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若きチェーホフの恋愛ミステリー、二兎社『狩場の悲劇』上演決定!

チェーホフの知られざる小説をベースにした二兎社公演『狩場の悲劇』が、本年11月に上演されることが決まった。演劇界のみならず社会に衝撃を与えた『空気』シリーズ最終話『ザ・空気 ver.3 そして彼は去った…』(2021)以来、4年ぶりの永井愛の新作となる。

本作は『桜の園』『かもめ』などの戯曲で世界的に知られるロシアの作家・チェーホフが24歳の時に書いた長編ミステリー『狩場の悲劇』(1884)をベースに、同作家による他の作品のエッセンスを散りばめ、永井愛独自の視点を盛り込んで新たな劇世界を創造する。帝政ロシアの人間社会をレポートしたチェーホフと、市井の人々の姿に日本社会の時代や様相を投影してきた永井愛の、時間と空間を飛び越えた奇跡のコラボレーションが実現した。

『狩場の悲劇』に登場するのは俗物ばかり。彼らが繰り広げる恋の駆け引きやドンチャン騒ぎ、それに続く陰惨な事件は、抑制の効いたユーモアの漂うチェーホフ戯曲のイメージとはかけ離れている。チェーホフの意外な一面に興味をそそられると同時に、克明な人物描写や鋭い観察眼には、「さすが」と嘆息するほかない。また、「ミステリーの女王」と呼ばれるアガサ・クリスティが発想するより40年以上も前にチェーホフが考案した驚愕のトリックも注目に値する。演劇ファンのみならず、ミステリーファンにも楽しめる上質のエンターテインメントとなるにちがいない。

知性もルックスも兼ね備えているのに倫理観の欠如した予審判事、権力も財力もあるのに人生の目標が見いだせず、退廃した生活を送る伯爵、若さと美しさはあっても結婚以外に自己実現の手段を持たない娘たち、そして働いても報われない使用人たち――明日への展望が開けず、現状を変えることなど想像もできない人々の絶望は、プーチン支配下の今のロシアに通じる。権力者の腐敗、格差や貧困、女性の地位の低さなどは、日本の観客にとってもおよそ他人事ではないテーマでもある。また、原作では男性の影にいた女性たちが、永井愛の手によって掘り下げられ、重要度を増した登場人物として活躍することにも期待が膨らむ。

出演者には、溝端淳平、門脇麦、玉置玲央、亀田佳明、大西礼芳、加治将樹、岡田地平、ホリユウキ、水野あや、石井愃一、佐藤誓といった演技では定評ある俳優たちが名を連ねている。

《あらすじ》
モスクワのある新聞社に、カムイシェフという元予審判事が自作の小説を持ち込む。
それは、彼が実人生で遭遇した殺人事件が題材で、オリガという美しい娘とカムイシェフ、 知人の伯爵、伯爵の執事(オリガの夫)が四つ巴に絡んだ愛憎劇。
小説を託された編集長は、読み進むうちに真犯人を見抜いて―――

【公演情報】
二兎社『狩場の悲劇』
原作:アントン・チェーホフ
脚色・演出:永井愛
出演:溝端淳平 門脇麦 玉置玲央 亀田佳明
大西礼芳 加治将樹 岡田地平 ホリユウキ
水野あや 石井愃一 佐藤誓
●11/7~19◎東京公演 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
〈料金〉一般7,000円 25歳以下3,500円・高校生以下1,000円[枚数制限あり、要証明書](全席指定・税込・未就学児入場不可)
〈一般販売〉2025年9月20日(土)
〈チケット予約〉二兎社(web) チケットぴあ イープラス カンフェティ CNプレイガイド キノチケオンライン キノチケットカウンター(店頭販売 10:00~18:30)
〈二兎社公式サイト〉https://www.nitosha.net

《東京以外の公演(予定)(チケットのお問い合わせは各会館へ)》
●11月1日(土)埼玉/富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
●11月22日(土)山形/荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館)
●11月24日(月祝)山形/川西町フレンドリープラザ
●11月29日(土)滋賀/滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール
●12月3日(水)長野/まつもと市民芸術館
●12月6日(土)・7日(日)石川/能登演劇堂
●12月13日(土)・14日(日)福岡/J:COM北九州芸術劇場
●12月17日(水)・18(木)愛知/メニコン シアターAoi
●12月20日(土)・21日(日)愛知/穂の国とよはし芸術劇場PLAT
●12月25日(木)香川/レクザムホール(香川県県民ホール)
●12月27日(土)岡山/岡山芸術創造劇場 ハレノワ
●2026年1月4日(日)兵庫/兵庫県立芸術文化センター
●1月7日(水)宮城/えずこホール(仙南芸術文化センター)
●1月9日(金)・10日(土)茨城/水戸芸術館ACM劇場
●1月12日(月祝)岩手/盛岡劇場
●1月17日(土)・18日(日)埼玉/所沢市民文化センター ミューズ

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