芸劇danceワークショップ2023『√オーランドー』発表公演決定!  

東京芸術劇場では、2019年から継続的に、一般参加型のダンスワークショップ企画「芸劇danceワークショップ」を実施してきた。2023年は、近年、海外のオペラ作品の振付なども手掛けて注目される、中村蓉を講師に迎え、新たなダンス創造の展開を模索する。

創作時のプロセスにおいて、古典や近代文学のテキストのダンス化に取り組む中村蓉が、一般公募の参加者ともに挑む題材は、ヴァージニア・ウルフ『オーランドー』(1928年出版)。20世紀を代表するイギリスの作家ヴァージニア・ウルフの代表作として知られている。

そして、そこから生まれた今回の『√オーランドー』(ルート・オーランドー)。ダンサー、俳優、劇作家、勤め人、看護師、研究者、学生…多彩な参加者と中村蓉がひとつのテキストから発生する多様な思考を収集し、さらにスペシャリストの多角的な知見も交え、身体性に昇華していく作品創造にチャレンジする。『オーランドー』から生まれる新たなダンス表現となるだろう、その公演のビジュアルと中村蓉のコメントが届いた。

中村蓉 撮影/前澤秀登

【コメント】
講師・構成・振付・出演:中村 蓉 
〈愛とは何か〉を考えていたはずがいつの間にか〈友情〉〈文学〉に思考は移り変わり、はたまた〈愛〉に戻ってきたら、さっきまで考えていた〈書物〉〈比喩〉〈人はなんのために生きるのか〉が外(margin)に追いやられてしまう…という一節が『オーランドー』に在ります。男に生まれ突然女になり、しかも300年以上生きる主人公の破天荒な物語。この小説を読むと、まさに、誘い出されるように次々と「私の考え」が湧いてきます。『オーランドー』という根から吸い出される思考を逃さぬよう、本のページの余白(margin)は書き留めたメモと付箋で溢れています。「私」について考えると「あなたはどう?」って聞きたくなるのが人間のサガで、それが私にとってのコンテンポラリーダンス。今回は様々なバックグラウンドを持つ参加者の皆さんと多分野にわたるスペシャリストの方々に「どう?」と、身体と言葉で聞きながら創作していきます。余白はどんどん埋まっていくものの、なかなか読み進められない『オーランドー』の面白さをそのまま舞台化しようと思います。こうしてワンシーンごとに取り上げて遊んでいたら、物語の最後に辿り着くには何百年もかかりそう!

【公演情報】
芸劇danceワークショップ2023 発表公演
『√オーランドー』(ルート・オーランドー)
原案:ヴァージニア・ウルフ『オーランドー』
講師・構成・振付・出演:中村蓉
出演:芸劇danceワークショップ2023『√オーランドー』参加者
秋山舜稀 内田颯太 川島信義 佐藤正宗 中野亜美 中野利香 中森千賀 幡野智子 
廣庭賢里 巻島みのり 森口ありあ 大和奈月 山本結 吉村元希 律子
スペシャリスト:浅野ひかり(現代美術) 三村一貴(中国語中国文学)ほか
(※各専門分野の視点から作品創作にご協力をいただく方々)
●12/22〜24◎東京芸術劇場 シアターイースト
〈料金〉一般 2,000円 高校生以下1,000円(全席自由・税込・未就学児童入場不可) 
※高校生以下チケットは東京芸術劇場ボックスオフィスにて前売のみ取扱い(枚数限定・要証明書)。
〈チケット取扱〉東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296(休館日を除く 10:00~19:00)
https://www.geigeki.jp/t/  ※24時間受付(メンテナンスの時間を除く)
チケットぴあ https://pia.jp/t/geigeki/
〈公演サイト〉https://www.geigeki.jp/performance/theater352/
〈芸劇danceワークショップ 公式X〉@geigekidance

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