情報☆キックコンテンツ一覧
お得なチケット販売中!
情報☆キック
株式会社えんぶ が隔月で発行している演劇専門誌「えんぶ」から飛び出した新鮮な情報をお届け。
公演情報、宝塚レビュー、人気作優のコラム・エッセイ、インタビューなど、楽しくコアな情報記事が満載!
ミュージカルなどの大きな公演から小劇場の旬の公演までジャンルにとらわれない内容で、随時更新中です。

(雑誌『演劇ぶっく』は2016年9月より改題し、『えんぶ』となりました。)
公演チケットで広告掲載

作・兼島拓也×演出・田中麻衣子、KAATプロデュース『クリーン、スマート、テンポラリー』上演決定! 

読売演劇大賞優秀作品賞を受賞した『ライカムで待っとく』再演から3年、兼島拓也・作、田中麻衣子・演出による待望の第2作目『クリーン、スマート、テンポラリー』が、2027年1月23日〜2月7日にKAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>にて上演される。

沖縄在住の気鋭の劇作家・兼島拓也の書き下ろし、田中麻衣子の演出による『ライカムで待っとく』は、アメリカ占領下の沖縄で起こった1964年の米兵殺傷事件を基に書かれたノンフィクション「逆転」(伊佐千尋著、新潮社・岩波書店刊)に着想を得て、KAATのカイハツプロジェクトを通して丁寧なリサーチを重ねて創作。2022年の初演時に、第30回読売演劇大賞優秀作品賞受賞、第26回鶴屋南北戯曲賞ノミネート、第67回岸田國士戯曲賞最終候補作選出などの高い評価を得た。
さらに2024年5月に行った再創作による再演では、その社会性、同時代性、演劇性が改めて大きな話題を呼び、追加公演を行うほどの盛況で幕を閉じた。また、ロームシアター京都、久留米シティプラザ、那覇文化芸術劇場なはーとで同作を上演するなど、兼島拓也は劇作家として沖縄で広く知られるようになり、現在に至るまで劇作のみならず多くの執筆やエッセイも手掛けている。

今作は、太平洋戦争末期の1945年6月~8月、旧日本軍が、沖縄の久米島で住民20名を「スパイ」とみなして殺害した住民虐殺事件(久米島事件)をモチーフのひとつに描かれる。久米島出身の登場人物二人
が、久米島事件の背景をもつ者として描かれることが重要な要素となり、神奈川県K市の架空の人工島“房島”を舞台に物語が展開される。
 
本作の出演者は、前作にも出演した沖縄出身の蔵下穂波とあめくみちこ。三谷幸喜作・演出『アメリカ
ン・ドリーム』での華やかな存在感が記憶に新しい関谷春子。新国立劇場のフルオーディションによっ
て選ばれ、『エンドゲーム』で注目の若手・中山求一郎。安定した演技で声優としても活躍する罍陽
子。そして、小劇場出身で幅広く長く活躍している有川マコト。2030年の遠くない未来でたちと沖縄の“現在”を、6名の個性派俳優陣が田中の演出により紡ぎだす。

《あらすじ》
作品の舞台は2030年、神奈川県の人工島・房島。国家間の緊張が高まるなか、沖縄から移住してきた
人々はコンテナハウスを割り当てられ、自治体が掲げる理念とルールのもとで生活を送っていました。
しかし、ある出来事をきっかけに行政は住民への警戒を強め、「疑わしい存在」として見なすようにな
ります。激化していく監視と排除、その一方で生まれる人々のささやかな抵抗は、いつしか物語の枠を
超え……。

【コメント】
作家・兼島拓也
KAATと羽田の間を運ばれながら、バスの車窓から眺める工業地帯の景色に毎度うっとりしていまし
た。機能的で合理的な塊が生い茂ったその人工島への興味が発芽して、舞台作品へと育ちつつあり
ます。
私が製造された沖縄の島々は、あってほしいけどここにじゃない施設を格納するにはうってつけ
の、でもときどき非日常も提供してくれる、隔絶と解放を同時に実現する装置です。その装置の一
部がこっそり、この埋立地のどこかに紛れていたら。そこから何かが芽生え、育ち、朽ち、腐敗す
ることができたら。それが何かはわからないけど、そのプロセスそのものに面白みを見出せたら。
そんな夢想に縋りながら、この戯曲を書きました。ぜひ観てください。  

演出家・田中麻衣子
『ライカムで待っとく』という作品をつくっている時は、今私たちが生きている現在へ命を繋いで
くれた人たちのことを考え続けました。そして今回、これから先の人たちのことを考え続けている
ように思います。その作業は、予言書が作られる過程のようでもあり、誰かの予知夢を覗いている
ような感覚にもなるものでした。
どれが現実でどれが夢で、自分の記憶か別の人の記憶かも判断がつかなくなるようなものになると
思います。まだ稽古は始まっていませんが、兼島さんの書く『クリーン、スマート、テンポラリ
ー』は、必ず、何かを感じてもらえる作品になりますので、どうか、劇場に足をお運びください。
お待ちしています。 

【公演情報】
『クリーン、スマート、テンポラリー』
作:兼島拓也
演出:田中麻衣子
出演:蔵下穂波、関谷春子、中山求一郎、罍陽子、有川マコト、あめくみちこ
●1/23〜2/7◎KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>
https://www.kaat.jp/news_detail/2981