舞台「けものフレンズ」JAPARI STAGE!~きみのあしおとがまたきこえた〜上演中! 織田奈那・尾崎由香インタビュー

尾崎由香 織田奈那 

新しい「けものフレンズ ジャパリパーク」の世界を!

ヒトのいなくなった世界で、さまざまな野生動物たちが仲良く生きるジャパリパーク。『けものフレンズ』は、コミック、ゲーム、アニメ、舞台などで展開され、人気を集めてきたメディアミックスプロジェクト。

昨年、4年ぶりに舞台が復活して話題を呼んだが、今年は10周年記念として新作舞台「けものフレンズ」JAPARI STAGE!~きみのあしおとがまたきこえた〜、が11月8日から17日まで、品川プリンスホテル クラブeXにて上演中だ。

おなじみのフレンズから新しいフレンズまでが大集合、さらにパワーアップしてドッタンバッタン大騒ぎの物語を届ける。

この公演で、シリーズ初出演にして主演をつとめる織田奈那、そしてアニメ版の声優で、シリーズ初演から4作目になる尾崎由香。ふたりが舞台「けものフレンズ」の世界を語ってくれた「えんぶ12月号」からインタビューをご紹介する。

ジャパリパークは「のけものはいない」
 
──尾崎さんは舞台化された第1作から出演しています。

尾崎 アニメの声も2017年のスタートからやらせていただいて、舞台版は久しぶりになりますが、数えてみたらもう4本目になります。

──織田さんは初めての出演です。

織田 アニメは見たことがありましたが舞台は観ていなかったので、出演のお話があったときはびっくりしました。でもすごく嬉しかったです。アニメの主題歌の「ようこそジャパリパークへ」が流行った頃、私はアイドルグループにいたので、音楽番組などでユニットの方たちとご一緒する機会が何度もあって、グループのみんなも「けものフレンズ」が大好きでした。

尾崎 そうなんですね! 嬉しい(笑)。

──尾崎さんからみて、「けものフレンズ」が愛される理由はどんなところだと思いますか? 

尾崎 歌詞にもあるように「のけものはいない」ところです。世界中から集まってきた動物たちが、すぐ仲良くなれるのがジャパリパークなんです。

──その動物たちを皆さんが演じるわけですが、織田さんは新メンバーのコモドドラゴンです。

織田 コモドドラゴンがどんな動物か知らなかったので調べたら、トカゲっぽいワニっぽい絵が出て来て、これかー? と(笑)。コスチュームはどんなふうになるのかなと思っていたら、意外とかわいくて安心しました。でもちゃんと尻尾も生えてるんです。

──コモドドラゴンはどんな性格なのですか?

織田 ゲームで見たキャラクター設定では、お嬢様ぽいというか言葉も「○○ですわ」と、わりと高貴な生まれみたいな口調なんです。でも台本はちょっと違っていて、演出の村上(大樹)さんは「出演者の人となりを調べて台本を書いた」とおっしゃるのですが、意外と毒を吐くキャラクターになってて(笑)。

尾崎 (笑)。

織田 ただ、私はわりとサバサバしていて素直に思ったことを言ってしまうので、そこが似ているのかなと納得しました(笑)。 

衣装を着ていなくても「あ、サーバルだ!」

──尾崎さんは初演からサーバル役です。

尾崎 サーバルキャットは、昔は普通に飼われていたそうですが、今は動物園にしかいないんです。東京なら多摩動物園とか羽村市動物園、豊橋総合動植物公園などにもいて、自分が演じるようになってから、あちこち見に行きました。実物はめちゃめちゃ美人でクール系の猫なんです。サーバルのキャラクターはまったく正反対で、ドジで(笑)好奇心旺盛で、誰とでもすぐ仲良くなれるような元気な女子です。

──尾崎さんに寄せているとか?

尾崎 いえ(笑)、サーバルはアニメのキャラクターがしっかり出来ているので、台本もそこに忠実に書かれています。

織田 尾崎さんに稽古場で初めてお会いしたとき、衣装を着ているわけではないのに雰囲気がそのもので、「あ、サーバルだ!」とワクワクしました。

尾崎 ありがとうございます!(笑)

──アニメも担当されていますが、声と舞台での演技は違いますか? 

尾崎 まったく違いますね。しかも6年ぶりの舞台なのでちょっと緊張しています(笑)。でも初演から出ていた方が何人かいらっしゃるので、安心感がありますし、感覚も戻ってきやすいかなと思っています。

──2.5作品はキャラクターへのファンの思いが強いので、そこも意識するでしょうね。

尾崎 声だけでなく、姿や動きがイメージと違ったらがっかりされると思いますので、アニメを見返したり、本物のサーバルキャットの動きなども取り入れたり、かなり勉強しました。そこは私だけでなく出演者全員が、お客様に「ここはジャパリパークだ!」と思ってもらえるように、気をつけて作っていると思います。もちろん演出の村上さんもすごく意識されていて、原作で愛されているセリフとか設定をうまく入れてくださったり、いい感じにコメディタッチも入れたり、アニメとはまた別の良さがある舞台になっていると思います。

──織田さんは2.5作品への出演は?

織田 衣装も含めて原作にここまで寄せた舞台はほぼ初めてです。今の尾崎さんのお話のようにアニメファンの方たちにがっかりされないように、稽古場で先輩方にいろいろ教えていただきたいです。

仲間たちと出会うドキドキワクワクを楽しみたい!

──おふたりにとって舞台でのお芝居の魅力とは?

尾崎 アニメやドラマとの違いは、やはりお客様がそこにいて反応がそのまま伝わってくるところで、それは演じる側のパワーになります。お客様のリアクションから「ここはこうやったほうがいいんだな」と発見できることもあって、それが毎日の成長になっていく。それは舞台ならではの良さだと思いますし、好きな部分です。それにお客様が皆さん笑顔で、まるで動物を見て癒されているような、良い表情をされているのもこの作品ならではだと思います。

織田 私は舞台は生の良さがあるので好きなんです。毎回お客様の反応も違いますし、演じる私たちの感情も毎回ちょっと違う部分があったりする。そういう生な心の動きは、ずっとその役で生きているからこそ生まれるものですし、自分の中では舞台はとても神聖な場所という感じです。

──舞台はリテイクがきかないことで緊張しませんか。

織田 初日はさすがに緊張しますが、公演の終盤になるとわりと役が入ってくるので、それほど緊張しなくなりますね。でも私はある程度の緊張はあったほうがいいと思っていて、公演や役に慣れてしまわないからこそ、お客様に伝わるものがあるという気がします。

尾崎 私は毎回緊張します。いつまでも慣れないですね。でもそのドキドキも楽しいので(笑)。

──袖からそのままスッと出ていくタイプの俳優さんもいるそうですが。

尾崎 私はスッと出られるタイプではありませんし、サーバルの時はちゃんと動物にならないといけないので(笑)。動物になりきるにはすごくエネルギーが要るんです。そのまま出たらただの人間なので、観ている人に「サーバルじゃなく人間がいるぞ」と言われそうです(笑)。

──最後に公演を楽しみしていらっしゃるお客様へのアピールをいただけますか。

尾崎 今回は久々の新作で、皆さまがまだ観たことのない新しい「けものフレンズ ジャパリパーク」の世界が広がっていると思います。いつも観てくださっている方はもちろん、まだ観たことのない方も楽しめる舞台を、みんなで作っていこうと思いますので、ぜひジャパリパークに遊びにきてください。

織田 新メンバーのコモドドラゴンとして、ジャパリパークの仲間たちと出会うドキドキワクワクを楽しみたいと思います。そしてお客様にも私と一緒にそのドキドキワクワクを楽しんでもらいたいので、ぜひ観にいらしてください。

■PROFILE■
おだなな○静岡県出身。2020年からモデルや女優として活動を始める。最近の出演作品は、【ドラマ】『アカイリンゴ』(ABCテレビ)『今夜、わたしはカラダで恋をする。』(朝日放送テレビ)、【映画】『遊星王子2021』(パル企画)『CAMP7』(BUBKA Web)、【舞台】『ばいびー、23区の恋人』NakedHigh 『地獄の控室~銀~』img『片思いの天使たち』BARREL Produce『ovation! ovation!!』など。

おざきゆか○東京都出身。0歳で写真のモデルなど芸能活動を開始、小学3年生の頃に舞台やテレビを中心に子役として活動。2015年、声優活動を開始。2016年、アニメデビュー。2018年、シングル「LET’S GO JUMP☆」で歌手デビュー。最近の舞台出演は、DisGOONie 舞台「DECADANCE-太陽の子-」、舞台『少女☆歌劇 レヴュースタァライト-The LIVE エーデル-Delight』、音楽朗読劇『アシガール』など。

【公演情報】
舞台『けものフレンズ』
JAPARI STAGE!
~きみのあしおとがまたきこえた〜
脚本・演出:村上大樹 原作・企画◇けものフレンズプロジェクト 
出演:織田奈那/稲村梓 加藤里保菜 カラカル 佐藤遥 根本流風 野口真緒 八木ましろ/安藤千伽奈 岩田陽菜 金沢友花 篠原望 中野郁海 雛形羽衣 三村妃乃 吉宮瑠織/尾崎由香 
●11/8〜17◎品川プリンスホテルクラブeX 
〈お問い合わせ〉https://supportform.jp/event(平日10:00-17:00)
〈公式サイト〉https://kemono-friends-butai.jp/

【インタビュー/宮田華子 撮影/中田智章】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!