大竹しのぶ主演で舞台『華岡青洲の妻』上演決定!
有吉佐和子の名作の舞台化、『華岡青洲の妻』が、大竹しのぶ主演、波乃久里子や田中哲司、田畑智子らの共演で、2025年7月~8月に、京都・南座、福岡・久留米シティプラザ、東京・新橋演舞場で上演されることが決まった。
昭和を代表する名作家・有吉佐和子が1966年に発表した『華岡青洲の妻』。文化元(1804)年世界で初めて全身麻酔による手術を成功させた外科医・華岡青洲。麻酔薬の完成という偉業を成し遂げた実在の人物を題材とした本作には、その陰で嫁姑が競って人体実験を願い出た、女同士の壮絶な戦いが発明のエネルギーになったというエピソードが描かれ、作家・有吉佐和子の巧みな設定が観客の興味を強く引き付けて止まない傑作となっている。
今回、タイトルロールで主演の青洲の妻・加恵を勤めるのは大竹しのぶ。読売演劇大賞、菊田一夫演劇大賞や松尾芸能賞など数々の演劇賞に輝き、同じ有吉佐和子作品の『ふるあめりかに袖はぬらさじ』で、2023年度毎日芸術賞を受賞した大竹が、これまで初代・二代目水谷八重子や坂東玉三郎、波乃久里子、池内淳子に八千草薫など、名だたる名優が演じてきた大役に挑む。
華岡青洲役には、映像作品から舞台まで実に多彩なジャンルで活躍する田中哲司。青洲の妹の於勝と小陸にそれぞれ田畑智子と武田玲奈。青洲の弟子の良庵と米次郎に曽我廼家文童と陳内将。加恵の母の於沢に長谷川稀世。
そして加恵と熾烈な嫁姑争いを繰広げる青洲の母・於継に波乃久里子と舞台経験が豊富で華やかな顔ぶれが揃った。
江戸時代の紀州を舞台に描かれる、美しくも凄烈な愛と執念の物語に期待が高まる。
《あらすじ》
江戸時代後期、紀州にある華岡家。
代々、貧乏ながらに志を持って医業に勤しむ家柄で、当主の青洲も三年前より京都で修業の身。留守を預かるのは、青洲の母・於継に、妹・於勝と小陸、そして近郷の名家・妹背家から嫁いできた加恵で、遊学中の青洲に仕送りをするため、女たちは毎日機を織ることに余念がない。加恵の慣れない様子にも優しく言葉をかける於継ーー二人の仲は人も羨むほどの睦まじさだ。
そんなある日、青洲が突然京都から帰ってくると、様子が一変する。まるで加恵の存在などなかったかのように、青洲の身の周りの世話をする華岡家の女たち。実の母娘以上の結びつきすら感じていた加恵は戸惑い、於継に焦がれていた想いは変化してーー姑と嫁、二人の間に目には見えない争いが起きていた。
最新の医学を学んで帰ってきた青洲は、曼陀羅華(チョウセンアサガオ)を主薬とする麻酔薬の研究と乳癌手術の可能性に執念を燃やしている。麻酔薬完成のためには人体による実験を残すのみとなったとき、於継と加恵は競って自らの身を捧げると言い出し……。
【コメント】
大竹しのぶ:加恵役
有吉佐和子さんの名作にまた挑戦することが出来ます。
それも大好きな波乃久里子さんと、田中哲司さんと一緒に。
子供の頃、ドキドキしながらドラマを観て、原作にのめり込んだのを思い出します。
女性の強さ、怖さ、そして愚かさ、悲しさ、全てが入ったこのお芝居を、
大好きな新橋演舞場、南座、そして久留米で演じることができるなんて、本当に嬉しいです。
有吉さんに、褒めてもらえるよう頑張ります。
田中哲司:華岡青洲役
有吉佐和子先生の名作に挑めること、俳優として大変幸せに感じています。
そして大竹しのぶさんの夫であり、波乃久里子さんの息子役、楽しみでなりません。新橋演舞場は、まだ役者で駆け出しの頃に経験し、今回で二度目となります。また南座と久留米で出演できることも、光栄に思います。
お客様のお力をお借りして、先人の方々に尊意を以て、スタッフ、キャスト一丸となって、令和版「華岡青洲の妻」を創り上げたいと思っております
【公演情報】
松竹創業130周年『華岡青洲の妻』
原作:有吉佐和子
演出:齋藤雅文
配役
加恵:大竹しのぶ
華岡青洲:田中哲司
於勝:田畑智子
小陸:武田玲奈
米次郎:陳内将
於沢:長谷川稀世
良庵:曽我廼家文童
於継:波乃久里子
●2025年7・8月◎京都・南座、福岡・久留米シティプラザ、東京・新橋演舞場