
アーティストジャパンでは、本年6月11日~24日、東京芸術劇場シアターイーストにて、日本初演となるオフ・ブロードウェイミュージカル『アーネスト・シャクルトンに愛されて(原題:Ernest Shackleton Loves Me)』(全18公演)を上演する。
《STORY》
子育てとビデオゲーム音楽の作曲家としてのキャリアの両立に奮闘する睡眠不足のシングルマザーのキャットが、ある日“マッチングアプリ”に自己紹介動画を投稿。すると20世紀を代表する南極探検家のサー・アーネスト・シャクルトン(1874-1922)から突然返信が届く。
南極で船が難破し流氷の上で身動きが取れなくなったシャクルトンは、時空を超えてキャットにアプローチし、壮大な冒険の旅へと誘う。冒険に立ち向かう型破りなシャクルトンの姿に、いつしかキャットは時空を超えて恋に落ちてしまうという、奇想天外で独創的なミュージカル冒険劇。

出演は、主人公のキャット役を、元宝塚歌劇団月組トップスターで、今年4月に芸能生活40周年を迎え、ますます多彩な役に磨きをかけ続ける紫吹淳。また、サー・アーネスト・シャクルトン役は、クリント・イーストウッド監督のアメリカ映画「硫黄島からの手紙」で好評を博し、探検家役に相応しい不屈精神と風格、さらに類まれなコメディセンスも兼ね備える伊原剛志が務める。

稽古場取材には、出演の紫吹淳と伊原剛志、演出の岡﨑育之介、音楽監督・キーボードコンダクターの中村匡宏が参加した。
場面は、キャット(紫吹淳)の部屋に突如現れるアーネスト・シャクルトン(伊原剛志)。
シャクルトンは、船員たちを勇気づけると言い、冷蔵庫からバンジョーを取り出し”強者ども、私の歌を聞け”を歌う。
それにつられ、キャットもバイオリンを演奏しながら自慢の自信作”スター・ブレイザー”を歌う。
破天荒なシャクルトンのペースに、キャットはいつの間にか巻き込まれていき…。

【コメント】

紫吹淳:キャット役
私が演じるキャットは、赤ん坊を抱えたシングルマザーです。偉大な探検家アーネスト・シャクルトンに愛されたことによって、大冒険を繰り広げながら立派な母親へと成長していく姿が、面白おかしく、そして涙ありで描かれています。
この作品の面白いところは、キャットの現実的な育児の大変さと、南極で遭難しながら冒険しているアーネストの大変さが、絶妙にリンクしていく点です。それを音楽がさらに繋いでいく。歌詞やセリフの中にもたくさんのメッセージが事細かに散りばめられているので、本当に多くの方に深く届く作品になっていると思います。
今回は、劇中でバイオリンを含めて10以上の楽器を演奏するのですが、一筋縄ではいかなくて…(苦笑)。足にタンバリンをつけ、バイオリンを弾きながら伊原さんのバンジョーと音を合わせるシーンもあり、まさに身体を張って演奏しています。初日までできる限りの努力をして、少しでも素敵な音色をお届けできるよう日々訓練を重ねています。
大変な時代ではありますが、このミュージカルを見て「なんか元気になったな」と思っていただきたいです。まさに『健康ドリンクより、アーネスト・シャクルトンに愛されて』という感じです(笑)。私は決して器用な人間ではないので、伊原さん、中村(匡宏)先生、演出の育ちゃん(岡﨑育之介さん)をはじめ、皆さんのお力を借りながら、全力で初日の幕を開けたいと思います。そして、千穐楽には美味しいお酒が飲めるように頑張りたいなと思います(笑)。

伊原剛志:アーネスト・シャクルトン役/ブルース役 ほか)
僕が演じるアーネスト・シャクルトンは、実在したイギリスの南極探検家です。実は今回、アーネストを含めて5役を演じます。一番大きな役はこのアーネスト・シャクルトンですが、紫吹淳さん演じるキャットの元旦那さんで、ミュージシャンのブルースという役もやります。
アーネスト・シャクルトンは、史実や伝記を読むと本当に大変な思いをして生還した人物です。日本ではあまり知られていないですが、ヨーロッパでは教科書にも出てくるような、素晴らしいリーダーとして取り上げられる人物です。その彼が南極からキャットの部屋にタイムスリップして、2人で南極の冒険に出ていきます。そこでキャットに勇気づけられながら、生きる意味を探して戻っていくという、歌ありお芝居あり、キスシーンも2度ほどあります(笑)。とにかく楽しい作品なので、皆さんぜひご覧いただければと思います。
僕は今回、バンジョーに初めて挑戦すしますが、まあ難しいですね(苦笑)。でも、バンジョーの音ってすごく明るいんです。元々は黒人の方が演奏していた楽器のようですが、それがアメリカに渡り、ヨーロッパでも流行っていったみたいです。実際の探検にも持っていっていたらしく、船が氷に挟まれて7ヶ月も閉ざされた時に、みんなの士気が上がるように音楽会をやったりして過ごしたそうです。そういった音楽にも着目して、ご覧になる皆さんの勇気が溢れだすような作品になればと思っています。
また、僕にとってはミュージカル作品への本格的な挑戦になります。新しい世界を広げて、今後もまたお声を掛けていただけるように、とにかく楽しみながら頑張っていきたいと思います。

岡﨑育之介:演出
これまで映画監督をさせて頂き、初めてミュージカルの演出に携わるので、わからないことだらけで毎日肝を冷やしながらやっております(笑)。ただ、本作自身も「わからないことでも突き進んでやってみるんだ」「できないかもしれないことにも挑戦するんだ」ということがテーマになっています。
今、いくらでもやり直しが効く時代であるからこそ、主人公のキャットは自分の子供を抱えていることに対して、自分の生活が苦しいという風に感じてしまっている。それに対して、アーネスト・シャクルトンが南極の地球の果てに行って、いつ死ぬかわからない状況で「だからこそ楽しいんだ」「死ぬか生きるか分からないからこそ、人生は面白いんだ」と言っているアーネストのメッセージに、主人公のキャットは「私も取り返しのつかないことでもそのまま突き進んで希望を見出して生きてみよう」という風に感化されていく。そういったメッセージ性のある作品ですので、私もこのミュージカルをお受けしたことに絶望しないように頑張ってやろうと(笑)、後悔のないようにやろうという風に思っているところで、すごく楽しく教えていただきながらやっています。
通常の演劇やミュージカル作品に比べたらかなり多くの映像的な演出効果を入れております。実際に皆さんもアーネスト・シャクルトンの1914年の旅を追体験しているような空間にするべく、映像をかなり駆使しているので、6月の暑くなり始める季節、池袋に来て南極を楽しんでいただけるんじゃないかなと思っています(笑)。

中村匡宏:音楽監督・キーボードコンダクター
オフ・ブロードウェイの日本初演版ということで、上演させていただくことに光栄に思っております。
表向きは、明るくて楽しいお話なんですが、楽譜を開いてみるととにかく複雑で高難度。それを紫吹さんと伊原さんがスイスイとやっていただいて、歌だけでも難しいのに、バイオリンやバンジョーはもちろん、太鼓も出てくるしキーボードは触る、パーカッションはいっぱい叩きます。この2人を繋げているものが音楽であるというのが、今回の作品のすごく強いパワーを持っているところです。
音楽に救われる方ってたくさんいらっしゃると思います。私もその一人です。そういったことを体感していただける、いろんなパターンの元気をもらえる音楽が出てきますので、ぜひ楽しみに劇場に来ていただければ嬉しいなと思っております。

【公演情報】

オフ・ブロードウェイミュージカル『アーネスト・シャクルトンに愛されて』
訳:小田島恒志
演出:岡﨑育之介
音楽監督・キーボードコンダクター:中村匡宏
出演:紫吹淳 伊原剛志
●6/11~24◎東京芸術劇場シアターイースト
〈製作・お問い合わせ〉アーティテストジャパン 03-6820-3500 (平日11:00~18:00)
〈公式サイト〉 https://artistjapan.co.jp/eslm_jp2026
〈公式X〉 @aj_eslm_jp2026



