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(雑誌『演劇ぶっく』は2016年9月より改題し、『えんぶ』となりました。)
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ナイロン100℃『管理人ご夫妻』に出演!みのすけ・根本宗子・土田英生 インタビュー


みのすけ・根本宗子・土田英生

この先どうなるのだろう? という楽しみがあります

ナイロン100℃の次回本公演は、記念すべき50回目。本公演にカウントしない番外公演を含めると、
より膨大な上演実績を誇り、多彩な作風で観客を魅了し続ける団体と言えます。その節目の新作タイトルは『管理人ご夫妻』。
一体どのような物語が繰り広げられるのか? 記号的とも言えるタイトルに込められた意味は?
尽きぬ興味を抱えつつ、客演として出演する根本宗子、土田英生、そして劇団員のみのすけの三名を迎え、鼎談を実施。
まず最初に、それぞれが演じる役柄や配役について質問してみると──。

最初はドキドキしていました

土田 配役を確認して衝撃的だったのは、役の年齢で実年齢より30歳もサバを読んでいること。
みのすけ (笑)。
土田 そして、根本さんと同棲する役と知り「申し訳ないな」と思いました。

──お二人は初共演?

根本 初共演です。
土田 これまで全く接点がなく、僕の中で勝手に「根本宗子のイメージ像」を作り上げてしまっていて……最初はドキドキしていました(笑)。
根本 私は、周りに土田さんと親しい方がいて、一方的にお人柄を聞いていたものですから、あまりドキドキせず身を委ねられました。
土田 僕はもう、全然余裕がなくて。
根本 すごく気を遣って下さる。
土田 その割によう間違うやろ?
根本 いえいえ(笑)。稽古中に、グッと近づいて喋りに行くと(反射的に)後ろへ下がったり。
土田 分かる。僕、触られるとピクッとするよね?
みのすけ あははは。
根本 ふふふ。目を合わせにいっても、スッと逸らされてしまって。
土田 恥ずかしいんです。
根本 でも、台本をもらってすぐの立ち稽古でのことでしたし。
土田 そう。台詞を思い出すことに必死だったから。

挑戦しがいのある役になりそう

みのすけ 二人のシーンは、KERAさん含めて演出家が三人揃っていて、見ていて楽しいですよ。普段は別の場所でやっている演出家二人がカップル役で出演する。KERAさんも色々探っている様子で、すごく濃厚な時間です。
根本 台本を受け取った日に、KERAさんから「根本の中にあまりないものを見せて欲しい」と言っていただき、数ヶ月前にお芝居を観に来ていただいた時も「(根本さんが出演した)『睾丸』(18年)とは違う役を書けるように頑張る」と仰っていたので、私が得意としない役、挑戦しがいのある役になりそう。これまで客演してきた中で、最も難しい役になるかもしれません。
土田 僕は、人が書いた台詞を喋ることは時々ありますが、それらは基本的に自分が関わる企画ですし、こういう機会はすごく珍しい。なので、いち役者として頑張るのみです。

──みのすけさんは、峯村リエさんと二人で「管理人ご夫妻」役。

みのすけ はい。序盤の展開から驚きがあって、まさかこういう形で管理人になるとは予想しておらず、この先どうなるのだろう? という楽しみがあります。初めから管理人の立場で(物語が)始まるのとは違うから。リエちゃんとの夫婦役は、『黒い十人の女』(11年)や『わが闇』(07年・13年)などもありましたね。

──コミュニケーションもバッチリ。

みのすけ 全く問題ないです。いつも頼りにしています。

シーンごとに違う印象がある

──この公演で、皆さまが「楽しみにしてること」を教えて下さい。

みのすけ まあ、幕が開いちゃえば楽しいことばかりだから。
土田 芝居自体がすごく楽しみです。(稽古序盤で)僕もまだ上手く立ち回れてないけれど、悲観的な気持ちは全くない。
みのすけ 50本目だからとか、そういう訳じゃないだろうけど、シーンごとに違う芝居のような印象があります。これ、客席で観たら面白いと思う。

──節目の本公演で、多彩なレパートリーを誇る劇団の歴史を彷彿させるような。

土田 基本はストレートプレイだけど、ナンセンスもあります。
根本 全く先が読めない。
みのすけ そうそう。どういうテイストになるか分からない。
土田 劇団の皆さんもそれぞれ予想してますし、稽古場でもそういう話題になることが多いです。「どうなると思う?」「いや〜、それはないでしょ!?」みたいな。
みのすけ 楽しいよね。
土田 誰の予想が当たるか楽しみ。
根本 ラストシーンとかも、KERAさんですら、まだ分からない。
土田 そうだよねぇ。
根本 どんな結末になるか? 管理人夫妻はどうなるのか? 色々楽しみです。
土田 (※予想の一例を話す)。
みのすけ それも面白いよねぇ。
土田 やはり、一番楽しみなのは、お芝居が出来上がること。絶対良いものになるはず。
根本 あと、台本をもらった時の楽しみとして、台詞が面白いというのも。読むと面白いけれど、実際やってみるとすごく難しくて。
みのすけ 劇団員とよく話すのは、連続小説のような感覚なんです。台本の続きが気になって、この先どうなるのだろう? という楽しみ方。まあ、やらなきゃいけない立場でもあるから、大変さもあるけれど。
土田 そうですよね(笑)。

両方を噛み締めながら頑張ります

──最後に、この記事を読んでいる読者へ一言メッセージをお願いします。

土田 劇団の皆さんはあまり意識されないかもしれませんが、やはり50回目の本公演で、将来的にも思い出に残る作品だと思います。それに恥じぬよう、邪魔にならぬよう、しっかり頑張りますので、ぜひ観に来てください。
根本 私は中学生の頃からKERAさんの作品を観続けていて、観た公演のパンフレットは全て持っていますし、今も時々読み返します。ナイロンの作品もKERAさんの作品も大好きなので、50回目の本公演を客席で観られるお客様が羨ましい気持ちと、その本公演に出演できる喜びの両方を噛み締めながら頑張ります。また、今回は休憩のあるお芝居です。本多劇場で休憩のあるお芝居は減ってきていると聞きますし、ぜひ十代二十代の方に、KERAさんの作品を観ていただきたいです。若い方がお安く観られるチケットもあるみたいですしね!
みのすけ 「ナイロンって少し上の劇団だよね。名前は知ってるけど観たことないなぁ」という若い方たちが観に来てくれると嬉しいですね。それこそ、ねもっちゃんの作品を観ている人たち、若い劇団を観ている人たちに。

プロフィール

みのすけ◯東京都出身。俳優、ミュージシャン、ナイロン100℃劇団員。85年に劇団健康へ参加、93年にナイロン100℃へ参加し、以降看板俳優として多くの公演に出演する。近年の劇団外への舞台出演に、『赤坂檜町テキサスハウス』『悪の花』『燃える花嫁』などがある。

ねもとしゅうこ◯東京都出身。劇作家、演出家、脚本家、俳優、月刊「根本宗子」主宰。09年に自身が主宰を務める月刊「根本宗子」を旗揚げ。以降ほとんどの公演で作・演出を担う。ナイロン100℃への出演は、18年『睾丸』に続き二度目。

つちだひでお◯愛知県出身。劇作家、演出家、俳優、劇団MONO代表。89年にMONOの前身団体「B級プラクティス」を結成し、以降多くの作品で作・演出を手掛ける。毎年2-3月頃にMONOの本公演を上演している。本作『管理人ご夫妻』がナイロン100℃初出演となる。

(このインタビューは雑誌「えんぶ」2026年10月号より転載。取材は7月に行いました)
インタビュー◇園田喬し 撮影◇曳野若菜(人物)

公演情報

ナイロン100℃ 50th SESSION
『管理人ご夫妻』

作・演出◇ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演◇みのすけ 峯村リエ 三宅弘城 新谷真弓 廣川三憲 村岡希美 吉増裕士 水野小論 小園茉奈 大石将弘/野間口徹 根本宗子 長谷川朝晴 土田英生
9/5〜27◎下北沢 本多劇場
10/2〜3◎可児市文化創造センター ala 主劇場
10/10〜11◎兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
お問い合わせ◇キューブ 03-5485-2252(平日12:00〜17:00)
https://www.cubeinc.co.jp/archives/theater/nylon50th

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