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(雑誌『演劇ぶっく』は2016年9月より改題し、『えんぶ』となりました。)
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KASSAY公演、山本周五郎の名作『五瓣の椿』稽古場写真とコメント到着!

最後の仇、丸梅源次郎(丹羽貞仁)と対峙するおしの(栗原沙也加)。

山本周五郎の代表作のひとつ『五瓣の椿』が、KASSAY第16回公演として2月14日から16日まで日本橋の三越劇場で上演される。

『五瓣の椿』は、1959年に雑誌連載され、以来、現在までロングセラーとして親しまれている。また、1964年には野村芳太郎監督、岩下志麻主演で映画化されて大きな話題となり、1969年には、布施博一脚本、若山勉演出、藤純子主演でドラマ化。さらに1976年には、小幡欣治脚本・演出、十朱幸代主演で、日比谷芸術座で舞台化されている。その後も幾度となく舞台化とドラマ化がされるなど、長らく親しまれてきた。

今回は、脚本・プロデューサーにKASSAY主宰の有賀沙織、演出は演劇集団円の大谷朗が手掛ける。原作に出来るだけ忠実にということで丁寧な作品づくりが進められ、演じる俳優陣は、商業演劇から新劇、小劇場、ミュージカルまで、それぞれのジャンルで活躍中の実力派18人が集まった。

公演を1ヵ月後に控えて熱気溢れる稽古場で、物語の重要な場面をとらえた写真。そして、主役おしのを演じる栗原沙也加、その父親・喜兵衛役の岡森諦、おしの母おそのと関わりのあった丸梅源次郎を演じる丹羽貞仁の3人から、この作品への思いや稽古場の印象などを語ったコメントが届いた。

むさし屋のおその(荒木真有美)は夫を裏切って、若い役者の中村菊太郎(緒形敦)と浮気をしていた。
おそのが暮らす亀戸の寮。女中おこう(大川婦久美)がおしの(栗原沙也加)を迎える。
おしのの父親、むさし屋の主人喜兵衛(岡森諦)の最期。おしの(栗原沙也加)が看取る。
むさし屋に仕える徳次郎(キムセイル)は、おしのの突然の失踪に呆然とする。
女形の島村東蔵(齊藤尊史)から、女らしい所作や色の手くだを学ぶおしの(栗原沙也加)。
三味線の師匠、岸沢蝶大夫(佐野圭亮)の悪事を知って脅す六助(稲岡良純)。
仇の一人である蝶大夫(佐野圭亮)に近づくおしの(栗原沙也加)。

《コメント》
おしの役:栗原沙也加

──稽古場の雰囲気はいかがですか?

とってもあたたかい雰囲気です。意外に思われるかもしれませんが、シリアスな作品の稽古場のほうが却って和気藹々とした雰囲気なことが多いような気がします。年齢も、普段の活動範囲も異なるキャストが揃っていますが、和事に詳しい方々に所作や決まりごとをご指導いただきながら、力を合わせて頑張っています。

──自分の役の見どころは?

父の仇を討とうとするおしの。彼女が復讐する過程”そのもの”を大切に、見応えあるように演じたいと思っております。また個人的には、男たちを惚れさせ、弄ぶような女性らしい所作を必死に稽古しておりますので、注目していただけたら嬉しいです。

──この作品を観てくださるお客様へのメッセージ

この作品には「男と女」について語られるシーンが多くあります。舞台は天保、執筆されたのは昭和、今は令和ですが、良くも悪くも、男と女はずっと変わらないのだなと感じます。変わらないものだからこそ、どの年代の方にも何かを感じていただけると信じておりますので、是非、劇場でそれを体感していただけたら、この上ない幸せです。

むさし屋主人喜兵衛役:岡森諦

──稽古場の雰囲気はいかがですか?

この稽古場、お恥ずかしいことですが、この年になって教わることばかりです。
ほんとうに丁寧に丁寧にお芝居を作る稽古場です。もう・・・感心しきりです。
通うのが楽しい毎日です。共演者の皆さんにこころから感謝しつつ、本番に臨みたいと思います。

──自分の役の見どころは?

私の役(主人公“おしの”の父親・喜兵衛)はすぐに死んでしまうのですね。でも、初っぱなで、ここから物語が転がり始まるわけで、とても重要な役だと思っております。短い滞空時間だけに、全集中でがんばりたいと思います。

──この作品を観てくださるお客様へのメッセージ

僕はいわゆる小劇場出身ですが、ここまで、いろいろなジャンルの方々が集まっている座組は珍しく、表現が多様で創っている側も面白いです。
そして『五瓣の椿』の物語は、時代劇にありがちな分かりやすい勧善懲悪ではなく、あくまでも“おしの”なりの正義を貫いている山本周五郎先生の小説の中では珍しい作品です。理屈ではない、人の弱さや脆さがあることも伝わるように演じられたらいいな、と思っています。是非、劇場へいらしてください。

丸梅源次郎役:丹羽貞仁

──稽古場の雰囲気はいかがですか?

今回、共演させて頂く皆さんは、私にとりまして、初めての方ばかりですが、最初の顔寄せから親しくさせてもらい、お芝居も様々なジャンルの方々なので、とても刺激を頂きながら、温かい雰囲気で稽古をさせてもらっております!

──自分の役の見どころは?

私のお役は、主人公の実の親で、言ってみれば、一番憎むべき存在であり、殺しても殺し足りない存在だと思いますが…。
この男にも身勝手な理屈があり、それは、今の時代にも有り得て、その部分を観て頂き、是非を問いたいです。

──この作品を観てくださるお客様へのメッセージ

この作品のテーマだと思っている罪とは、なんぞやという所です。
法律に引っ掛からなければ なんでも許されるのか?
本当の罰とは何か?
今の時代、日本だけではなく、世界中が自己中心的な考え方の中、本当の心ある人間が今回の主人公だと思っております。
是非、その部分を感じながら御覧頂きたく、劇場まで御足を運んで下さいます事を願っております。
よろしくお願い致します。

おしの(栗原沙也加)は、町医者で高利貸しの海野得石(坂本三成)から彼の罪を聞き出す。
おしのが狙う札差屋の香屋清一(石井英明)は、芸者小幾(上倉悠奈)から過去の所業を責められる。
その場をおさめる幇間米八(青木隼)と芸者おまき(大川婦久美)。
事件について嬉々として話をする女中おはな(いまむら小穂)と、調べにやってきた与力・青木千之助(中野亮輔)。
屋形船でおしの(栗原沙也加)に迫る桝屋の佐吉(前田一世)。
おしの(栗原沙也加)を支え続けてくれた女中おまさ(新澤泉)との別れ。

【公演情報】

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KASSAY第16回公演『五瓣の椿』
原作:山本周五郎
脚本:有賀沙織(KASSAY) 
演出:大谷朗(演劇集団円)
出演:栗原沙也加 荒木真有美 岡森諦 キムセイル 新澤泉 前田一世 齊藤尊史 緒形敦 佐野圭亮 稲岡良純 坂本三成 中野亮輔 いまむら小穂 青木隼 石井英明 上倉悠奈 大川婦久美 丹羽貞仁
●2/14〜16◎三越劇場
〈料金〉S席10,000円、A席8,500円、B席6,500円(全席指定・税込)
※S席/前10列センターブロック、2階最前列
〈公式サイト〉 https://kassay-stage.com

インタビューは、こちら
https://enbutown.com/joho/2024/09/10/kassay16-gobennotubaki-interview/

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