
イギリス演劇界の奇才 サイモン・スティーヴンスが描く、現代社会の闇を深くえぐる衝撃作『スリー・キングダムス Three Kingdoms』が、本年12月2日より、新国立劇場 中劇場にて日本初演を迎える。
ロンドンのテムズ川で発見された女性の変死体。この殺人事件を追うイギリス人刑事・イグネイシアスは、捜査を進めるうちに、ヨーロッパ全土に広がる国際的な犯罪組織の存在にたどり着く。ドイツ、そしてエストニアへと舞台を移し、事件の真相に迫る一方で、自身の過去の行いを突き付けられ、事態は思わぬ展開を見せていく…
この作品は、イギリス、ドイツ、エストニアの3カ国のクリエイターによる共同制作プロジェクトとして誕生。デイヴィッド・リンチ監督の映画『インランド・エンパイア』から影響を受けたという本作は、単なるミステリーの枠を超え、グローバリズムと資本主義がもたらす影、そして善と悪の曖昧さを問う、戦慄のサスペンス。
この度、宣材ヴィジュアルとトレイラーが公開となった。主人公の刑事イグネイシアス役を演じるのは、伊礼彼方。公開されたヴィジュアルでは、伊礼演じるイグネイシアスを中心に、相棒の刑事チャーリー役浅野雅博、謎めいたドイツ人刑事シュテッフェン役・伊達 暁、イグネイシアスのパートナー、キャロライン役・夏子、そして観客と舞台をつなぐミステリアスな存在を演じる音月 桂が、薄暗く不穏な空間で取り囲む。善と悪の境界が揺らぐ、闇の世界へと観客を引き込むような、印象的なヴィジュアルに仕上がっている。
トレイラー動画 https://youtu.be/GczqOrn_hIY
《ものがたり》
刑事のイグネイシアスは、テムズ川に浮かんだ変死体の捜査を開始する。捜査を進めるうちに、被害者はいかがわしいビ デオに出演していたロシア語圏出身の女性であることが判明する。さらに、その犯行が、イッツ・ア・ビューティフル・デイの 名曲「ホワイト・バード」と同名の組織によるものであることを突きとめる。イグネイシアスは捜査のため、同僚のチャーリーとともに、ホワイト・バードが潜伏していると思われるドイツ、ハンブルクへと渡る。
ハンブルクで、現地の刑事シュテッフェンの協力のもと捜査を始める二人だったが、イグネイシアスがかつてドイツに留学していた頃の不祥事を調べ上げていたシュテッフェンにより、事態は思わぬ方向に進んでいくのであった。

【公演情報】
新国立劇場演劇『スリー・キングダムス Three Kingdoms』
作:サイモン・スティーヴンス
翻訳:小田島創志
演出:上村聡史
出演:伊礼彼方 音月 桂 夏子/佐藤祐基 竪山隼太 坂本慶介 森川由樹 鈴木勝大 八頭司悠友 近藤 隼/伊達 暁 浅野雅博
●12/2〜14◎新国立劇場 中劇場
〈一般販売〉2025 年 10 月 12 日(日)10:00~
〈公式サイト〉https://www.nntt.jac.go.jp/play/threekingdoms/