詩森ろば作・演出『アンネの日』再演が開幕!
詩森ろばのユニットserial numberの舞台『アンネの日』が、1月12日、下北沢 ザ・スズナリで初日を迎えた。その舞台写真と詩森ろばのコメントが到着した。
本作『アンネの日』は、女性開発者たちがほんとうに必要で、自分たちの役に立つ生理用品の開発のために奮闘する物語。
実際の開発現場等に取材しながら、初潮から始まり閉経まで、女性ならではの辛さ、喜びを、全員女性という出演者たちで描いたこの作品は、初演時大きな評判となり、芸術選奨文部科学大臣新人賞を詩森が受賞するなど大きな成果をあげた。
一企業の製品開発の物語でありながらフェニズムにまでリーチした作品をさらにブラッシュアップしての再演となった。
《ものがたり》
アネモネコーポレーション開発部では、チームリーダーの津和苑子とサブリーダーの土井加奈子が社内のコンペ企画「大人の自由研究」に参加することを画策している。その研究は無事承認されコンペに参加することになる。開発部の女性開発者たちや営業企画部の精鋭も加わったチームが研究するのは自然素材のナプキン。石油化合物を取り除いたそれは、コスト的にも厳しく、何より機能性に劣り、悪戦苦闘を強いられる。そこにトランスジェンダーの島村理央が参加したいとやってくる。生理用ナプキンの開発をするなかで、同じ企業に働いていても知らなかったお互いの生理の事情や人生について知り合いながら、暖かくも強い関係を女性たちは築いていく。
【コメント】
再演です。
「アンネの日」からの7年は人生がひとまわりしたみたいな7年でした。
時代も大きな渦の中にあったし、個人的にもいろんなことがありすぎて、え。もう7年もたったんだ、という気持ちと、あれはたった7年前なんだという気持ちが混ざり合います。あの頃よりも孤独で寂しいし、あの頃よりも孤独が好きになりました。
時間の使い方がワガママになり、創作のことだけ24時間考えていたいし、いられるようにもなりましたが、残り時間は確実に少なくなっていき、人生という坂をゆっくりと下っていく感覚が確かにあります。
だからこそ、わたしはこの物語を大切な誰かに手渡したいと思います。人生の坂を登っていく途上の、真っすぐな目をした誰かに。わたしと同じように、下り坂を下ることを楽しみ始めた誰かに。それがあなたであったなら嬉しい。ぜひ劇場にお出かけください。
詩森ろば
【公演情報】
serial number10
『アンネの日』
作・演出:詩森ろば
出演:(50音順)
伊藤弘子(流山児★事務所)
葛木 英
真田怜臣
ザンヨウコ
橘未佐子
林田麻里
瑞生桜子
李 千鶴
●1/12〜21◎ザ・スズナリ
〈料金〉一般5,000円 障害3,000円 U25:3,000円[一日10枚限定](全席指定・税込・未就学児童入場不可)
※14日、18日、19日、演出家とゲストによるアフタートークがあります
※障害者、U25は劇団のみの取扱い。当日受付にて障害チケットの方は障害者手帳を、U25の方は年齢を証明できる身分証をご提示ください。
〈チケット取扱〉CoRichチケット、チケットぴあ
〈お問い合わせ〉serial number TEL 070-3602-4357 anne@serialnumber.jp
〈公式サイト〉https://serialnumber.jp/
【舞台撮影:市川唯人】