ala Collectionシリーズ 『フートボールの時間』開幕!

可児市文化創造センターalaで10月18日に、ala Collectionシリーズ『フートボールの時間』が開幕した。可児では22日まで公演、10月26日から東京公演が吉祥寺シアターで行われる。

本シリーズ14回目を数える今回は、2018年に開催された第64回全国高等学校演劇大会で最優秀賞に選ばれた丸亀高等学校演劇部による作品『フートボールの時間』を届ける。

良妻賢母になるのが理想とされ、男尊女卑が当たり前だった大正時代に、フートボールに魅せられ打ち込んだ女学生たちがいた……。物語は日本女子サッカーの発祥の地といわれる丸亀を舞台に繰り広げられる。 

潤色・演出は瀬戸山美咲、出演には堺小春、井上向日葵、おかやまはじめ、近江谷太朗、林田麻里という実力派による舞台だ。

初日を迎えた潤色・演出の瀬戸山美咲とキャストからコメントが届いた。

【コメント
瀬戸山美咲さん(潤色・演出
初日を終え、みなさんにやっとお見せすることが出来て、ほっとしております。この作品は2018 年の全国高等学校演劇大会で最優秀賞を受賞した作品を潤色しています。元の作品の女学生のはつらつとしたやり取りを大事にしながら、大人の物語を増やしました。写真師を目指す梅子さんとそのお父さんは、今回からの登場です。作品のもとになったフートボールをする女学生の写真があるのですが、これがとてもいい写真で、もし、この写真を女性が撮っていたら、という仮定から妄想を広げました。当時、女性の写真師は本当に少なかったので、あくまでも妄想です。とはいえ、現代でも職業におけるジェンダーギャップはあります。女性を取り巻く状況は劇的に向上したとはいえず、100年経っても変わっていないことは多い。だから、この物語は現代の私たちの物語でもあると思ってつくりました。結果として、未来に対する祈りのような作品になりました。これから、この祈りを現実に変えていきたいと思います。
可児での長い滞在は今回が初めてでしたが、本当に素晴らしい所だと実感しました。劇場の環境や人たちも素晴らしく、市民サポーターの方もバックアップしてくださって、とても集中して創作することができました。演劇をつくるのに必要な豊かな時間と空間が可児にはありました。ここで育てた作品を全国に届けるのが楽しみです。

堺小春 
無事に初日の幕が開いて本当によかったです。女性が主人公の作品で、自分も女性ですから、台本を読んでいるだけで苦しくもなりますが、とても感情が動かされる作品なので、観るお客様にも何か届けられるものがあるなと思っております。こういう人たちが存在していたからこそ、今の時代があるんだなと感じています。

井上向日葵 
自分が思っている以上に緊張しましたが、無事に終えられてよかったです。
前半はサッカーの楽しいシーンも多いのですが、辛いシーンもあるなと思いました。それは大正時代の女性の気持ちをまさに描いていて、とても演じるやりがいを感じています

おかやまはじめ 
いくつになっても初日は逃げたいくらい緊張しますが、この緊張感がたまらないんです。いざ始まると稽古通り出来てとても楽しめました。この作品は「青春グラフィティ」だと思っています。どの時代でも悲しい別れやいい出会いがあって、青春時代の思い出は誰にでもあります。そんな女学生たちのはつらつとした姿を見て、うらやましさを感じてます。

【公演情報】
ala Collectionシリーズ vol.14『フートボールの時間』
作:豊嶋了子と丸高演劇部
潤色・演出:瀬戸山美咲
出演:堺小春 井上向日葵 おかやまはじめ 近江谷太朗 林田麻里 
谷川清夏 庄司ゆらの 桜木雅 北原日菜乃
●10/18~22◎可児公演 可児市文化創造センターala・小劇場
●10/26~11/1◎東京公演 吉祥寺シアター 
※丸亀、四日市、豊田、佐野 さいたま公演有り
〈公式サイト〉https://www.kpac.or.jp/ala/event_event/ala-collection14football231018/

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