【ふれあい動物電気】 政岡泰志グルメコラム番外編「北条氏政と湯漬け」
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戦国時代が好きで、いろんなエピソードに昔から親しんだものですが、こんなの最近思い出します。関東の武将、北条氏康という方。武田信玄や上杉謙信とも戦った名将です。その氏康が息子の北条氏政の食事を見てガッカリしたというのですね。なんでも、氏政が湯漬けを食べる際にお湯を2度がけしたとか。氏康はその様子を見て、「お前は人生で何回湯漬けを食べてきたんだ、今だに湯の加減も分からないのか、ああ我家もおしまいだ」と嘆いたというエピソード。だいたいこんなだったかと思います、間違ってたら、まあしょうがない!で北条家は氏康の予言?通り、豊臣秀吉に滅ぼされてしまう。正確には傍系が小大名となって生き残ったみたいですが。で、自分は子供の頃にこのエピソード読んで、ああ、北条氏政というのは、まあ、よろしくないなあ、とか無責任におもった。しかしですね、年齢重ねて、いろいろ経験して、北条氏政にちょっと同情してしまう。だって、湯漬けにお湯2度がけ?みたいなこと、しょっちゅうあるよ!湯漬けというのがどういう食べ物か実はよく分からないけど、戦国の映画やらで見ると何だか旨そうだけど、例えばこういう事でしょう、ソースをとんかつにかけ過ぎる、とか。あるいは幕の内弁当おかずだけ先に食べてしまい白飯残るとか、豆乳のパック横の部分を強く押してストローからこぼれた、とか。ありますよ、そういう食事の失敗。そのたびに我家はおしまいだ、とか偉い父に言われたら変なプレッシャーで、うっかり滅亡してしまうこと、なくはない。まあ、無責任に言ってはいますけど、年齢重ねて、自分が豆乳こぼすような大人になってしまうと、こういう事も考えるという話、でした。みんながみんな、名将になれないし。むしろお芝居的には氏政の方に興味がいってしまう。ところで、北条家は小田原城を本拠にしていました、行ったことないので今度行こう!
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動物電気公演予定
動物電気2025初夏公演『愛一輪 バカの花』
6/7~15◎下北沢駅前劇場
著者プロフィール
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政岡泰志
まさおかたいし〇広島県出身、1971年生まれ。作家・演出家・俳優・動物電気主宰。93年の旗上げ後、作品全作品に参加。作・演出を手がける。92年から 02年の解散までHIGHLEG JESUSのメンバーとしても活躍。最近の公演ではおばさんキャラも定着し、圧倒的な存在感はお客さんを釘付けに。
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