自らを取り巻く時代の渦を少しずつ理解していく。その混迷の中で芽生えた、ひとりの兵士との新たな恋…。だが戦いは容赦なく激しさを増し、1937年4月26日──ついに、「その日」が訪れる。
内藤彩花が演出を手がけ、夕珠姫、齋藤武蔵、我妻寿来、ノノン、小薬英斗、福本百恵ほかが出演。スペイン内戦下の人々の想いや生きる力を胸に、いま、これからの時代をどう生きていくかを考えながら、『ゲルニカ』の世界に挑む!
福本百恵(主宰)からのメッセージ

初めて『ゲルニカ』を観劇したとき、胸の奥に強く残る衝撃を受けました。それは、スペイン内戦下で実際に起きた無差別爆撃を背景に、困難の中でも生きようとする人々の力が、確かに描かれていたからだと思います。私はこの作品を、過去の出来事としてではなく、現在や未来にも起こりうる現実として捉え、自分ごととして向き合いたいと思い、今回の企画に至りました。
創作の過程では、当時の歴史的背景を学び、分からないことを言葉にし、調べながら丁寧に作品と向き合うことを大切にします。私たち大学生は、身近な問題に意識を奪われがちですが、今なお続く争いや不条理に無関心ではいられません。『ゲルニカ』には、現実へ想像力を向け、社会や他者との関係を見つめ直すきっかけが詰まっています。
だからこそ、守られた環境にいる私たちが未来を担う自覚を持ち、この作品に取り組む。そして、今の社会に目を向け、学び、考え続けることを第一の目標とします。





