ダンサーが肉体の表現力で伝える色濃いドラマ『BOLERO─最終章─』開幕!

多くの人に愛され続けるモーリス・ラヴェルの壮大な楽曲、「ボレロ」。芸術の世界で様々な創造作品を生んできたこの楽曲をモチーフに、ダンスアクトを紡いできたENTERTAINMENT DANCE PERFORMANCE「BOLERO」シリーズの3作品目にして“最終章”と銘打たれた舞台が、18日東京・有楽町よみうりホールで開幕した(25日まで。のち大阪・SkyシアターMBSで30、31日に上演) 。

『BOLERO』はダンサーとして、またミュージカル俳優としても活躍を続ける東山義久を中心に、魅力溢れる「ボレロ」の世界観を、歌も台詞もないダンサーの肉体から発せられる声と言葉と歌を自由に感じ取って欲しい、というテーマで紡がれてきたダンス・プロジェクト。2013年、2018年と2作品が上演され、今回の2024年公演は当初から3作品の構想だったという『BOLERO─最終章─』と銘打ち、東山に加えて、いま最も勢いのある若手ミュージカルスターの1人三浦宏規がW主演の形で参加。元宝塚花組トップ娘役の蘭乃はなが唯一の女性キャストとして加わるのをはじめ、穴沢裕介、木村咲哉、鈴木凌平、髙橋慈生、田村允宏、長澤風海、中塚皓平、早川一矢、MAOT、望月凜、山﨑感音、山野光という様々なダンスを踊りこなす面々が集結。ダンスによる切なくも美しい出会いと別れが描かれていく。

舞台は盲目の少年、その姉、そして二人が共に慕うようになる年上の男性を軸に展開していく。重要なキーワードになるのは手紙。だが少年は自分で手紙を読むことはできず姉が読んで聞かせるワンクッションが必要になる。おそらくドラマはもうここから動いている。互いの感情、別れと再会、求める思いと葛藤とが、様々な景で時に美しく、時に蠱惑的に、時に残酷に描かれていく。もちろん私が受け取った感情も物語もあるのだが、言葉を持たないダンスアクトのなかで、ダンサーの肉体と表情と多彩な表現力から生まれ出るものは、あくまでも受け手に自由な解釈の余地を残してくれているから、ここにそれを書くことは控えたい。ただだからこそ、このダンスアクトが向かう先を是非1人でも多くの人の目で、それぞれの感性で受け留めて欲しいと思う。例えばアガサ・クリスティーの『検察側の証人』を初めて観た時。シャンソンの「想い出のサントロペ」を初めて聞いた時。あの瞬間の衝撃は唯一無二で、もちろん再見に耐える素晴らしい戯曲だし、何度聞いても胸に迫る楽曲ではあるが、「初めて」の、思わず「あっ!」と声をあげて心を掴まれた瞬間を、時に懐かしく思い出すし、きっと「初めて」この作品を観るのだろう、という人を羨ましく感じることもしばしばある。そしてこの『BOLERO─最終章─』には、そんな衝撃とそこからの昇華が詰まっている。

特にこのダンスアクトが素晴らしいのは、ダンス公演にしばしば見られる「ダンサーの鍛え上げられた超絶技巧を披露する場」には決してなっていないことだ。もちろん総合演出に植木豪、総合振付に大村俊介を迎えた舞台だから、アクロバティックな振りの数々や、何故翼のないはずの人が踏切板もないステージ上で、あんなにも高く翔べるのだろう…と思う瞬間は多々ある。それらは全て目を奪われる見事なものだ。ただそうした振りが決して技術を誇る為のものになっていない。舞台にはあくまでも表現されるドラマがあり、生命があり、愛があり、その循環がある。それが90分という濃縮された舞台のなかで輝く様は圧巻だ。

そこに東山義久がこの『BOLERO』シリーズに込めてきた想いがある。ダンサーが主役のダンス公演を楽しむ観客を増やしたい。ミュージカルの一パートではなく、ダンスができること、ダンスにしかできないこと、その魅力を知って欲しいという願いが舞台に昇華されていく。しばしばいわれる「東山義久」という唯一無二のジャンルであり、ブランドでもある存在感が二人の姉弟に愛されるポジションに説得力を与え、ステージを引き締める様がなんとも熱い。

その東山から「ダンス公演」の次代を託された三浦宏規が、ひとつの舞台を経るごとに進化していく、上り龍のような勢いをこのステージにも炸裂させている。バレエダンサーとして出発したミュージカル俳優はあまり多くないし、看板を張れる人材となると更に稀少になる。その大きな武器を持っていまミュージカルの世界で駆け上がっている三浦が、ダンスにその表現を特化した時、瑞々しさ、清々しさと同時に、ある種の荒々しさ、荒ぶる魂と言ったものが前に出てくることに目を瞠った。それが少年の心の渇きや、求める想いを強く訴えてくるのが切ないほど。ダンスだからこその新たな魅力が三浦から噴出している幸福がある。

そんな二人と濃い関係性を持つ役柄に扮した蘭乃はなも、ダンス表現のなかに狂気を秘めて惹きつける。おそらくいま「ショー」の経験が豊富な人材のトップクラスが宝塚出身者だろうが、そのなかでも持ち前の清楚な雰囲気に意外にもサバサバしたキャラクターというギャップの魅力がまずある人だ。その上に演じる役にぶつかっていくエネルギーの極めて高い蘭乃が、得意のダンスで表現するパッションに、ふと恐怖さえ感じさせてドラマの熱量を高めている。

この三人の時に分身のようであり、また風や雨や雪といった自然のようでもあり、更に様々な役柄のようでもあるダンサーたちが、更にドラマを色濃く描き出していく。

共同演出を務め、背中に翼を持つ跳躍力を誇る中塚皓平。『BOLERO』シリーズ全作品に出演していて、空中で静止していると感じさせる長澤風海。『ビリー・エリオット』での鮮烈デビューから、青年の顔に変貌しつつある木村咲哉など、DIAMOND☆DOGSのステージでも馴染深い顔ぶれから、様々なミュージカルシーンで活躍し、常に目を引く存在である穴沢裕介。『ダンス オブ ヴァンパイア』『ベートーヴェン』の記憶も新しいノーブルな鈴木凌平。東京バレエ団出身で近年ミュージカル作品に活躍の場を広げている髙橋慈生。新体操出身の出自を生かした力強いアクロバティックなダンスが魅力の田村允宏。同じく新体操出身の高い身体能力に殺陣の技術も持つ瞬発力が光る早川一矢。多彩なダンスを踊りこなすだけでなく、強い個性を発揮するMAOT。演技力の高さがダンス表現に生きている望月凜。同じくミュージカルシーンの活躍が印象に深く、今回改めてダンス力の高さで魅了した山﨑感音。そして、このメンバーのなかでも尚抜群の存在感で度々場を浚った山野光と、優れたダンサーでありアクターでもある面々が紡ぐ、言葉のない物語の魅力に奪われた魂が、「ボレロ」に昇華される90分だった。

この『BOLERO─最終章─』は、『BOLERO』シリーズの終わりであり、新たなダンス公演のはじまりになる。そんな確信と可能性に満ちたステージを、是非多くの人に体感して欲しい。そしてその人が感じたドラマを大切に持ち帰って欲しいと願っている。

初日を夜に控えた18日、公開ゲネプロを前に東山義久、三浦宏規、蘭乃はなによる囲み取材が行なわれ、三人が公演への抱負を語った。

【囲み取材】

──初日を迎えるお気持ちから教えてください。

東山 この1ヶ月カンパニー一丸となってやってきたので、いよいよ初日だなと。この『BOLERO』は一からオリジナルで作っている作品で、しかも歌も台詞もないダンス主体の公演となっておりますので、いろいろ大変なこともあったんですが、カンパニー、メンバーに恵まれてこうして初日が迎えられることに心から感謝しております。

三浦 ダンスだけの公演ということで、ご想像の通り稽古場もすごい熱気で。この季節ということもありますし、稽古場に入ると本当に熱気がすごかったです。汗と熱気で肉体的にもなかなか大変な稽古期間を1ヶ月過ごしてきて、でも誰も怪我もなく病気もなく、ここまでやってこられたというのはすごくよかったなと思いますし、ここから本番始まりますが、怪我に気をつけて最高のステージをお届けできたらなと思っております。

蘭乃 私はこの『BOLERO』という作品に出演させていただけることがとても嬉しくて。お稽古がない日も東山さんはお稽古場に来て、作品を一緒に作ってくださっていて。そういう作品に対しての思い入れみたいなものが皆さんの製作の過程や踊りからビシビシ感じて、みんなの踊りを見ていると、よし私も次の場面やるぞ!とどんどんどんどん思いのバトンが渡されていくような、そんな作品になっています。いい踊りにしたいです。いい踊りにします!是非劇場に皆様お越しください。よろしくお願いします。

東山 終わり?(笑)

三浦 ありがとうございます(笑)。

──まだまだ質問続きますので(笑)東山さんにお訊きしたいのですが、2013年から『BOLERO』という作品を創られてきて、今回が最終章という公演になります。10年以上携わってきたこの『BOLERO』というプロジェクトについての思いを改めてお聞かせください。

東山 僕はこの舞台の世界に入ってちょうど今年で25周年を迎えたんですけども、まあ、その僕の舞台のキャリアのスタートがダンスから入ったもので、そのダンスから始まった僕が、今ではミュージカルだとかストレートプレイだとか、また自分で立ち上げたDIAMOND☆DOGSというエンターテイメント集団を作れたりしている中で、ダンサーが主体となった、メインとなるオリジナルの舞台作品が本当に少ないように感じていまして、だったら僕が作るか、始めようかという思いで、その時々の本当に素晴らしい才能の人達を集めて1回目2回目とさせていただきました。ちょっと2回目と3回目の間は8年近く空いてしまったんですけれども、やっぱり三浦くん、蘭乃さんを筆頭に新しい才能、美しい才能の人と今回も最終章を迎えられるということは僕にとってもプレゼントですし、自分が本当に幸せだなと今思ってます。1回、2回やったんですけれども今回の3回目、この最終章は過去最高の作品になったと確信してます。

──三浦さんはこの公演が発表になった時に「『ボレロ』は ダンサーなら誰でも一度は踊りたいと思う作品です。 やっと立てなくなるまで踊りまくれる作品が巡ってきたと息を弾ませています」とコメントされていましたが、稽古を経ていま改めての想いをお聞かせください。

三浦 僕もキャリアのスタートはクラシックバレエでダンスから始まっているので、ダンス公演にかける思いはすごく強くて。しかも題材が『BOLERO』更に東山義久さんと一緒にできるということで、もうあのステージ上で踊り死ぬ覚悟で今回挑んだんですけど、いや結構頑張ったつもりなんですけど、今から1週間くらい前の夜中に義さんから電話が入って「お前そんなんで終われんの?」「はい?」「俺結構マジで死にそうなくらい踊ってるんだけど、お前それで終われるの?」「いや、僕も精一杯やってるんですけど」「お前もう1曲踊れ」(東山 笑い)と本当に5日前ぐらいに、ソロが1本増えました!(全員笑い)音楽もそこから作って、振り付けも作って、本当にあの曲死ねるなというか(東山笑い)、もう倒れるぐらい大変な曲ができ上がったんですけど。でもなんだろう、その義さんの言葉すごく嬉しくて……ちょっと怖かったんですけどね、夜中に(東山笑い)「俺もここまでやってんだからお前、もちろんやるよな!」みたいなね。それで「確かに」と「もっと頑張ります。もっと踊ります」と、こういうことになってソロが増えたんですけど、曲が1曲増えたことによってやっと義さんと対峙できるかなとすごくありがたく思っています。

東山 とても素敵なシーンがあります。

三浦 ありがとうございます!ホヤホヤなんですけど、精1杯頑張りたいなと思います。

──東山さんは何故三浦さんのソロを増やそうと思われたのですか?

東山 そうですね、僕の出来上がりと、彼女(蘭乃)の出来上がりと、三浦君の出来上がりを見ると、どうも体温が低いんじゃないかなと。一番若いし、今回の『BOLERO』の主役でもありますし、これではきっと終われないんじゃないかと。

三浦 確かにそうですね。

東山 本当にあのシーンができたことで、こうやって僕たちが三者三様に立っている意味ができたと思うし、本当に今回の『BOLERO─最終章─』の大きな見せ場のひとつになると思ったからです。

──蘭乃さんは今回男性キャス14人との共演ということになりますけども、稽古中に印象的だったことや大変だったことがあれば教えてください。

蘭乃 とても印象的だったのは、東山さんが「男15人ヤベェな~」って言ったことです(笑)。「14人だよ女1人いるよ」と言いましたけど(笑)。

東山 間違えました、すいません(笑)。

蘭乃 でもそれくらい、私もみんなの中で「負けないぞ」と思って踊っているので、そんなに大変なことはなかったんですけれども、1人で踊る場面はやっぱり3人の男性がやっている振りを1人で全部踊るというパートになっていて、その振付がついた時はちょっと泣きそうになりました。でも本当にカッコよく踊りたいと思って、この公演を目指してどんどん自分で積み上げてきたので、その踊りを観ていただきたいです。

東山 めちゃくちゃいいソロが出来あがりましたので。

蘭乃 ですからまず私が踊り死に、三浦くんが踊り死に、東山さんが踊り死ぬ『BOLERO』となっております

──東山さん改めて稽古中大変だったことや、出来上がっていくなかでの手応えはいかがでしたか?

東山 毎回なんですけれども、さっきも話しましたがオリジナルで、音楽も演出も構成も僕たちのこのカンパニーだけで作っているので、まあそれを本当にゼロから1個2個と積み上げていくということはすごく大変なこともありまして、でもこのラヴェルの「ボレロ」というのが、僕の中では一つひとつの積み上げが最後の爆発に繋がると思っていて。そういう意味では苦労も必要だと思うし、それが今、この全キャスト全スタッフどの人の顔を見てもワクワクと楽しみと、早く初日を迎えて自分たちの発表がしたい。この『BOLERO─最終章─』に対して、それぞれが誇りを持って立っているので、今回はもうそれだけでも成功かなと思います。

──今回蘭乃さんと三浦さんは姉弟という設定になっているので、お互いが感じた魅力、またお二方が東山さんにそれぞれ感じる魅力を教えて下さい。

蘭乃 三浦くんの魅力はとてもノーブルな雰囲気を持っていながらも、どこかちょっと衝動的なところがあると言うか、いい意味で凶暴性があるところが魅力だなと思っています。普段あまり見せない。何か心の傷から来るのかな?というエネルギー、お芝居なんですけど、そこがすごく観ていてギュっと胸が掴まれるところで、溌剌としたエネルギーにプラスギャップ萌えみたいなところが三浦くんの魅力だと思っています。

三浦 凶暴性って初めて言われました!

蘭乃 私はグッときちゃいます。

東山 わかる気がする。

三浦 マジですか?僕から見た蘭乃さんの魅力は、ちょっと凶暴性でお返ししたいのですが、蘭乃さんがソロで踊られるシーンは、それこそ本当に爆発的なエネルギーがいる楽曲を踊ってらっしゃって。でも普段の蘭乃さんの姿から全く想像がつかないというか。今回本番では声を発しませんが、普段話していらっしゃる声を聞いてもすごく気持ちが穏やかになるんです。それくらい穏やかな方なのに、特にソロでは人が変わりすぎていて怖いというか、お姉ちゃんという設定なんですけど、お姉ちゃんとは信じたくないぐらい、まあ凶暴性という意味ではね、それが姉弟ということで。

東山 こっち(蘭乃)は狂気な感じだよね。

三浦 だいぶ狂気な感じで、あの場の支配力というか、空気をガラッと変える凄まじさというのを稽古場から体感できているのはすごく幸せなことだなと思って、いつも見させてもらっていました。

蘭乃 ありがとうございます。嬉しいです。でもそんなに私普段ヘラヘラしているんだなって(笑)

東山 ヘラヘラしてるじゃん(笑)。

三浦 してます(笑)

蘭乃 はい!でも舞台では結構やります!東山さんの魅力は、惜しげもなく葛藤をさらけ出してくれるところです。なんかごちそう様です、という感じです。

東山 俺、何した?(笑)

蘭乃 でも伝わると思いますよ!それが香りとなって、光となって多くの方を魅了するんだと思います。

東山 ありがとうございます!本当に蘭ちゃんとは色々な作品をやって、今回久しぶりなのかな?

蘭乃 そうですね、5、6年ぶりくらいです。

東山 もう妹のような存在だし、やっぱりパフォーマーとかダンサーとしてというよりは、表現者としてすごく尊敬している方で、5、6年ぶりですけど、そんなに空いた感じもなくスッと今回は一緒に作れたかな?と思います。

蘭乃 ダンスパートナーの地位をいただき光栄です。

──三浦さんから見た東山さんはいかがですか?

三浦 代わりがいない、思いつかないんです。義さんじゃなきゃダメなんですね、この作品は。最後のポーズとかも、この作品のあの上に上がれる人って誰がいるんだろうと考えるんですけど、いないんですよね。それぐらいやっぱり唯一無二で。僕もWikipediaには俳優、その隣にダンサーって書いてあるんですけど、その俳優でありダンサー、ダンサーであり俳優であるスターなので、僕はやっぱりその背中をずっと見ていましたし、今、こうやって隣で踊れていることもすごく嬉しいです。義さんからは今回「お前が継いでくれ」みたいなことを言われたのがとても嬉しくて。唯一無二のスターだなと思いますね。

東山 今回10年ぶりに一緒に踊るのですが、10年経ったらこんなに大きくなって。別の機会にも言いましたが、この前『赤と黒』で久しぶりに共演したわけですが、本当に立派になって。元々『BOLERO』は3回と決めていて、今回がその最終章ということで、また新しい作品はそれこそ次代のスターの三浦くんを筆頭に今回出演しているダンサーたちが創ってくれると確信していますので、それができるのも唯一無二な才能を持っている宏規がいてくれるからこそだと思っています。

──注目して欲しいポイントは?

東山 本当にいまこういう形で(ポスターを示し)僕と宏規が出ていますが、そもそも僕は全員が主役だと思って創っているので、それぞれにそれぞれの持ち味があって、それをまあ歌やセリフがない状態でダンスということなんですけども、本当に個々とても素晴らしい表現者達がいるので、僕たちもそうですけども、彼らのその踊り、動きからいろんな台詞いろんな歌が聞こえてくると思うんで、それをご堪能いただければと思います。

三浦 今回ラヴェルの「ボレロ」も使うんですけれども、それ以外の楽曲が全てオリジナルなんですよ。そのオリジナルの楽曲がどれも本当に素晴らしくて。いろんな場面で踊るんですけど、リプライスもあったりして、作りとしてすごく見やすくて美しくて、素晴らしく皆様に満足いただけるような作りになっていると思うんですね。踊りに関してもいろんなジャンルの踊りがあって、ギミックが出てきたりして、これは観ていただけたら分かると思うんでが、本当に総合エンターテイメントとして、総合芸術としてすごく見応えのある作品に仕上がっているなと思っております。

蘭乃 思っていることを二人が言ってくださったんで、三浦くんからの流れを受け継ぐと、装置がモーリス・ベジャールの「ボレロ」を彷彿とさせる赤と黒装置なんです。その中で最初、私たちがこの衣装で出てきて、本当に衣装がすごく揺れるんですよ、「ボレロが揺れる」とコピーにもあるんですけど、本当に心とか体の動きというものが最大限いろんな照明も含めて、本当に全てのスタッフ、キャスト総動員でこの世界観を作っているので、最後に至るまで是非ご覧いただきたいです。

──では最後に皆様へメッセージをお願いします。

蘭乃 今度こそ締めの言葉で行きます!『BOLERO』暑い夏にします!いい踊りをします!よろしくお願いします。

三浦 僕もこの稽古期間すごく素晴らしいダンサーの方々に囲まれて、刺激のある日々を送ってきました。そんな素晴らしい方々が総動員でこの『BOLERO』という作品を創り上げました。お客様には「絶対劇場に来た方がいいよ」とそれだけを言いたいです。頑張ります。

東山 本日はお暑い中ありがとうございました。今日始まる『BOLERO』ですが一人も欠けずに切磋琢磨しながら、唯一無二の『BOLERO─最終章─』ができたと思っております。ひとりでも多くの方にご覧になっていただき、さっきも申しましたが僕らの肉体からいろんな音楽いろんなセリフを聞いて、それぞれがそれぞれのお楽しみ方をされて欲しいなと思ってます。今日の初日から千穐楽までどうぞ皆様よろしくお願いします。

【公演情報】

『BOLERO─最終章─』

総合演出:植木 豪

共同演出:中塚皓平

企画・構成:栫ヒロ

音楽:la malinconica

総合振付:大村俊介〔SHUN〕

振付:原田 薫/森 優貴/長澤風海/木野村温子/中塚皓平/植木 豪 他

出演:東山義久 × 三浦宏規

蘭乃はな

穴沢裕介 木村咲哉 鈴木凌平 髙橋慈生 田村允宏 長澤風海 中塚皓平 早川一矢 MAOT 望月凜 山﨑感音 山野光

●7/18~25◎有楽町よみうりホール

★昼公演・千秋楽公演〈料金〉 S 席10,500 円、A 席6,500 円、SS 席(前方 7 列以内)13,500 円、車椅子席10,500 円 U-2:2:3,500 円(税込/全席指定)

★夜公演〈料金〉 S 席9,500 円、A 席5,500 円、SS 席(前方 7 列以内)12,500 円、車椅子席9,500 円、U-22:2,500 円(税込/全席指定)

●7 /30 ~31◎大阪・SkyシアターMBS

★昼公演・千秋楽公演〈料金〉 S 席10,500 円、A 席6,500 円、SS 席(前方 7 列以内)13,500 円、U-22:3,500 円(税込/全席指定)  ※車椅子スペースをご利用希望のお客様は S 席をお申込みください。

★夜公演〈料金〉 S 席9,500 円、A 席5,500 円、SS 席(前方 7 列以内)12,500 円、U-22:2,500 円(税込/全席指定) *車椅子スペースをご利用希望のお客様は S 席をお申込みください。

【東京・大阪公演共通】※U-22 は一般発売より販売開始、公演当日「当日引換え券受付」にて、開場時間より、年齢明記の身分証提示の上、座席指定券と交換。※未就学児童入場不可

〈公式サイト〉https://bolero2024.srptokyo.com/

〈公式X〉@bolero2024

〈Instagram〉@bolero_2024_last

【取材・文・撮影/橘涼香】

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