1950年の劇団創立以来、多くの意欲的な作品を作り続け新劇界をリードしてきた劇団民藝が、シライケイタの作・演出で『祈りの大地』を11/27~12/7、東京芸術劇場シアターウエストで上演する。

関東大震災で起きた朝鮮人虐殺事件をモチーフに、時を超えて名もなき声に耳を澄ますために、100年前と現代を往還する家族のものがたり。
自身の主宰する劇団温泉ドラゴンで上演した日韓三部作など日本と韓国にかかわる作品を手掛けてきたシライケイタが作・演出を担当、日本の加害の歴史にふたたび向き合う創作劇となる。稽古真っ最中の彼から、上演に向けたメッセージが到着した。

題材は虐殺という殺伐とした事件ではありますが、この作品では人間同士はどうしたら立場を越えて優しくつながり合えるんだろう、ということを皆さんと一緒に考える豊かな時間にしたい、そうした意味では「優しい」作品にしたいと思っています。
シライケイタ(作・演出)
【あらすじ】
2023年、東京の西の町。社会部記者の川上良平とバレエ教師の恵美子は、大学生の娘と十代の息子とともにこの町で暮らして来た。恵美子の実家を建て替えて地下にバレエのレッスン室を作ることになるが、深く掘削する工事の最中、地中から人骨が発見される。おもむろに語りだす恵美子の父源太郎。彼が祖母千代から聞いて育ったという話は100年前のこの地で、ある母娘に起きた町の暗い記憶だった。時を超えて現代の家族たちに語りかける。

【公演情報】
作・演出◇シライケイタ
出演◇中地美佐子 飯野遠 石川桃 境賢一 みやざこ夏穂 吉岡扶敏 塩田泰久 小守航平
11/27〜12/7◎東京芸術劇場シアターウエスト
https://www.gekidanmingei.co.jp/performance/2025_inori-no-daichi/




