オペラシアターこんにゃく座の2月公演は、こんにゃく座歌役者たちによる、世にも珍しい船たちのオペラ『歌え!比羅夫丸』。これまで、洋の東西を問わず、数々の題材からオペラをつくってきたこんにゃく座が、船たちの物語に挑む。脚本は劇作家・畑澤聖悟。畑澤が「店主」の【渡辺源四郎商店】が2022年に初演した『Auld Lang Syne』を、今回はオペラ台本に改訂した。演出は俳優座の眞鍋卓嗣、作曲は信長貴富で、オペラ『ルドルフとイッパイアッテナ』に続き、こんにゃく座への書き下ろし2作目となる。

1908(明治41)年、日本初の蒸気タービン船が津軽海峡にお目見えした。スコットランドで建造された世界最新鋭のその船の名は、比羅夫丸(ひらふまる)と田村丸。二隻は本州と北海道を結ぶ“青函連絡船”として運行を始め、ロシアから来た会下山丸、日露戦争に軍艦として参戦した蛟龍丸、かつて病院船として働いていた弘済丸など他の船とともに、日本の物流と旅客輸送の拡大に貢献する。だが時代とともに船たちの役割も変遷し、離ればなれになっていく。ほどなくして、日本は太平洋戦争へと突入していき……。明治、大正、昭和という激動の時代を生きた船たちの、心に迫る物語。
本作でこんにゃく座の新作公演デビューを果たす、歌役者:白石温(しらいし・はる)からのメッセージ

こんにちは!オペラ『歌え!比羅夫丸』函館組で田村丸を演じます、白石温です!
私は大学2年生の時に初めてこんにゃく座の作品(オペラ『ネズミの涙』の名古屋公演)を観て、「こんなにもまっすぐに心に届くオペラがあるんだ!」と衝撃を受けました。大学3年生の時に入座オーディションを受け、2024年よりこんにゃく座の一員になりました。
客席から観ているだけだったあの時から数年が経ち、今では自分がこんにゃく座の新しい作品を届けるひとかけらになっているのだ、という喜びを日々噛み締めながら、稽古に臨んでいます。
私が演じる田村丸は、比羅夫丸に次いで造られた蒸気タービン船です。「船」を「人間」が?と思われたでしょう。きっとこの作品を観た後には、皆さんもこの船たちのことが忘れられなくなっていると思います。畑澤聖悟さんが描く、彼らが歩んできた人生――ならぬ「船生(?)」を、作曲の信長貴富さんの煌びやかで、時に鬼気迫る音楽に乗せて、お客様にしっかりとお届けできるよう、精一杯演じます。
公演情報

オペラシアターこんにゃく座 オペラ『歌え!比羅夫丸』
台本◇畑澤聖悟
作曲◇信長貴富
演出◇眞鍋卓嗣
出演◇オペラシアターこんにゃく座 歌役者8名、ピアノ
※「青森組」「函館組」のWキャスト公演です。
2/8〜18◎吉祥寺シアター





