白井晃・演出、田中圭・主演『Medicine メディスン』メインビジュアル・コメント公開!
イギリスでの初演から瞬く間に演劇界を席巻したエンダ・ウォルシュの最新作を白井晃・演出で日本初演する『メディスン』。そのメインビジュアル・コメントが公開された。
これまでも舞台『バリーターク』や『アーリントン』の作劇、映画『ONCE ダブリンの街角で』舞台版でのトニー賞ミュージカル脚本賞受賞や、デヴィッド・ボウイの遺作のミュージカル『ラザルス』の脚本執筆などで、日本でも注目されてきたアイルランド生まれの劇作家・脚本家のエンダ・ウォルシュ。
そのエンダ・ウォルシュによる最新作『メディスン』は、20212021 年8月にエディンバラ国際フェスティバルで初演、9月にはゴルウェイ国際アーツフェスティバルで上演されると、11月にはニューヨークでも上演。イギリスの新聞各紙に絶賛のレビューが掲載され、瞬く間に演劇界を席巻した。
そして2024 年、『 Medicine メディスン』がついに日本初演を迎える。演出はこれまでも『バリーターク』『アーリントン』〔ラブ・ストーリー〕を手掛けた白井晃。出演には、田中圭、奈緒、富山えり子 と魅力的なキャストが揃った。出演者は3人の俳優と、1人のドラム演奏者のみ。シアタートラムでユーモアと不安が混在する世界が繰り広げられる。
【コメント】
演出:白井晃
エンダ・ウォルシュの作品と出会うのは3回目になる。いつもその戯曲は謎に満ちていて、ひと筋縄ではこちらの理解を許してくれない。一見普通に見える部屋は、実は人々の記憶を呼び起こし、内面を照らし出す装置でもある。登場人物は常に、社会からの疎外にさらされていて孤独だ。でもそれは特殊なことではなくて、私たちみんなが抱え持っている孤独だ。だから我々はいつもその登場人物に共振してしまう。人の人生はどう生きたかではなく、自らどう物語るかだ、そんな作者の声が聞こえてくる。この少々捻じ曲がったエンダの世界をじっくり味わってもらえるよう、出演者の皆さんと創作に励みたいと思っている。
田中圭
時代と共に変わりゆく世の中で、変わらない普遍的なものもありますよね。
その普遍的なものを肌で感じ、体感できるひとつが舞台だと思います。
今回久々に白井さんと、そして俳優3人、ドラム演奏者1人での舞台。
この作品にどっぷりとつかってみたいと思います。
メディスン。不思議な作品で、難しいです。
ただ、今のこの複雑な時代を生きている僕らに何か救いとなるような、刺激となるようなお薬があったらいいな。という思いで挑戦します!!
小さな空間で、激しい作品にしたいと思いますので是非楽しみにしていてください!
奈緒
部屋には男が1人、同じ名前の女が2人とドラマーが1人。難解な本に静かな興奮をおぼえました。そして、あの日KAAT AAT神奈川芸術劇場で『バリーターク』を観た時の感動を思い出していました。エンダ・ウォルシュの世界に白井晃さんと、心から信頼する先輩方と共に没頭できることにとても幸せを感じています。ポスター撮りの日「白井さんの稽古は大変だよ」と笑う圭さんがとても楽しそうだったので、どんな大変で楽しいお稽古が始まるのか…今から待ち遠しいです。
富山えり子
大変なことになりました。いつかは…と思っていたシアタートラムで、いつかは…と思っていた白井晃さんと、いつかまた…と思っていた田中圭さんと奈緒さんと、そして打楽器をかじった私にとって気になりすぎる荒井康太さんと、作品創りができるなんて夢のようです。稽古はそれはもう濃密なものとなるでしょう。今から喜びと畏れで震えています。興味深いエンダ・ウォルシュさんの戯曲のもと、スタッフ、共演者の皆さんと、そしてお客さまと、どんなエネルギー、空気、空間、時間が創り出せるのか、今から緊張しながらも、とても楽しみです。よろしくお願い致します。
【公演情報】
『Medicine メディスン』
作: エンダ・ウォルシュ
翻訳:小宮山智津子
演出: 白井晃
出演:田中圭 奈緒 富山えり子
荒井康太(Drs )
●2024年5月-6月◎シアタートラム
※兵庫・愛知・静岡にてツアー公演あり
〈お問い合わせ〉世田谷パブリックシアターチケットセンター 03 -5432 -1515
〈公式サイト〉https://setagaya-pt.jp/stage/14112/
〈公式X〉@medicine_sept
【撮影:阪野貴也】