
12人の男たちが、たった一つの評決をめぐって激突するレジナルド・ローズの傑作『十二人の怒れる男』が、5月30日~6月7日に銀座・博品館劇場にて上演されることが決まった。世代とフィールドを横断した豪華キャストが集結し、密室会話劇の金字塔に挑む本公演が始動する。
『十二人の怒れる男』は、たった一つの陪審員室を舞台に、十一対一の評決から始まる議論が、たった一人の異議申し立てによって揺らいでいく────一人の少年の命をめぐる「密室心理戦」。人間の偏見、先入観、怒り、良心、そして「合理的な疑いとは何か」という問いが、スリリングな会話の応酬の中で次々とあぶり出されていく。
演出を手がけるのは、昨年、三島由紀夫作品の現代的再解釈で高い評価を受け、2022年読売演劇大賞・上半期作品賞ベスト5にも選出された松森望宏。俳優の身体と言葉の力を極限まで引き出すミニマルな演出手法で、本作を「現代の観客に最も刺さるエンターテインメント」として再構築する。

今江大地、陳内将、長江崚行、小松準弥
國島直希、佐藤信長、モロ師岡、大鶴義丹
出演は、和田琢磨、中村梅雀、相葉裕樹、今江大地、陳内将、長江崚行、小松準弥、國島直希、佐藤信長、モロ師岡、大鶴義丹、佐藤B作。若手からベテランまで世代を超えた俳優陣が一堂に会し、12人の男たちが、それぞれの「正義」と「怒り」をぶつけ合う── 一瞬たりとも目が離せない会話劇を、全身全霊のアンサンブルで立ち上げる。
《あらすじ》
父親殺しの罪で起訴された18歳の少年。12人の陪審員たちは、ほぼ全員が「有罪で間違いない」と確信したまま陪審員室に集まり、評決を下そうとしている。
最初の投票で、ただ一人だけ「無罪」に票を投じた陪審員の一言が、すべてをひっくり返す。「合理的な疑いが残る以上、簡単に有罪は決められない」――。その異議申し立てをきっかけに、早く終わらせたい陪審員たちの苛立ちは怒りへと変わり、密室の空気は一気に緊迫していく。
目撃証言、凶器、事件をめぐる証拠。完璧に見えた証拠の数々が、議論の中で一つずつ崩れ始め、評決は少しずつ予想外の方向へと転がっていく。やがて議論は事件そのものを超え、陪審員たち自身の過去や感情、思い込みまでもを巻き込みながら、激しさを増していく。言葉だけで火花が散る、逃げ場のない心理戦。この密室で、12人はどんな答えにたどり着くのか────。
【コメント】
演出:松森望宏
この度『十二人の怒れる男』の演出を担当いたします、松森望宏です。
私たちは日々、数えきれない判断を重ねながら生きています。多数の意見に身を委ねることもあれば、立ち止まり、考え直すこともある。その一つひとつの選択の積み重ねが、社会の形をつくっているのだと思います。
『十二人の怒れる男』は、たった一つの評決をめぐって、十二人の大人が密室で議論を重ねる物語です。そこでは論理だけでなく、偏見や恐れ、声の強さ、そして沈黙までもが、判断を静かに変えていきます。
多数決は本当に正義なのか。考えることをやめた瞬間、私たちは何を差し出してしまうのか。「答え」を示す舞台ではなく、疑い、揺れ、考え続る時間そのものを立ち上げたいと考えています。
観客の皆さん一人ひとりが、十三人目の陪審員としてこの場に立ち会う――そんな切実な体験を、劇場で共有できたらと思います。
【公演情報】
『十二人の怒れる男』
作:レジナルド・ローズ
翻訳:小田島恒志・小田島則子
演出:松森望宏
出演:
和田琢磨
中村梅雀
相葉裕樹
今江大地
陳内将
長江崚行
小松準弥
國島直希
佐藤信長
モロ師岡
大鶴義丹
佐藤B作
●5/30〜6/7◎博品館劇場
〈公式サイト〉https://cedar-produce.net/12-angry-men/
〈公式X〉@cedar_engeki



