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(雑誌『演劇ぶっく』は2016年9月より改題し、『えんぶ』となりました。)
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ゆうめい10周年全国ツアー公演『養生』上演中!

ゆうめい結成10周年を飾る全国ツアー、そのラストを締めくくるKAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>での公演が、12月19日に開幕した。(12月28日まで) その作品の作・演出・美術を手掛ける池田亮のコメントと舞台写真が届いた。

4日間での公演にも関わらず大きな反響を呼び第32回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞した話題作『養生』(下北沢 ザ・スズナリにて2024年初演)。原体験をもとにショッピングモールの夜勤現場を舞台に描いた本作は時間と空間が交錯しながら選択肢の少ない現代を生きる人々の姿を鋭くもユーモラスに映し出し劇場をあとにする観客へ深い余韻を残した。
第68回岸田國士戯曲賞を受賞し、読売演劇大賞でも空間演出が絶賛された池田亮がゆうめい結成10周年の集大成として戯曲・演出・美術をさらに進化させた新たな代表作をカンパニー初となる全国ツアーで京都・三重・福島・北海道・高知で上演、神奈川公演はそのラストとなる。

《あらすじ》
「もどらない。」
美大生・橋本(本橋龍)と、大学生・阿部(丙次)はショッピングモールの内装作業を行う夜勤バイトで出会い、意気投合した。当たりがきつく家庭内不和の渦中にいる正社員に陰で不満を漏らしながら「卒業したら、こうはならない」と笑い合う。数年後、二人はその夜勤の正社員になっていた。阿部は家庭を持ち、新入社員・清水(黒澤多生)を教育する。作家を目指していた橋本は、著名作家となった同期の個展がショッピングモール内の人気ギャラリーで開催することを知り、その広告設営を担う。喪失した過去と現在とが対峙をしつづける、夕方から明け方への話。

【オフィシャルコメント】
池田亮(作・演出・美術)
ゆうめい10周年を記念する初の全国ツアーは11月1日に京都で開幕し、三重、福島、北海道、高知と公演を重ね、遂に6都市目の最終地であるKAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>にて『養生』を上演します。クリスマスシーズンから年末にかけての内容なので、時期がばっちり合いました。
10月の稽古場は横浜でして、帰ってきました。各地の会場キャパは130名から1500名まで、空間の振り幅が大きくても応えるべく各会場ごとに新作を作り上げるような旅でした。いろいろな場所を巡らせていただき、今まで以上に本当に多くの方々と出会えました。改めて、劇場でご観劇いただけたことを心より感謝申し上げます。
4tトラックで運ぶ養生テープと脚立の美術は公演を重ねるごとに傷も大分増えてボロボロになっています。ボロボロになればなるほど存在と作品が新しくなっていきました。もしかすると誰かと自分が生き延びることに繋がったかもしれないと、劇場の内と外を行き来することによって生まれ続ける、とめどない発見に気付いていく旅でした。劇場でご観劇いただき、その後の劇場を出た後も特別に面白くなれそうな『養生』の体験をお届けする所存です。
今までと今後のゆうめいを象徴する『養生』の旅の終点をどうか年末に見届けていただければ幸いです。そして良い年をお迎えください。また劇場にて心よりお待ちしております。

【公演情報】
ゆうめい10周年全国ツアー公演『養生』
作・演出・美術:池田 亮(ゆうめい)
出演:本橋 龍(ウンゲツィーファ) 黒澤多生(青年団) 丙次(ゆうめい)
●12/19〜28◎KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>
〈公式サイト〉https://www.yu-mei.com/yo-jo2025
〈公式X〉https://twitter.com/y__u__m__e__i

【撮影/佐々木啓太】