東京芸術祭2024参加作品、木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』メインビジュアル公開! 

東京芸術劇場では、主催公演として、東京芸術祭2024参加作品 木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』(さんにんきちさくるわのはつがい)を上演する。そのメインビジュアル及び、本チラシのビジュアルが公開された。

キノカブ版『三人吉三』は、2014年に初演、翌年、東京芸術劇場が若手演劇団体と提携して公演をおこなう“芸劇eyes公演”としてシアターウエストに初登場し、読売演劇大賞2015年上半期作品賞部門のベスト5に選出された。今回はプレイハウスに初進出を果たす。

数奇な運命に翻弄されながら疾走する、和尚、お坊、お嬢という“三人の吉三郎”の物語と、現行歌舞伎ではカットされている、商人と花魁の恋をめぐる廓の物語がダイナミックに交錯する群像劇。黙阿弥の描いた複雑かつ多面的な登場人物たちは、過去の人びとやコミュニティだけでなく、今を生きるわたしたちの姿をも浮かび上がらせる。9年ぶりの再演となる今回は、作品タイトルを演目の本外題である『三人吉三廓初買』に改めた。初演以来約160年ぶりの上演となった「地獄の場」を完全復活するなど、今や幻となった黙阿弥オリジナル版の全貌を見られるのはキノカブ版のみとなっている。

物語の中心となるのは同じ「吉三郎」の名をもつ三人の若者。兄貴分の和尚吉三を演じるのは、今年2月にプレイハウスで上演した『インヘリタンス』での圧倒的なエネルギーによる熱演が記憶に新しい田中俊介。血気盛んなお坊吉三は、幼少期から活躍を続け、昨年は演出家デビューを飾るなど舞台での活動が注目される須賀健太。女装の盗賊・お嬢吉三は、音楽、俳優活動ともに精力的におこなう矢部昌暉が演じる。また、和尚吉三の父親・伝吉として近年ストレートプレイでも珠玉の演技を見せる川平慈英が登場する。

もう一つのストーリーラインを動かす、お坊吉三の妹・花魁一重に、若くして着実に俳優としてのキャリアを築く藤野涼子。一重に恋する商人・文里に、渋さと色気を兼ね備えた演技で舞台に映像に存在感を示す眞島秀和。文里の女房・おしづに、魅力あふれる演技で、舞台で目覚ましい活躍を続ける緒川たまきの顔ぶれが揃った。「吉三郎」の物語と「廓噺」の物語の両方をつなぐキーマン・十三郎は小日向星一が演じ、十三郎とめぐりあうおとせをオーディションで抜擢された深沢萌華が演じる。また、木ノ下歌舞伎や杉原邦生演出作品を支えるおなじみの個性派、武谷公雄、高山のえみ、山口航太、武居 卓、田中佑弥、緑川史絵が、豊富な舞台経験で物語の世界観を作り上げる。さらに、昨年『勧進帳』公演では、スウィング俳優が本役として出演する「スウィング公演」の試みが高い評価を頂きました。今回も好評に応えて実施予定となっている。

《『三人吉三廓初買』あらすじ》

江戸時代。刀鑑定家・安森源次兵衛の家は、何者かにお上の宝刀・庚申丸を盗まれて断絶となっていた。ある時、立身出世を目論む釜屋武兵衛は、巡り巡って木屋(刀剣商)文里のもとにあった庚申丸を金百両で手に入れる。しかし文里の使用人・十三郎は、その取引の帰り道、夜鷹(街娼)・おとせと出会い、受け取った百両を紛失。思いがけず百両を手にしたおとせだったが、十三郎を探す道すがら、女装の盗賊・お嬢吉三に百両を奪われてしまう。

様子を見ていた安森家浪人・お坊吉三は、お嬢吉三と百両を巡って争うが、そこに元坊主・和尚吉三が現れる。彼がその場で争いを収めたことで、三人は義兄弟の契りを結ぶ。また、失意の十三郎は、川に身投げしようとしたところを、和尚吉三の父・伝吉に拾われていた。訪れた伝吉の家で、彼はおとせと再会し…。

一方、吉原の座敷では、文里がお坊吉三の妹で花魁・一重に想いを寄せていた。人柄で評判の文里だったが、彼には妻子があった。文里の求愛を一重が拒みつづけていたある日、文里は、ある決意を座敷で語りはじめる。

【主な配役】

和尚吉三 … 田中俊介

お坊吉三 … 須賀健太

お嬢吉三 … 矢部昌暉

丁⼦屋花魁 ⼀重 … 藤野涼子

⽊屋⼿代 ⼗三郎 … ⼩⽇向星⼀

伝吉娘 おとせ … 深沢萌華

⼋百屋久兵衛 … 武⾕公雄

丁⼦屋花魁 吉野 … ⾼⼭のえみ

おしづ弟 与吉 … 山口航太

文蔵倅 鉄之助 … 武居 卓

釜屋武兵衛 … ⽥中佑弥

丁⼦屋新造 花琴 … 緑川史絵

⼟左衛⾨伝吉 … 川平慈英

文⾥女房 おしづ … 緒川たまき

⽊屋文蔵[文⾥] … 眞島秀和

【公演情報】

東京芸術祭2024 芸劇オータムセレクション

東京芸術劇場 Presents 木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買(さんにんきちさくるわのはつがい)』

作:河竹黙阿弥 

修・補綴:木ノ下裕一 

演出:杉原邦生[KUNIO]

出演:田中俊介 須賀健太 矢部昌暉 /藤野涼子 小日向星一 深沢萌華

武谷公雄 高山のえみ 山口航太 武居 卓 田中佑弥 緑川史絵

川平慈英 /緒川たまき 眞島秀和

スウィング 佐藤俊彦 藤松祥子

●9/15~29◎東京芸術劇場 プレイハウス

上演時間:約5 時間予定(休憩2 回あり)

〈料金〉一般 S席9,500円 A席8,000円 サイドシート5,500円  吉三割 25,500 円(全席指定・税込・未就学児入場不可)65 歳以上(S 席)9,000 円 29 歳以下(A 席)7,500 円 高校生以下 1,000 円 幕見席 2,500 円

*早割 S席8,500円 A席 7,000円(9 月 15 日(日)、9 月 16 日(月・祝)公演限定)

*スウィング俳優出演回 S席8,500円  A 席 7,000 円(9 月26 日(木)公演限定)

〈一般販売〉2024年7月20日(土)10:00(各プレイガイドにて先行販売あり)

〈チケットお問合せ〉各プレイガイド

東京芸術劇場ボックスオフィス 0570-010-296(休館日を除く 10:00~19:00)

WEB https://www.geigeki.jp/t/  ※24時間受付(メンテナンスの時間を除く)

〈公式サイト〉https://www.geigeki.jp/performance/theater364/ 

【ツアー日程 10月】

[長野(松本)公演] 10月5日(土)・6日(日) まつもと市民芸術館 主ホール

[三重公演]10月13日(日) 三重県文化会館 中ホール

[兵庫公演]10月19日(土)・20日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

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