木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』全幕通し上演とオーディション開催決定！

東京芸術劇場Presents木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買（さんにんきちさくるわのはつがい）』が、東京芸術祭 芸劇オータムセレクションとして上演されるが、その公演のおとせ役とスウィング俳優のオーディション開催が決定した。

2006 年から京都を中心に活動を始めた木ノ下歌舞伎（通称：キノカブ）。多数の古典作品の現代劇化に取り組んできたその実績は、 2024 年の今、「キノカブスタイル」と言っても通用し得る団体となっている。昨年シアターイーストで上演した東京芸術祭参加作品、木ノ下歌舞伎『勧進帳』も好評を博した。

『勧進帳』と同じく、監修・補綴は木ノ下歌舞伎主宰・木ノ下裕一が、演出・美術は杉原邦生が手掛ける『三人吉三』は、 2014 年に KYOTO EXPERIMENTで初演され、翌年、東京芸術劇場が若手演劇団体と提携して公演をおこなう“芸劇 eyes 公演”としてシアターウエストに初登場し、読売演劇大賞2015 年上半期作品賞にノミネートされている。

今回の再演では、演劇界注目の若手、ベテランの俳優陣が新たにキャスティングされ、木ノ下が再補綴に取り組む。さらに、国内外の古典作品から新作を問わず、精力的な活動で演出実績を積む、杉原邦生（KUNIO主宰）の演出にも注目が集まる。

幕末の動乱期に初演された河竹黙阿弥の最高傑作で、今なお愛され続ける『三人吉三廓初買』の全幕通し上演を、同じく動乱の日々が続く現代にどのように届け、響かせるのか。
キノカブのプレイハウス初進出作品に注目したい。

そしてこの上演に先駆け、本公演のおとせ役、及びスウィング俳優をオーディションで募集する。本作においてスウィング俳優は、スウィングとしてのみならず一部本番公演への出演が前提となる。
このスウィング俳優が公演に出演する取り組みは、2023年の東京芸術劇場Presents木ノ下歌舞伎『勧進帳』（杉原邦生演出）にて実施し、高い評価を受けた。今回のワークショップオーディションにも期待が集まる。

《おとせ役について》
左衛門伝吉の娘であり、和尚吉三の妹。親孝行のために夜鷹（街娼）として働く。ひょんな事から生き別れの双子の兄・十三郎と出会い、兄妹と知らずに枕を交わしてしまう。
（参考：木ノ下歌舞伎『三人吉三』キャラクター解説 https://kinoshita-kabuki.org /2020/05/30/7638）

《スウィング俳優について》
スウィング俳優とは公演期間中、怪我や病気など万が一の事態で出演者が変更となる場合に備え、出演待機している俳優のことで、稽古期間は、基本的に全ての稽古に参加し、プロンプターや稽古場代役を担いながら、スウィングとして代役で出演の可能性のある複数役の台詞、動きを覚える。なお、通常では万が一の事態が起こらない限り、スウィング俳優の本番出演はないが、本作品では一部公演に出演する予定。

《オーディション詳細情報》
●オーディション日程　
2024年４月 18 日（木）以降 書類選考結果をメールでご連絡
４月25日（木） オーディション／ワークショップ
４月26日（金） オーディション／ワークショップ
４月30日（火） オーディション／ワークショップ（予備日）
●会場：都内
●参加費：無料
〈公式サイト〉https://www.geigeki.jp/info/20240310/

【公演情報】
東京芸術祭 芸劇オータムセレクション『三人吉三廓初買』　
東京芸術劇場Presents木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買（さんにんきちさくるわのはつがい）』
監修・補綴：木ノ下裕一
演出：杉原邦生 [KUNIO]
2024（令和６）年9月上演予定◎東京芸術劇場 プレイハウス　
※長野（松本）、三重、兵庫にて上演あり
〈公演サイト〉https://www.geigeki.jp/performance/theater364/