
舞台、serial number13『海の凹凸(おうとつ)』 (作・演出:詩森ろば)のチラシビジュアルと詩森ろばの作品にかける思いを綴ったコメントが届いた。
水俣病が発生して、約70年。政府にも自治体にも加害企業にも、当時の人たちは当然ながら存在せず、ニュースを受け取る人たちにも水俣病がなにかを正確に説明できる人はほとんどいない中、当事者である患者だけが一生続く長い病と戦い続けている。詩森ろば(作・演出)が、演劇のかたちで彼らの痕跡を描く。
【あらすじ】
1980年代、東京。東亜大学で公害に関わる市民講座が開催されていた。大学近くで印刷屋を営む安元は、その講座の記録をまとめてほしいと依頼を受けたことを機として水俣に深く関わるようになる。
それから10年あまり、水俣病はじめとする公害問題の解決を見ないまま、講座は少しづつ衰退し、最後の時間を迎えようとしていた。
そこに横浜で水俣病の勉強会をしたいという希望を持った加山が訪ねてくる。
そして。

西原誠吾 荻野友里 杉木隆幸 かんのひとみ
山下直哉 串田十二夜 花岡すみれ
【コメント】
詩森ろば
わたしにとって水俣はとくべつな場所です。 初めて遠くまで取材に行き、 あてどもなく歩き、 心の中に地図がありつづける場所。 何度でも行きたい場所。会いたい人たち。 俳優座に書下ろし、丁寧に作っていただきましたが、 自分の戯曲の未熟さが気にかかり続けていました。 今回大幅な書き直しと、そして、自分の手で演出も できることになりました。 とくべつな場所だから、 とくべつな作品が作れるほどに甘くないのが演劇ですが、 できればとくべつな作品にしたい。 立ち会っていただけたら幸いです。

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【公演情報】
serial number13『海の凹凸 (おうとつ)』
作・演出:詩森ろば
出演:川田希 西原誠吾 荻野友里 杉木隆幸 かんのひとみ 山下直哉 串田十二夜 花岡すみれ
竹下景子
●2026/2/27〜3/8◎下北沢ザ・スズナリ
〈公式サイト〉https://serialnumber.jp/next.html



