【みょんふぁの気になるわぁ〜】第30回　〜オセヒョク『官邸の100時間』日韓共同制作やりたい！の巻〜

1977年から開催されている韓国演劇の祭典『ソウル演劇祭』
今年でなんと第46回目を迎えました。

約60日間に渡って演劇の街、大学路を中心に開催され、
約40余りの作品が上演。
今年のテーマは、『縁、劇で繋ごう』

約80作品の応募の中から選ばれた7作品と前年度の自由競演枠で優勝した1作品、合計8作品が公式選定公演として、そして、今年の自由競演枠30作品、芸術委員選定の3作品、さらに海外招聘作品が1作品である。

今年の海外招聘作品は、なんと、日本の劇団青年団『S高原から』作・演出 平田オリザ。
オリザさんの作品は韓国演劇界で息長く愛されている。

大賞に選ばれたのは、私のイチオシ、大好きなオ・セヒョク率いる、

ネバーエンディングプレイ『官邸の100時間』
舞台芸術賞も同時受賞した。

先月もちらっと紹介したが、

この作品は、東日本大地震発生直後の福島第一原子力発電所事故に対する日本の政府・官邸の対応を検証したルポ書『官邸の100時間』（木村英昭著）を原作に、オセヒョクが脚本・演出、舞台上に立ち上げた。

劇場は数年前に大学路に新しくできたパブリックシアターQUOD。
作り込んだ特別なセットは一切なく、俳優たちが椅子数脚と数枚のボロボロの洋服を用いて様々な景色を作り出し、キャットウォークまでを縦横無尽に走り回る。

総理官邸での血の通わない政治家たちの会話と、被災地での血の通った人間たちのドラマの交差が、見事な切り返しで描かれている。
原作の鋭い視線を、オセヒョクのお家芸、コミカルな社会風刺で大胆に切り込み、
俳優たちの体から溢れ出るエネルギーに、気がつくとカーテンコールだった。

先月のコラムでも少し触れ、もう一度ここに書いた理由は、
この作品がソウル演劇祭で大賞と舞台芸術賞を受賞したからだけではない。
今なぜ、この作品が、日本ではなく、ソウルで初演を迎えているのだろう…
客席に座りながら頭の中にはそんな思いが巡っていた。

あれから14年が過ぎ、コロナなどめくるめく時代の流れに風化してしまった未曾有の東日本大震災、原発事故。今なお故郷に帰れぬ人々がいる。

韓国にもセウォル号事件やイテウォン事件など、為政者たちの対応の遅さに、人災と言われている事件が溢れており、韓国の観客は、この作品を通して、自国を見つめ直す。

絶対に日本でやるべきだと思った。
日本で、オセヒョクの演出で、日本の俳優たちと創作したらどんな化学反応が起きるだろう。

やりたいという思いではなく、やらなければいけない、やろう！と、強い決意で、
カーテンコールの拍手を送った。

よし！

台本翻訳、劇場探し、助成金申請、オセヒョク来日、オーディション、稽古……
これから乗り越える壁はいっぱいだけど、
今からワクワクが止まらない。

やるで〜〜〜〜🎵

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＜次回出演＞
道学先生『水星とレオグラード』　作・保坂萌／演出・有馬自由
2025年８月２日（土）〜８月１１日（月）　＠下北沢ザ・スズナリ

＜主催公演＞
SORIFA主催　『戦場のガノン』作・演出／大野敏哉
2025年8月19日（火）〜24日（日）　＠下北沢シアター711

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진짜 좋아요!（チンチャ チョアヨ）めっちゃ素敵！

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