オリジナルミュージカル『ルームメイトと謎解きを』間もなく開幕!小野塚勇人・富永勇也 インタビュー

小野塚勇人・富永勇也

「男子高校生×ミステリ×ミュージカル」の面白さ!

楠谷佑の同名小説を原作に、板垣恭一が脚本・訳詞・演出、桑原まこと桑原あいが音楽を務めるオリジナルミュージカル『ルームメイトと謎解きを』が、11月18日から東京・サンシャイン劇場で上演される。
全寮制の男子校で起こった不可解な殺人事件に、世話焼きで人情に厚い兎川雛太と、動物にしか心を開いていないが優れた頭脳の持ち主である鷹宮絵愛の凸凹コンビが挑む〝学園ミステリ〟
雛太役を演じる、劇団EXILEの小野塚勇人(武藤潤とWキャスト)と、絵愛役を演じる富永勇也に意気込みを聞いた「えんぶ12月号」のインタビューを公開する。

驚くような結末が待っている!? 

──まずは本作に出演が決まったときのお気持ちを教えてください。

小野塚 ミュージカルの主演という経験は今まで経験したことがないのですが、緊張は全然してないですね。全寮制の男子校が舞台ということで、フレッシュに、みんなで楽しく作品を作っていけたらと思っています。

富永 出演が決まって、シンプルに嬉しかったですし、ありがたいことだなと感じました。僕自身、舞台はいろいろと経験はあるのですが、ミュージカルはあまりやってこなかったカテゴリー。その中で真ん中に立たせてもらうので、僕らの出来で作品の評価が決まると思うんです。だから責任も感じています。

──舞台は、全寮制男子校である霧森学院の旧寮・あすなろ館。ある日、生徒会長が何者かに殺害され、現場の状況からあすなろ館の住人に容疑がかけられて…。そんなあらすじのミステリ作品で、楠谷佑さんの小説が原作となっています。原作を読まれた感想は?

富永 原作を拝読して、めちゃくちゃ面白かったです。ルームメイトたちの人間関係も面白いですし、しかもミステリらしく驚くような結末が待っていて。とても秀逸な作品だなと思いました。

小野塚 僕が演じる雛太の第一印象は、空手部に所属している正義感が強い男の子です。一方、コンビを組む絵愛は、その真反対でクールな印象。その凸凹なコンビ感が楽しいところですよね。

富永 確かに絵愛は初対面の人にバリアを作っている印象を感じました。僕自身、仕事だと自分から率先して話すこともあるのですが、プライベートではそんなにオープンな方ではなくて…。友達は少ないんですが、その限られた友達とはめちゃくちゃ仲がいいタイプなんです。だから絵愛には親近感があります。

小野塚 僕も運動部だったので「雛太みたいな奴、いたな〜」とすぐに想像できました。今回、僕が演じる雛太役は武藤潤さんとWキャスト。まだどうなるのか分かりませんが、全然違う色になっていくんでしょうね。楽しみです。

──ちなみにお二人ともどんな高校時代を過ごしたのですか? もし戻れるとしたらどんな高校生活を送りたいですか?

小野塚 スポーツ推薦で入学して、高校時代はろくに勉強をしなかったので、今高校生活をやり直すなら、将来使える英語を勉強し直したり、海外留学をしてみたりしたいです。それから途中で通信制高校に編入してしまったので、体育祭や文化祭といった行事に全力で参加して、青春を謳歌したいかなぁ。

富永 僕はいたって普通の高校生でしたね。サッカー部に所属していましたが、一番情熱を注いだのは放課後に友達と行くカラオケでしたね(笑)。今から高校に戻るなら、格闘技やりたいかな。格闘技を見るのが好きなんですけど、若いときからボクシングなんかやっていたら、また面白かっただろうなと。

小野塚 今からでも全然遅くない気がしますよ! 僕、一時期キックボクシングにハマって週5でやってました。実際に自分が動くようになると、具体的に身体の動かし方を想像しやすくなるので、試合を見るのがもっと楽しくなりましたよ。

表情やセリフの細かいところまで楽しんで!

──これが初対面というお二人に無茶振りですみませんが、お互いの印象を教えてください。
小野塚 会ったばかりですよ?(笑)でも、第一印象として原作で感じた絵愛に近い雰囲気をまとっているなと思いました。声のトーンも含めて、すごく絵愛を演じているイメージが湧きました。

富永 ありがとうございます。初めてなので率直に聞きますが、小野塚さんはどんな人なんですか?(笑)

小野塚 基本ふざけた人間です(笑)。あまり真面目なことは言わないタイプですよ。

富永 そうなんですか? その普段の感じはまだ掴めていないなぁ(笑)。稽古でどんどん掴んでいけたらいいなと思います。

──お二人はどんなところにミュージカルの魅力を感じていますか?

小野塚 やはりミュージカルは音楽と歌があって、世界観がすぐに感じられるところが一番の魅力ですよね。一方で音楽や歌に注力してしまうがあまり、肝心の芝居が欠けてしまわないようにしないといけない。僕はその登場人物が音楽に乗せて、セリフを話しているのが一番理想的なミュージカルだと思っていて。もともと僕自身ずっとストレートプレイをやってきたこともあると思うんですけど、あくまで芝居の延長線上に歌がある──と思いながら、ミュージカル作品には取り組んでいます。

富永 ミュージカルは歌、ダンス、芝居の総合芸術なので、観ると元気をもらえるというか、ハッピーになれる気がします。今回はミステリ×ミュージカルということで、どういう音楽になるんでしょうね? 歌で推理をするのかな? ダンスで状況説明をするのかな? 全然想像がつかない分、ワクワクしています。

──最後に観劇を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします!

小野塚 男子高校生がワイワイやっている雰囲気と、「犯人はいったい誰なのか」という謎解きをするミステリらしさもありながら、そこにミュージカルという音楽も合わさって、すごく盛り沢山な楽しい作品になると思っています。ぜひ劇場で『ルームメイトと謎解きを』の世界を感じていただけたらと思います。

富永 原作を読ませていただいて、キャラクターたちの人間関係プラス謎解き、そして衝撃的な結末という、僕的にクリーンヒットした作品で、面白いなと素直に感じました。さらに今回はミュージカルということですごくいい作品になると思います。1回観たら結末も分かってしまいますが、2回目以降もそこに至るまでの登場人物の表情やセリフの言い回しなど細かいところまで楽しんでもらえるはず。ぜひ何度でも劇場に足を運んでほしいです。

小野塚勇人・富永勇也

■PROFILE■

おのづかはやと○1993年生まれ、千葉県出身。最近の出演舞台は、朗読劇『Nのために』、音楽劇『精霊の守り人』、ミュージカル『MEAN GIRLS』、朗読劇 BOOK ACT『BOOK ACT 2023 NEW YEAR SPECIAL』『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』、ミュージカル『DOROTHY~オズの魔法使い~』、ミュージカル『シデレウス』、『結-MUSUBI-』、ミュージカル『INTERVIEW~お願い、誰か僕を助けて~』など。


とみながゆうや○1994年生まれ、神奈川県出身。最近の出演舞台は、脳内クラッシュ演劇『DRAMAtical Murder』フラッシュバック、日活歌謡シリーズ 第一弾 舞台『夜明けのうた』、舞台版『マーダー☆ミステリー ~探偵・斑目瑞男の事件簿~』、音楽朗読劇『鳥獣奇譚』、舞台版『あやかしむすび』、『おねがいっパトロンさま!』、『家庭教師ヒットマンREBORN!』the stage -episode of FUTURE- など。

【公演情報】
ミステリ・ミュージカル『ルームメイトと謎解きを』
原作:楠谷 佑 「ルームメイトと謎解きを」(ポプラ社刊)
脚本・作詞・演出:板垣恭一
音楽:桑原まこ 桑原あい
出演:小野塚勇人(劇団EXILE)※Wキャスト 武藤 潤(原因は自分にある。)※Wキャスト 富永勇也
長江崚行 健人 加藤 将 横山賀三 山野 光 松村 優/加藤良輔
陳内 将 青野紗穂/鈴木壮麻
●11/18~26◎東京公演 サンシャイン劇場
〈お問い合わせ〉公演事務局  https://supportform.jp/event (平日10:00~17:00)

〈公演サイト〉https://musical-roommate.com

【取材・文/五月女菜穂 撮影/岩田えり ヘアメイク/中原雅子 スタイリング/高山良昭】

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