若村麻由美・岡本圭人・岡本健一『La Mère 母』開幕! 

東京芸術劇場 シアターイーストにて『La Mère 母』が4月5日に開幕した。

本作は、フランス演劇界を牽引する稀代の劇作家フロリアン・ゼレールによる家族三部作のうちの一つで、『Le Fils 息子』との同時上演でも話題となっている。

演出は、緻密に人間の本質を描き出す演出力に定評のあるラディスラス・ショラーが務める。

ショラーからのラブ・コールを受けてタイトル・ロール 母を演じる若村麻由美はじめ、岡本圭人、伊勢佳世、岡本健一といった実力派キャスト・スタッフが、家庭内のシビアな現実を演劇的に届ける。

【『La Mère 母』ストーリー】

アンヌはこれまで自分のすべてを捧げて愛する子どもたちのため、夫のためにと家庭を第一に考えて生きてきた。それはアンヌにとってかけがえのない悦びで至福の時間であった。そして年月が過ぎ、子どもたちは成長して彼女のもとから 巣立っていってしまった。息子も娘も、そして今度は夫までも去ろうとしている。家庭という小さな世界の中で、四方八方から逃げ惑う彼女はそこには自分ひとりしかいないことに気づく。母は悪夢の中で幸せだった日々を思い出して心の万華鏡を回し続ける─。    

 

【コメント】

若村麻由美

『La Mère 母』は、母としてのアイデンティティをすべて奪われ、喪失していく、そのパニックの中にいるアンヌの激動の精神状態を一緒に体感していただくことができれば、ものすごくスリリングで面白くなると思います。劇場入りして、美術セットを見て、色使い、照明、音楽も含めてとても素敵で、なによりもシアターイーストという劇場の大きさがこのお話にはぴったりなので、この『La Mère 母』の世界に入り込める感じがしました。ラッド(ラディスラス・ショラー)の演出が素晴らしく、ゼレール(フロリアン・ゼレール)の“家族三部作”の最後を飾るにふさわしい作品に出演できることを幸せに思います。劇場にお越しくださる皆様にも濃密なドラマのラストシーンに光を感じていただける事を願って、家族のために惜しみない愛を注いでいる世界中の母たちへ感謝を込めて『La Mère 母』捧げます。

岡本圭人

舞台「La Mère 母」本日開幕です。 初めて台本を読んだ時、感情が追いつきませんでした。ストーリーが進むにつれて、登場人物の間に何が起きているのか、なぜそうなるのか、全く分かりませんでした。しかし稽古を重ねるにつれて、理解が追いつくようになりました。何がキーとなったかというと「愛」です。愛が深ければ深いほど、人は思いもよらない言葉を口にしたり、行動を取ってしまいます。誰かを愛すれば愛するほど、人は失うことを極端に恐れます。一見、不可思議な舞台ではありますが、若村麻由美さん演じるアンヌの繊細かつ大胆な感情の渦に惹き込まれるほど、物語を理解し得るようになります。是非、劇場で身を任せ、アンヌの感情の波に包み込まれてください。きっと、今まで観たことのない愛の物語を感じることが出来ると思います!

岡本健一

いよいよ初日を迎えます。私たちの生活の中で「母」なるものが家族のために、どれだけ大きな愛を注いでいるか、どれだけ寂しく孤独を感じているかを知ることが出来る、とても重要な作品です。四人の登場人物の、時には滑稽で笑える行動、母のために懸命に思いやる姿に、共感と反発、喜びと哀しみ、そして希望を感じて下さい。この物語は「母」に関わる全ての方々に劇場で体感して頂きたいと思います。お待ちしております!

演出;ラディスラス・ショラー

初日を迎えるにあたり、今緊張せずにリラックスしている自分に少し恐れを感じています。今回日本で、そして日本の俳優さんたちと日本語でゼロからクリエーションするのは私にとって初めての経験なので本来なら緊張するはずなのですが、カンパニーの皆さんたちの事を絶対的に信頼しているからこそ緊張していないのだと思います。若村麻由美さんとは今回でご一緒するのは3回目になりますが、若村さんに母アンヌ役をオファーすることが出来て私もすごく嬉しく幸せに思います。アンヌはこの戯曲の中心となるタイトル・ロールですし、多彩な演技力を持つ彼女に相応しい役だと思います。そして健一さん、圭人さん親子、そして伊勢佳世さんとも再びお仕事できたのでとても嬉しいです。圭人さんは前回ご一緒した際には初舞台の新人俳優でしたが、いまは立派な役者に育ち、彼の成長ぶりには随分驚かされました。このカンパニーの皆さんと家族のような良い関係を築いて一緒にお芝居を創れたことはお客様にも感じていただけるはずです。(作の)フロリアン・ゼレール氏も来日して観劇してくれることになり、有難いことにチケットも完売間近と聞いています。どうぞお早めに劇場に観にいらしてください!

【公演情報】

『La Mère 母』 『Le Fils 息子』

作:フロリアン・ゼレール

翻訳:齋藤敦子

演出:ラディスラス・ショラー

出演:

『La Mère 母』

若村麻由美 岡本圭人 伊勢佳世 岡本健一

『Le Fils 息子』

岡本圭人 若村麻由美 伊勢佳世 浜田信也 木山廉彬 岡本健一

●4/5~29◎東京芸術劇場 シアターイースト(『La Mère 母』)

●4/5~30◎東京芸術劇場 シアターウエスト(『Le Fils 息子』) 

〈料金〉チケット料金 一般9,800円 25歳以下8,000円 65歳以上9,000円 高校生以下1,000円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)

〈チケット取扱〉各プレイガイド 東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296 (休館日を除く10:00~19:00) https://www.geigeki.jp/t/

〈公式サイト〉https://www.lefils-lamere.jp

鳥取、兵庫、富山、山口、高知、熊本、松本、豊橋、ツアー公演あり

 

【撮影:藤井光永】 

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