初台アート・ロフト『奇想空間 ―進化し続ける遊び心―展』開催!

新国立劇場では2023年10月1日より、オープンスペースにおいて初台アート・ロフト『奇想空間 ―進化し続ける遊び心―展』を開催している。

時空を超えた人生の旅を構想する屋根裏部屋「初台アート・ロフト」。アート作品である舞台衣裳に光を当て、新たな物語を創造する。

2019年にスタートした「初台アート・ロフト」は、「ファンタジー展」「パラード展」「生命の木展」「神話への旅展」「想像力と技-素材と型-展」「時空をこえて展」など様々な切り口から舞台衣裳の展示を実施してきた。今回は、『奇想空間展』と題し、衣裳を通じて、総合芸術である舞台に関わる人々がこれまでに創り上げてきた非日常な世界に迫る。

19世紀半ばに万国博覧会がもたらした影響で、異国ブームが沸き起こった。世界文化交流は各国にとって文化、産業開発に画期的な出来事であり、西は東に魅了され、東は西に魅了され、未来につなぐ新しい文化、産業が創り上げられた。

今回の展示では、オペラ『蝶々夫人』(1998年初演) 、『夕鶴』(2000年初演)、『紫苑物語』(2019年初演)、バレエ『梵鐘の聲』(1998年初演) 、『くるみ割り人形』(1998年初演)、 『ラ・バヤデール』(2000年初演)、 『アラジン』(2008年初演)、 『パゴダの王子』(2011年初演)の衣裳を通じて、東洋や日本の奇異な想像が反映された世界観と、インスタレーションによる秋・冬まつりのような賑やかな奇想空間を存分に楽しめる。また、主催公演の衣裳に加え、今回は長門美保歌劇団よりオペラ『蝶々夫人』(1946年初演)の衣裳が展示されるのも大きな見どころの一つとなっている。

今回の展示では、モザイクに見立てたインスタレーションが展示空間に散りばめられ、各ブースの作品をイメージした空間アートを創り出している。衣裳やキャラクターのみならず、空間デザインにも表情をそえるアートの世界にも注目。また、実際の衣裳やオブジェと併せて、今回も約200枚以上の展示作品の写真を展示パネルにて紹介する。カメラのフィルターを通して表現された世界も併せて楽しめる。

【イベント情報】
初台アート・ロフト2023年『奇想空間 ―進化し続ける遊び心―展』
開催日程:2023年10月1日~2024年2月下旬
開場時間:08:00~20:00
会場:新国立劇場1階~3階のオープンスペース
入場料:無料
■展示衣裳〈新国立劇場主催公演〉
【オペラ】『蝶々夫人』『夕鶴』『紫苑物語』より
【バレエ】『梵鐘の聲』『くるみ割り人形』『ラ・バヤデール』『アラジン』『パゴダの王子』より
■展示衣裳〈長門美保歌劇団〉
【オペラ】『蝶々夫人』
〈新国立劇場公式サイト〉https://www.nntt.jac.go.jp

【撮影/田中亜紀】

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