『時をかけ・る~LOSER~』が開幕!

新国立劇場小劇場にて3月22日、『時をかけ・る~LOSER~』が開幕した。(24日まで)
脚本・赤澤ムック、演出・平野良、出演者は安西慎太郎、木ノ本嶺浩、松田岳、前川優希、内藤大希で、5人の武将の目線で描く歴史オムニバスストーリーとなっている。

本作は、一つのテーマを異なる5つのジャンル(グランドミュージカル、3.5次元、会話劇、殺陣ありエンターテイメント、ストレートプレイ)で描き出す新たな歴史シリーズ。今作のテーマは「関ケ原の戦い」。演出を務めるのは、平野良。俳優として多彩なジャンルで活躍する平野が、その知識と経験を駆使して創り上げる。脚本は、兄弟・主従・親子・ライバルなどの関係性や、繊細な心の機微の表現に定評のある赤澤ムックが、5人5色の濃密な歴史物語を描き出す。

舞台は、「タイムトラベル」ができるようになった近未来。歴史研究に励む5人の若者が、国が選んだ歴史上の人物を調査することを命じられた。人選のテーマは、天下分け目の戦い「関ケ原」。5人の武将に着目し、“敗者”の歴史を追うことで見えてくるものとは…。 

1つ目は、ストレートプレイで描く、安国寺恵瓊の物語『嗤う怪僧』。2つ目は、裁判劇風の会話劇で描く小早川秀秋の物語『被告人 ヒデトシ』。3つ目は、エンタメ活劇で描く大谷吉継の物語『莫逆の友』。4つ目は3.5次元ミュージカルで描く直江兼続の物語『ラブミュ☆北の関ケ原』。そして5つ目がグランドミュージカルで描く真田信之の物語『ミュージカルNOBUYUKI!!』となる。

またこの公演は、この5つの物語のうち3つの物語と、研究員たちが発表する学会のオープニングとエンディングを組み合わせた内容で1演目として上演。公演日によって組み合わせが変わり、客席もアリーナ舞台(舞台の周りに客席)で座る席によっても見える景色が変わる、何パターンもの変化を楽しめる内容となっている。

出演者は、安西慎太郎、木ノ本嶺浩、松田岳、前川優希、内藤大希の5人のみ。少数ながらも各ジャンルに精通した個性豊かな出演者が、それぞれの特技を生かしたメインとなる物語と、脇を固める役目となる物語があり、いろんな顔を見せている。
 
《あらすじ》
―歴史の真実を調査せよ―
近未来。一部の政府関係者が「タイムトラベル」が出来るようになった時代。
とある大学で教授の助手をして歴史研究に励む5人の若者たち。
彼らは国から特殊任務を帯びている。
それはタイムトラベルを行い、国が選んだ歴史上の人物(対象者)を調べること。
そしてまだ未発見の真実が見つかった場合には国に「報告」をすること。
任務を受けた若者たちは、意気揚々タイムスリップし、それぞれの任務に当たろうとするが…。
歴史の敗者の真実を知った時、研究員たちは何を思い、現代へとかえってくるのか。
様々な先人たちの思いを繋ぐ、ヒストリカル浪漫。
今回の研究テーマは「関ケ原の戦い」です。

《作品ごとの出演者》

安国寺恵瓊(安西慎太郎)


A・ストレートプレイ/安国寺恵瓊 『嗤う怪僧』 
安国寺恵瓊(安西慎太郎)、毛利輝元(内藤大希)、吉川広家(松田岳)、そのほか(木ノ本嶺浩、前川優希)

小早川秀秋(木ノ本嶺浩)

B・裁判劇/小早川秀秋 『被告人 ヒデトシ』
小早川秀秋(木ノ本嶺浩)、奉行(安西慎太郎)、稲葉正成、豊臣秀吉、石田三成、小早川隆景(前川優希)、そのほか(内藤大希、松田岳)

大谷吉継(松田岳)

C・エンタメ活劇/大谷吉継 『莫逆の友』
大谷吉継(松田岳)、湯浅五助(木ノ本嶺浩)、石田三成(安西慎太郎)、そのほか(前川優希、内藤大希)

直江兼続(前川優希)

D・3.5次元ミュージカル/直江兼続 『ラブミュ☆北の関ケ原』
直江兼続(前川優希)、伊達政宗(松田岳)、徳川家康(内藤大希)そのほか(安西慎太郎、木ノ本嶺浩)

真田信之(内藤大希)

E・グランドミュージカル/真田信之 『ミュージカルNOBUYUKI!!』
真田信之(内藤大希)、真田幸村(前川優希)、真田昌幸(木ノ本嶺浩)、そのほか(松田岳、安西慎太郎)

※5作品のうち、3作品の組み合わせとオープニング&エンディングで1公演として上演。

研究所所長(平野良)

【コメント】
演出:平野良 
2週間という、あっという間の経過でしたが中身がギュウギュウに詰まった充実した日々でした。本番も三日間だけと短いので始まったらもっとスピードを上げて日々は過ぎ去ってしまうのだと思います。今まで役者として同じ舞台に立ってきた彼ら5人の魅力を思う存分見ていただきたいと稽古に臨みましたが、彼らは私の想像を遥かに超える面白さで魅了してくれたので、私としては一つも漏らさず彼らの演劇を味わってほしいという気持ちです。また若輩者である私を手厚いサポートでもって支え導いてくれたスタッフ陣の豪快にも細かい世界観作りにも注目していただけたら嬉しいです。セリフ、音楽、照明、小道具、セットと全てにこだわりが詰まっています。
どうぞお楽しみください。

安西慎太郎 
まずは、誰一人欠けることなく無事に初日の幕を開けられる事を幸せに思います。
本作「時をかけ・る」は「関ヶ原の戦い」から連なる5本の作品がございます。
ストレートプレイ、裁判劇、エンタメ、3.5次元、ミュージカルとあらゆるジャンルを全て詰め込んでいまして、演じている我々も、そしてお客様も胃もたれ必至です。
ご来場頂くお客様には是非とも我々と共に胃もたれを楽しんで頂き良い時間にできればと思っております。
宜しくお願い致します。

木ノ本嶺浩 
平野さん演出のもと、これでもかと凝縮した時間を過ごしてきました。
演劇って青春、と思うほど日々の密度が濃く、なりふり構わず、全部の引き出しを開いて、また新しい引き出しを作り、試作を繰り返す日々は刺激的で発見の連続でした。
今の所、思いつく限りのことを入れ込みました。全部が見どころです。

松田岳
ドキドキしています!
お話の構成が公演ごとに違うので、ずっと初日を迎えている気持ちになっている事と思います。そうしていたら気がついたら千秋楽公演を迎えている事だと思います。ずっと初日っ!ずっと初日っ!稽古を通して戦国武将の皆さまから感じた生き抜く強さを少しでも自分の強さとして今回の公演に臨みたいです。

前川優希
初日を前にして稽古が始まってから積み重ねてきた日々を考えると、濃密ではありましたがあっという間だなと言う気持ちが強いです。
稽古はいくらしても足りないように感じてしまいます。
それくらい繊細さを求められ、凝縮された作品になっていると思います。
それだけに、早く見ていただきたいとも思います。
生きた武将達の生き様を、全力で全うしたいと思います。楽しんでいただけたら幸いです。

内藤大希
絶大な信頼を置いている良くんと、いつも年末のるひま公演で一緒に共演している仲間やスタッフと共に、劇団のように楽しく充実した稽古期間を過ごすことができました。
公演ごとに組み合わせが変わる、演じる側もワクワクするような内容となっております。
三日間で7公演という短い期間ですが、お客様と共に僕自身が「時をかけ・る」を楽しみたいと思います。

【公演情報】
『時をかけ・る~LOSER~』 
演出:平野良
脚本:赤澤ムック
出演:安西慎太郎、木ノ本嶺浩、松田岳、前川優希、内藤大希
●3/22〜24◎新国立劇場小劇場
3/22(金)15:00(EBA)/19:00(CDE)
3/23(土)★11:30(CDE)/★15:00(BDA)/19:00(DAE)
3/24(日)12:00(CBD)/16:00(ACE)
★ライブ配信あり
〈公演サイト〉https://le-himawari.co.jp/galleries/view/00132/00672

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!