
1967年夏、新宿・花園神社に突如出現した「紅テント」。場所を問わず神出鬼没に出現する移動式テント劇場。それは時代の風穴となり、演劇界に革命をもたらした。1989年には劇団唐組を設立。日本各地から若者たちが集まり、寝食を共にしながら俳優修行と旅公演を続けてきた。2024年5月、座長の唐十郎が逝去。だが唐十郎から与えられ、培われた「存在」の探求を、久保井研をはじめとする劇団員が、門をくぐる者たちへ伝承して行く。
唐組・第77回公演『鉛の兵隊』は、2005年に初演された唐十郎の戯曲。4月から6月にかけて兵庫・岡山・三重・東京・長野の5都市を紅テントで巡る。
スタントマン事務所〈ドタンバ〉から、二風谷はある日、その兵隊になろうとしていた……
幼き日、姉・冴と二風谷と共に故郷・鷹栖で見た、死の大佐・一木清直率いる旭川第七師団の幽霊部隊。今なお、その影に引きずられるかのように、自衛官になった月寒七々雄は、まだ戦禍の残るムサンナ州へと発つのだった。そんな七々雄の身を守ろうと、冴は二風谷にある依頼を申し出る。どっかでいつか「弟にすり替わって」……。
死んだ恋人・ララを今でも追い求める伝説のスタントマン・荒巻シャケの命懸のスタント、入れ墨師の娘・小谷の奏でる弦音響く中、消えた指紋の渦探し、独りはぐれた鉛の兵隊が、止まった砂時計に手を掛ける────。
演出も手がける久保井研をはじめ、藤井由紀、福本雄樹、大鶴美仁音ほか総勢17人の役者陣により、紅テントの宇宙で紡ぐ『鉛の兵隊』の物語。
藤井由紀からのメッセージ

私はこの作品にかかわるのが3度めになります。初演・再演は小谷タカを、今回は月寒冴を演じます。違う役を演じることで、それまでの戯曲の印象がガラリとかわるのが面白いです!
どこから切り取っても面白いっ! 金太郎あめ!!
2005年、「自衛隊イラク派遣」に着想を得て書かれたこの「鉛の兵隊」。
この再再演があまりにもドンピシャすぎて、本当に唐さんの未来透視能力は凄いです!
初演時には「自衛隊が派遣される」という事実にのみ気をとられていたが、2026年の今、帰還後にPTSDで自ら命を絶った自衛隊の方がいるという事実に打ちのめされる…。
世界情勢の移り変わりと共に、少しずつ戦争に対する世論も変わってきている。それをどう受け止めていくのか、どう考えるのか、のきっかけを一緒につかんでゆければ…
「唐イズム」溢れる紅テントで、エネルギーを交換しあいながら、その答えに近づければ嬉しいと思います😺






