舞台演劇番組イベント生配信ドラマ『あの夜であえたら』開幕直前囲み取材レポート
ニッポン放送とノーミーツが手掛ける舞台演劇番組イベント生配信ドラマ『あの夜であえたら』が、10月14日と15日に東京国際フォーラムホールAで、有観客+生配信で上演される。本作は、オールナイトニッポン55周年記念として昨年上演された『あの夜を覚えてる』の続編となる。
植村杏奈(髙橋ひかる)がディレクターを務める番組『綾川千歳のオールナイトニッポンN(ニュー)』は、放送開始から1年という早さで番組イベントの開催が決まったが、イベント開催前に番組終了が決定してしまう。なぜ番組が終わってしまうのか、植村には分らなかった。イベント会場の東京国際フォーラムでは、パーソナリティ、番組スタッフ、イベント制作スタッフ、そして番組イベントに足を運ぶリスナーたちが「出会う」物語が幕を開ける……。
主演の髙橋ひかるをはじめ、千葉雄大、工藤遥、入江甚儀、山口森広、吉田悟郎、山川ありそ、鳴海唯、相田周二(三四郎)と前作の出演者全員が続投、さらに新キャストとして、中島歩、井上音生、高野ゆらこ、渡辺優哉、小松利昌が加わった14名の出演者でおくる。また、日替わりの映像出演者や、今作の監修を務める佐久間宣行が特別出演する。
開幕を直前に控えた10月12日に囲み取材が行われ、ディレクター・植村杏奈役の髙橋ひかる、パーソナリティ・藤尾涼太役の千葉雄大、プロデューサー・都築聡一役の中島歩、AP・相原萌花役の工藤遥、編成局長・野々宮代助役の相田周二(三四郎)が登壇した。
──いよいよ開幕。今の気持ちは。
工藤 いよいよ始まるんだな、という気持ちと、今まで挑戦したことないようなチャレンジングな企画なので、緊張や不安も入り混じった感じ。とにかく楽しみ。頑張ります。
千葉 すごく広い会場なので、僕たちのエネルギーがお客さんに伝わるように本番に臨めたらいいなと思う。(緊張されていますか?という問いかけに対し)まだしていないんですけど、でも、緊張するかもしれないです。ちょっと……(長い間)はい。
一同 (爆笑)。
相田 緊張してました?
千葉 今、緊張してました。こんなにたくさんの取材陣に来ていただけると思っていなかったので、ちょっと気を抜いていました、すみません(笑)。
高橋 どうなるか本当にわからない作品。この物語はどんどんハプニングに立ち向かっていくというところもあるので、実際にハプニングが起こるかもしれないという気持ちで、役としても役者としても一生懸命、全力で挑みたいなと思っています。
中島 生配信で、かつ舞台で、しかも国際フォーラムで、なおかつ仕掛けがいっぱいつまった舞台なので、前代未聞の舞台。作るのが大変で、まだ詰め切れていないところもあるんですけど……(登壇者に)みんなも大変だと感じてますよね?
一同 (爆笑)。
相田 感じてますよ(笑)。
中島 感じてるよね。多分その大変さをお客さんも感じるだろうなと思っていて、それを感じに来てもらえればいいなと思っています。
相田 前作も今作も、稽古の間にパーフェクトにできたことは多分一回もないんですよ。トラブルは絶対に起こるので、トラブルにどう対処していくのかということと、やっぱり臨場感が売りだと思うので、そういうところを見て欲しい。体験型エンターテイメントと言いますか……今初めて言いましたけど(笑)。
──前作は配信のみ、今回は有観客で生配信もありという新しいスタイルだが、魅力や大変さはどんなところにあるか。
高橋 今作は舞台上だけではなく、普通の舞台だったらありえないような、ロビーとかも含め国際フォーラムの全区域を使ってお芝居をするというのが本当に面白いと思うし、配信を見てくださっている方も巻き込んで、一体感がどんどん生まれていくような、物語と現実の境目がなくなっていく感じが、この物語の楽しめるところだと思います。
千葉 前作との一番の違いは劇場にお客様がいるというところ。今回、配信の方は物語をメインとして追っていけると思うが、劇場に来たお客様はステージ上で繰り広げられる物語と、モニターに映し出される映像を追う感じになる。映像とステージで二度おいしい、みたいなところはあるのかなと思います。
──誰の役が一番はまり役か。今見ていると、相田さんの編成局長役があまりしっくり来ていないような……。
相田 おいおい(笑)。そんなわけないでしょう。
工藤 でも相田さんはめちゃめちゃ素敵な、ものすごいかっこいい台詞を言っているシーンがあって、見ていてしびれます。
相田 これはプレッシャーですね。緊張して嚙んじゃうかも。
高橋 カッコいいだけじゃなくて、面白さも詰め込んで毎回違うアドリブを入れてくださるので、2日間ぜひ楽しんでもらいたいです。
工藤 どういう違いが出るのかが楽しみです。
相田 やめろ、やめろ、ハードルを上げるな(笑)。
──中島さんは今作からの参加ですが、ご自身の役柄について。
中島 今回はラジオ番組のイベントをやるという話で、ラジオ番組チームを率いるのが高橋さん演じる植村で、僕はイベントチームのプロデューサー役で植村チームと衝突するという敵キャラです。ラジオが大好きなので、「オールナイトニッポンに関われる!」と思って今回参加しました。
相田 昨日、オールナイトニッポンゴールドの収録があったんですが、中島さんが(ニッポン放送局内の)イマジンスタジオに入ったときにめちゃくちゃはしゃいでいましたからね。
中島 あそこで一つ到達したな、って思いました。
高橋 まだです、まだです、これからです!(笑)
──稽古場の雰囲気は。
工藤 皆さんめちゃくちゃ仲がいい。和気あいあいとして会話もすごく多いチームだなと思います。
──稽古中のエピソードは。
相田 佐久間宣行さんが本人役で少し出るんですが、出番がちょっとなのにめちゃくちゃアドリブを入れてくるんです。
高橋 どの役者さんよりもアドリブを入れてくるのでおびえています(笑)。本番、そのシーンが一番緊張するかもしれないです。
──公演に向けて楽しみにしていることは。
工藤 両日とも違う方々が映像出演するのですが、個性豊かでちょっと大喜利チックな映像をいただいているので、皆様それぞれの個性を劇場でも配信でも楽しんでいただけたらなと思います。
──(相田の相方の)小宮さんも映像出演します。
相田 そうなんですよ。今、工藤さんが言ったように大喜利チックなVTRなので、小宮が一番ウケたらいいな、と思います。ちょっと心配ではありますけど。
──最後に本番への意気込み、見どころを。
高橋 舞台上で巻き起こるアクシデントをはじめ、歌やダンスや殺陣をやったり、「今何を見せられているんだろう」と思うような、すごくエンタメとして楽しんでもらえるてんこ盛りな作品。でも見終わったときに、明日からもまた頑張れるなとか、好きな物に対しての向き合い方のヒントというか、ある種の答えが提示できるような物語になっていると思う。日々頑張る皆さんに届いてほしい。この気持ちを全力で届けて、皆さんの気持ちをグッとつかめるような作品にできたらいいなと思っています。
【公演情報】
『あの夜であえたら』
製作総指揮:石井玄
脚本・演出:小御門優一郎
監修:佐久間宣行
主題歌:Ado
キャスト:髙橋ひかる
中島歩、工藤遥、入江甚儀、井上音生、高野ゆらこ、渡辺優哉、小松利昌
山口森広、吉田悟郎、山川ありそ、鳴海唯、相田周二(三四郎)
千葉雄大
●10/14・15◎東京国際フォーラム ホールA
〈公式サイト〉https://event.1242.com/events/anoyoru2
〈公式SNS〉https://twitter.com/ann55_anoyoru
【取材・文/久田絢子 写真提供/エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ】