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(雑誌『演劇ぶっく』は2016年9月より改題し、『えんぶ』となりました。)
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舞台『ネズミ狩り』で初共演!石田亜佑美・平川結月 インタビュー

平川結月・石田亜佑美

姉妹役だからこそ本気でぶつかり合う姿を

小劇場を応援するインディペンデントシアターOji(王子小劇場)の「佐藤佐吉賞」に輝いた名作が、装いも新たに上演される。深刻な社会問題をあえて「ブラックコメディ」という手法で描き出すこの作品で、問われるのは、自身にとっての「正義」。舞台となるのは、都心近郊のそば屋「南海亭」。父亡きあと店を守るナツキ役で主演する石田亜佑美と、妹のフユコ役を演じる平川結月に、役への意気込み、舞台に立つ意味や意義などを語ってもらった。

初対面で初共演ですが密かに知っていました

──今日が初対面とのことですが。

石田 お会いして、すごくカッコいい方だなと思いました。実はモーニング娘。(以下、モー娘。)同期の工藤遥が、戦隊の映画関係でご一緒したときに、「ハロー!プロジェクトが好き」と言ってくれたと聞きました。
平川 そうなんです! ハロー!プロジェクト大好きです。
石田 それがとてもうれしかったので、今回、共演できることを楽しみにしていました。
平川 私もです。でも今回はお仕事なので、はしゃぐ気持ちをぐっとおさえてがんばります(笑)。

──自己紹介をお願いします。

石田 小学校一年生からダンスを始めて中学三年生でモー娘。で活動し、2024年12月に卒業しました。今はいろいろなお仕事をさせていただいていますが、舞台は目の前のお客さんのリアクションを受け取れるからとても好きなんです。ずっとステージの上で生きてきたので、新たな機会をいただけて光栄です。
平川 私は17歳から俳優のお仕事を始めて、今年で8年目くらいですが、最近は映像作品中心で活動していて舞台は久しぶりなので、皆さんの前でお芝居をできることに今からわくわくしています。

──それぞれ、どんな役でしょう。

石田 姉のナツキは33才で、私の実年齢よりも少し上になります。父を亡くしたあとも店を支え、複雑な事情を抱えながらも、自身が譲れないものを大切にしている精神的に大人な女性です。これまで、どちらかというと幼い役が多かったので新たな役柄に挑めることが楽しみです。
平川 妹のフユコは、過去に受けたある被害からトラウマを持ってしまったという役で、ナツキとも衝突してしまいます。私は、今回のように相手に激しい気持ちというかエネルギーをぶつける強い役は、初めてといってもいいので、自分にとって大きな挑戦となる作品です。

──普段、セリフはどうやって覚えているのでしょうか。

石田 私は動きありきで覚えることが多いので、その景色のなかで出る言葉をイメージしています。ただ、できるだけ稽古に入る前に覚える努力はしています。そのためにはとにかく読むしかないのですが。でも今回は会話が多いので、自分が話すだけでなく、相手の言葉を受けて返す、ということを意識したいです。
平川 私はまず全体の流れをつかみます。最初から最後まで繰り返し読んで、起承転結みたいなものを場面ごとにブロックにわけて、それをふわっと覚えて重ねてつなげていく感じです。

観る人に「何か」を感じて受け取ってほしい

──ご自身が目標としていることはありますか?

石田 私がステージに立ってエンタメを届けることで、観る人に「何か」を感じて受け取ってほしいと思っていますし、毎回、その責任を背負うと決めています。その「何か」は、これまでの考えが変わるキッカケだったりするかもしれなくて。この作品も、今の時代を生きる人々が考えなくてはならないことが詰まっているので、真剣に向き合います。
平川 自分のことになってしまいますが、すべてのお仕事に対して、健康第一、怪我をしない、ということを大切にしています。なかでも舞台は劇場に足を運んでくださる方々のお金と時間をいただく、そのことに真摯でいたいので。そして客席から日常へ戻って、ふとした瞬間に作品のことを思い出してくれたとき、力になるような時間を届けたい。劇場の外、さらに向こうにある空間とつながることを意識して演じたいです。

──改めて今回の役作りと抱負をお願いします。

石田 今回は姉として、モー娘。時代にサブリーダーを務めさせていただいた経験が役に立つのかな、と思っています。後輩とこんな話をしたな、こんなことを教えたな、という蓄積が演技の引き出しになっていると感じているので、そこからいろいろなものを探していこうと考えています。
平川 私はどちらかというと常に落ち着いていて冷静というか、ともすれば冷酷かもしれない役が多かったので、フユコを演じるために、かなりギアをあげてトライしたいです。今日、お話を伺っていて、石田さんはすごく受け止めていただけそうだな、と思ったので全力でぶつかります。
石田 受け止めます!(笑)私、お芝居は相手がいるほうがより楽しいな、と思っているんです。演劇は誰かと対峙して、感情をあらわにぶつけて返してもらうことがおもしろいんだな、といろんな作品を通して改めて気付いたので、思いっきりぶつかってきてください。
平川 その胸に飛び込みます!

プロフィール

ひらかわゆづき○熊本県出身。CRG所属。スーパー戦隊シリーズ『王様戦隊キングオージャー』リタ・カニスカ役を好演し、一躍脚光を浴びる。その後、映画・ドラマ・舞台に加え、『サカイ引越センター』のCMにも起用されるなど、多方面で注目を集めている。『仮面ライダーゼッツ』では、宮本紅覇/コードナンバー:シックス役を演じ、テレビ朝日『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~Season2』では牧島鈴花役でレギュラー出演中。

いしだあゆみ○宮城県出身。2011年9月にモーニング娘。10期メンバーに合格。24年12月、グループ及びハロー!プロジェクトを卒業。テレビやラジオ、舞台で活躍中。主な出演舞台は、Reading Drama『BLINK』、Reading Musical『FELICIDAD幸せ』、タクフェス第13弾『くちづけ』、梅棒21st STAGE『ラヴ・オール!!』など。

(このインタビューは雑誌「えんぶ」2026年10月号より転載)
インタビュー◇おーちようこ 写真提供◇株式会社エイジポップ

公演情報

舞台『ネズミ狩り』

作◇楢原 拓(チャリT企画)
演出◇川本 成(時速246)
出演◇石田亜佑美 平川結月 中尾暢樹 横田龍儀 西本茉生 大見洋太 原 貴和 沖 侑果 立石晴香 小林美江 瀬戸カトリーヌ
9/30〜10/11◎シアターサンモール
〈公式X〉@infoagepop

えんぶ2026年10月号にインタビューが掲載されています/