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(雑誌『演劇ぶっく』は2016年9月より改題し、『えんぶ』となりました。)
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さまざまな偽物と本物が登場する群像劇。宮下貴浩×私オム プロデュース『偽たモノ』

俳優として活躍しながらプロデュースも手がける宮下貴浩と、劇作家でドラマ作家としても注目される私オムが、2018年よりライフワークとして取り組む《宮下貴浩×私オム プロデュース公演》。その新作で、私オムによる完全書き下ろし『偽たモノ』(にせたもの)が、6月3日~14日に新宿・シアターサンモールにて上演される。
今回は宮下貴浩が第11回公演にして初の主演を務め、過去公演にも出演してきた赤澤燈、定本楓馬、前川優希、今立進、安里勇哉、玉城裕規らに加え、田淵累生、山崎真実、椎名鯛造が初参加。演出は私オムが手がける。

昭和45年頃の日本。社会は高度経済成長で勢いづいているが、一方で石炭産業は衰退し始めていた。
炭鉱が次々と閉山していくのを不安に感じながらも、炭鉱夫として気丈に働く南野義彦(玉城裕規)。弟の南野英夫(赤澤燈)は、治療法が見つかっていない喘息を患っており、医者志望の学生・根崎天(定本楓馬)が毎日看病に訪れている。隣の家に住む津吹経(宮下貴浩)は、模造刀職人をしているが稼ぎがなく、南野家を助けられずにただ眺めている。
そんな津吹の元へ商社に勤める建山武則(安里勇哉/椎名鯛造)が現れ、模造刀を外国に売ろうと提案する。そこから津吹の生活は好転していくのだが……。
偽物である者の葛藤や本物であるが故の悩み。自分の居場所を受け入れる者や抗いもがく者たち。
「不必要な、ただ眺めるだけのものに、人生を喰われていた——。金になれば、本物と呼んでくれるか?」

私オム(脚本・演出)からのメッセージ

模造刀は日本刀の偽物だと思っていました。
しかし、模造刀について調べるにつれそれは間違いだと知りました。
模造刀の存在価値は日本刀とは違うのです。
日本刀は飾られるために作られておらず、斬るために作られ存在している。
模造刀は斬ることを目的としておらず、日本刀の美しくて繊細な表情を人々に伝えるために存在している。
模造刀は本物の模造刀なのです。
今作の主人公の模造刀職人は、偽物と本物の狭間で葛藤した末に、とある物を手に入れてとある物を失います。成功と失敗の先で待ち受ける事実をご観劇いただきたいです。
主人公の模造刀職人を演じる宮下貴浩とは15年の付き合いになりました。
この15年で彼が手に入れた物と失った物を誰よりも私は知っています。
そう言い切れるのは、一緒に手に入れ一緒に失って今日まできたからです。
偽者の私たちが本物に憧れて生きる姿を観にきていただけると嬉しいです。

宮下貴浩(出演・プロデューサー)からのメッセージ

第11回公演『偽たモノ』の舞台は昭和45年。
我々の親世代が、まだ若かった時代です。
現代のように便利なものが揃っていた時代ではありません。それでも、人と人との距離は近く、問題が起これば少々おせっかいなくらいに支え合い、笑顔や根性、人情で激動の時代を走り抜けてきたのではないかと感じています。
もちろん、その時代だからこその悩みや葛藤、不自由さや我慢もあったと思います。けれど、そんな時代を懸命に生き抜いてきた人たちの姿には、いまを生きる我々が忘れかけている力や温度があるように思います。
いま我々も、その時代へタイムスリップしたような感覚でもがき苦しみながら、作品と向き合っています。この物語が、現代を生きる皆様にとっても、明日を少し前向きに生きる希望になれたら嬉しいです。
宮オム作品としては初めての時代物であり、これまでとはまた違った空気感と作風になっていると思います。ぜひ劇場で楽しんでいただけましたら幸いです。

公演情報

宮下貴浩×私オム プロデュース『偽たモノ』

脚本・演出◇私オム
出演◇宮下貴浩 赤澤燈 定本楓馬 前川優希 田淵累生/横山涼・森本竜馬(Wキャスト) 佐伯孝彦・塚田千紘(Wキャスト) 猪俣利成/山崎真実 今立進/安里勇哉・椎名鯛造(Wキャスト)/玉城裕規

6/3〜14◎シアターサンモール