【みょんふぁの気になるわぁ〜】第1回 韓国ブロードウェイ 世界最大の劇場街『テハンノ（大学路）』 〜その１〜

お初にお目にかかります。
この度、『演劇キック 日刊えんぶ』連載ファミリーの一員に加わりました
“みょんふぁ”と申します。

女優を本業に、司会やナレーション、通訳・翻訳、日韓イベントや演劇公演のプロデュースをやりつつ、たまにエッセイなども書いております。
どうぞ末長くよろしくお願いします♪

さてさて、
たった一度しかない第一回目。
どんな自己紹介をしようかとあれこれ頭をひねったのですが、
やはり私の紹介などはチョコチョコ小出しにつぶやくとして…、

まずは、こちらの「気になるわぁ〜」、
今、世界で大注目されている韓国演劇についてご紹介して行きたいと思います。
とは言え、とても一度では紹介できないので、シリーズで。

みなさん、韓国ソウルにある、演劇の街『テハンノ（大学路）』、
聞いたことあるでしょうか？
この街で公演した事のある演劇人も結構いるんじゃないでしょうか。

『テハンノ』がどの辺にあるかと言うとですね、

ソウル市中心部を東西に横たわる漢川（ハンガン）の北側、
観光メッカの明洞や東大門市場の近く、地下鉄、恵化（へファ）駅に位置します。

梨花交差点から恵化洞交差点までの南北約1.6kmに伸びる幅の広〜い幹線道路が「大学路」。
この道路の左右（東西）に正式登録だけで150、
非登録も入れると約200もの劇場がひしめき合っています。
規模的には東京の下北沢ぐらいの範囲に、200の劇場があるとイメージしてもらえるとわかりやすいかも。

…ちなみに余談ですが、韓国の道路が広く設計されているのは、
万が一、戦争が始まった時に軍用機の滑走路に使用できるようにとのことなんです。
韓国に行く度に、休戦国なのだということを改めて感じます。

テハンノ…漢字で書くと『大学路』

文字通り、この一帯にたくさんの大学が点在しております。
韓国一の名門ソウル大学の文理学部がここにあったことから、『大学路』と呼ばれるようになりました。
1975年に文理学部は移転しましたが、現在もソウル大学病院や医学部があり、
その他、東アジア最古の大学と言われる成均館大学や放送通信大学、

また最近では、ソウル女子大学や弘益大学のキャンパスがオープンし、
デザインやミュージカルなど芸術関連分野の授業を強化、更なる賑わいを見せています。

…ちなみにまたもや余談ですがw、
私は、在日三世として大阪で生まれました。
日本で生まれ育った両親も韓国語を話せず、
私は、24歳の時に初めて、言葉を勉強しに、１ヶ月半、ソウルに留学しました。
その時の学び舎が、放送通信大学の中にあった国際教育振興院。
ここは、外国に住んでいる国民（韓国人）だけを対象に、韓国で母国語を学べるように設立された語学専門の学校です。
国が奨学金制度を設けていて、授業費、寄宿舎、食費込みで、３ヶ月コースの短期留学でたった7万円。
1年コースでも、全部で30万円ぐらい。
とにかくめちゃくちゃ安くて、私が行った時は、日本以外にも（圧倒的に日本が多かったけど）、アメリカやドイツ、フランスなどの西側諸国、またロシアや中国などに在住の韓国人たちもたくさん来ていました。

面白いのは、みんな同じ韓国籍なのに韓国語が話せず、全員違う言語を話して、しかも生活文化が全く違うという。

いったいぜんたい民族ってなんぞや？と、心から感じた記憶が…（笑）。
当時出会ったロシアやドイツの友人は今なお連絡を取り合っていて、
それ以来会うこともままならないけど、離れていても一生の友です。

まだこの奨学金あるのかなぁ…。いい制度でした。

当時の私は、演劇もやってなくて、
大学路がアーティストの街という認識はあったものの、
こんなにも大規模な演劇街だったとはつゆ知らず。

まさかその10年後、自分が公演という形でこの街を訪れるなんて、
想像だにしていませんでした。
初の韓国公演、テハンノの劇場で舞台に立ちながら、不思議なめぐり合わせを噛みしめたものでした。

では！お待たせしました！
地下鉄恵化駅で降りて、大学路の街を散策しましょう。

…なのですが…、
余談が長すぎました。
次回に続くということで（笑）

まずは、地下鉄構内や街のあちこちに貼られた演劇ポスターで、テハンノの演劇熱をご想像ください（笑）

ではまた来月！

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【活動予定】
玉造小劇店『長い長い恋の物語』
2月21日（月）〜26日（日）
＠大阪インディペンデントシアター２nd

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