
明治大学在学中の1980年より30年間、第三エロチカを率い活躍。2002年より自身の戯曲を上演するプロデュースカンパニー「T Factory(ティーファクトリー)」を創立、台詞劇から前衛劇まで幅広い作品を発表し続けている劇作家、演出家の川村毅の待望の新作長編台詞劇のテーマは、「日本人と戦争」。東京を舞台に、静かに戦争に巻き込まれていく人々を描くという。
今作で、若手俳優役を演じる鈴木裕樹より、出演へ向けたメッセージが到着した。

5年前に川村さんの『クリシェ』に出演させていただいたのが最初のご縁でした。
僕は劇作家の役で、女優役で主演されていた川村さんとお芝居ができたのが、本当に楽しかったです。
ホラーでもありコメディでもあるような不思議なこの作品で、川村さんの世界に触れられたことはすごく大きかったなと思います。

それから5年経って、今回『ロンリー・アイランド』に呼んでいただけてとても嬉しいです。
僕の役は大国出身で、マイノリティとして生きてきた人物。
戦争という大きな出来事のなかで彼がどのように生き抜いてきたのかを想像しながら役に取り組んでいます。
大国出身者ゆえに生まれる周りとのギャップや他のキャラクターとの“色の違い”を舞台で見せられたら面白いなと感じています。

作品は戦争劇というより、戦争を背景にした日常会話の積み重ねが中心です。
観に来てくださる方は、必要以上にそこの重さを感じずに観ていただけたらと思いますし、
多分みなさんが感じる戦争ものとは違う作品になっているのではと思います。

【プロフィール】
1983年10月3日生まれ。岩手県北上市出身。北上しらゆり大使。2007年『獣拳戦隊ゲキレンジャー』にてテレビドラマ初主演。主な出演作に、ドラマ『警視庁・捜査一課長』、ドラマ『家売るオンナ』、舞台『吸血鬼すぐ死ぬ』主演、『歌舞伎町シャーロック』、good
morning N°5『VOGUES』、bpm本公演『アヴェ・マリターレ!』主演、MANKAI STAGE『A3!』ACT3!
2025、ムビ×ステ『死神遣いの事件帖 終 』など。

【ストーリー】
戦争をテーマとした劇のトライアル公演を終えた劇作家(田中壮太郎)と俳優(加藤虎ノ介)は、実体験のない自分たちに戦争の劇は無理だと感じる。もっと訴えかける何かをと書き直しを迫る演出家(月船さらら)。グリーンカードを持っているから島国の戦争のリアルさが出ないとダメ出しされる若手俳優(鈴木裕樹)。劇作家の経営する歌舞伎町の小さなバー周辺では、諦観漂うガールズバーの子(水野花梨)、作家志望だったという他店の店主(沢田冬樹)らが何やら不穏な動きをみせており。
そしてある日突然、東京が爆撃された…


【公演情報】
ティーファクトリー
『ロンリー・アイランド』
10/10〜19◎ザ・スズナリ
作・演出◇川村毅
出演◇田中壮太郎 月船さらら 加藤虎ノ介 鈴木裕樹 水野花梨 沢田冬樹
http://www.tfactory.jp/data/lonely_island.shtml
