戸塚祥太主演で舞台『アーモンド』再演決定!

韓国で発行部数100万部超えを達成し 、日本でも2020年に本屋⼤賞翻訳部⾨第1位に輝いた小説 「アーモンド 」。2022年に初演された舞台版としての『アーモンド』はコロナ禍により半分以上の公演が中止になりながらも、2022年読売演劇⼤賞上半期ベスト5演出/振付に選出。どの年代にも心に突き刺さる内容から、大きな支持を得た。その舞台 『アーモンド』が新キャストで、2025年8月、東京・シアタートラム、大阪・近鉄アート館にて再演される。
主演のユンジェを演じるのは、A.B.C-Zのメンバーとして活動する一方、俳優として数多くの舞台、映画、ドラマにおいて、傑出した表現力で存在感を放つ戸塚祥太。扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖といった感情をうまく感じることができない十六歳の高校生を演じる。戸塚は「お客さんとの新たな出会いに胸がときめいております。(稽古を通じて)ひたすら作品の一欠片になれるように・・・」と意欲を露わにし作品に挑む。
ユンジェとは正反対の激しい感情をもつ少年ゴニを演じる崎山つばさ。ユンジェのお母さん役に水夏希、ユン教授役に松村優、ドラ役に平川結月の出演が決定。更にシム博士役に首藤康之や、ばあちゃん役に久世星佳がさらに華を添える。
本作はストレートプレイでありながらも、生演奏、そしてコンテンポラリーダンスで物語が展開されるのも魅力の一つ。脚本・演出を手掛けるのは、ミュージカル、ストレート・プレイとジャンルを問わず多くの作品を演出し、『FACTORYGIRLS~私が描く物語~』で第27回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞した板垣恭一。音楽は、ミステリ・ミュージカル『ルームメイトと謎解きを』や『Fly By Night』など多くの作品を板垣恭一と手掛け、互いに信頼し合う桑原まこが再びタッグを組み、作品に彩りを添える。上質な音楽生演奏とコンテンポラリーダンスの融合でアーモンドの世界をさらに創り上げていく。
感じられない少年を軸に、本当の意味での共感とは?愛とは?を現代人に問う話題作を生の舞台でより鮮明に描き出す。
【コメント】

ユンジェ:戸塚祥太
感情をうまく感じる事ができないユンジェを演じると知った時、僕の手のひらには太く長い感情線が刻まれていることを思い出した。それを指摘されたのがいつ頃だったのか曖昧ですが、自分の認識では感情表現をする事が苦手な人間だと思っていたので意外でした。感受性はあっても、湧いてきたものを外に出すアウトプットの作業が苦手なのかもしれません。ただ、それでも喜怒哀楽は持っているはずです。それらを舞台の上からどう届けていくか。その方法や理解を深めてもらえた演出の板垣恭一さんと数年ぶりに再会できることに喜びを感じています。キャストの皆さん、スタッフさん、お客さんとの新たな出会いに胸がときめいております。
そして、おそらく稽古が始まると不器用な自分に怒り、拙い自分の背中に哀しみの色が滲む。怒と哀の往復を繰り返した末に自分自身が空っぽになって、ひたすら作品の一欠片になれるように善処できていると思います。
2025年版の舞台「アーモンド」楽しみにしていてください。

ゴニ:崎山つばさ
この物語の世界に生きられることが嬉しくもあり怖くもあります。読んでいて胸を痛める事もありましたが、それと同時に優しさや温もりを感じ心に熱を感じる事も多くありました。そんな世界に登場するキャラクターに触れられる喜びとしっかりと存在することができるかの不安もあります。
ゴニの抱える悲しみや迷い、痛みや怒り、救いや喜びなど様々な感情や機微を大切に表現できるよう努めていきたいと思います。

母さん:水 夏希
心理的本能的欲求や潜在意識、承認欲求や慈愛など、本質的な人間の複雑さが全てのキャラクターが絡み合うことで表出し、あるべき場所に有るべき形で収まっていく。あるいはあるべき場所がわかっていてもなかなかうまく行かないのが現実と言えるかもしれませんが、その全ての行程が人として理解できるし共感できる。こんな特別なシチュエーションはそんなにはあり得なさそうで、でも詰まるところそーゆー事ってあるよねって思うような物語。
その物語のピースとして、丁寧な演劇的な嘘で嘘なく演じたいと思います。

ユン教授:松村 優
まず、このような素敵な作品に出会えてとても幸せだなと感じています。
今回自分の中で初めての役どころで自分自身とも向き合って挑戦する作品だなと思いました。
簡単には表せない心の部分を描いていて、一つ一つの行動であったり、セリフであったりを繊細に演じていきたいと思います。この作品のように観ていただける皆さんの心に何か芽生えるものがあればと思い、素敵な作品をお届けできるよう頑張ります。

ドラ:平川結月
原作を読ませていただいて、ドラの真っ直ぐな芯の強さにすごく惹かれました。
そして、日々の生活の中で自分の感じたものひとつひとつをもっと大切にしたいと思いました。
今回の舞台はお客様との距離も近いので、会場全体で皆様とたくさんの感情を共有出来たら嬉しいです。
会場に足を運んでいただいた皆様に素晴らしい空間をお届けできるよう、稽古を重ねていきます。
よろしくお願いします!

シム博士:首藤康之
この「アーモンド」という物語を読んだ時、戸塚祥太さんが演じる主人公ユンジェと一緒に、自分の心の核を見つける旅に出るような、そんな気持ちになりました。様々な出会いによって形成されていく人間の本質、それを本当に理解した時の衝撃・・・。この美しい物語には、たくさんの愛が描かれています。その愛のカタチを舞台作品としてお客様一人一人の心に届けられるよう、稽古に励んでいきます!是非劇場でお待ちしております!

ばあちゃん:久世星佳
数年前、深夜のテレビのザッピングで思わず手が止まった。
何やら舞台映像のようだった。なんとも言えないエネルギーが画面越しに伝わってきて、そのまま最後まで見入ってしまった。たぶん見始めたのは、もう物語の終盤だったのだけど・・
ある意味私はその時に「怪物」に魅入られてしまったのだと思う。
それから数年後、なんと今度はその「怪物」と同じ時間を共有することになった。
どんな世界が広がっていくのかな。
今はまだ何もわからないけれど、なんだかとても、楽しみです。
【公演情報】
舞台『アーモンド』
原作:ソン・ウォンピョン
翻訳:⽮島暁子(祥伝社刊)
脚本・演出:板垣恭一
出演:戸塚祥太/崎山つばさ 水 夏希 松村 優 平川結月/首藤康之 久世星佳
演奏:桑原まこ(Key)、吉良 都(Vc)/川口静華(Vl)※弦楽器は日替りでの演奏(日程はオフィシャルHP参照)
●8/30〜9/14◎シアタートラム
●9/19〜21◎近鉄アート館
〈公式サイト〉https://almond-stage.jp
〈公式X〉@almond_stage