
新国立劇場では、2027年3月9日よりドイツの現代演劇界を代表するマリウス・フォン・マイエンブルク作『ナハトラント~ずっと夜の国~』を、新国立劇場小劇場にて上演する。その全キャスト発表された。
タイトルの「ナハトラント」とは、「夜の国」を意味する造語。2022年12月にベルリン・シャウビューネ劇場にて、マイエンブルク自身の演出で初演された本作は、『火の顔』の劇作で日本でもよく知られる作者が、ナチス・ドイツというデリケートで重いテーマを、 現代を生きる家族の日常にブラックユーモアをもって落とし込んだ力作となっている。
舞台は現代ドイツ。亡き父の遺品整理をしていた姉弟が、ガラクタの中から一枚の水彩画を見つけたところからこの物語は始まる。そこに刻まれていたのは、アドルフ・ヒトラーとおぼしき「A. Hitler」の署名──。
「高額で売れるのでは」と欲望が膨らむ姉弟に対して、ユダヤ系ドイツ人の弟の妻はそれに猛反発。泥沼の家族会議が幕をあける──。
翻訳は、ドイツ在住で、ミステリー小説『汚れなき子』など数多くのドイツ作品の翻訳を手掛けている長田紫乃。演出は、約4年間にわたる「こつこつプロジェクト」を経て、2025年に上演された『夜の道づれ』で、作品を深く掘り起こし戯曲に丁寧に向き合った柳沼昭徳が担う。
そしてこの度、全キャストが決定した。父親を亡くしたばかりの姉弟の姉ニコラ役には、まりゑ。弟フィリップ役には、薬丸 翔。フィリップの妻で、ユダヤ系ドイツ人のユーディット役には、豊田エリー。また、鑑定士エファマリア役には、斉藤範子。そして、二コラの夫・ファービアンと画商カールの二役には石橋徹郎。現代を射抜く、ドイツ発の極上のブラックユーモアを実力派俳優陣が演じる。

斉藤範子 石橋徹郎
《ものがたり》
闘病の末に父親が亡くなって2週間後、姉ニコラと弟フィリップは遺品整理のため実家へ集まる。特に価値のあるものは見つからない中、ニコラの夫・ファービアンが、屋根裏で小さな水彩画を見つけ、フィリップの妻・ユーディットが、その絵の署名が「A. Hitler」(アドルフ・ヒトラー)ではないかと言い出す。ニコラとフィリップは、それまで気にも留めていなかった絵に急に執着しだし、鑑定士・エファマリアを呼ぶ。ナチスとの関わりが証明できれば高額で売れるだろうと聞いた二人は必死に証拠を探しだすが、ユダヤ系のユーディットはそれに激しく反発、絵の真贋をめぐって関係はどんどん険悪になっていく。そんな中、購入を希望する画商・カールまで現れ……。
【公演情報】
『ナハトラント~ずっと夜の国~』
作:マリウス・フォン・マイエンブルク
翻訳:長田紫乃
演出:柳沼昭徳
出演:まりゑ 薬丸 翔 豊田エリー 斉藤範子 石橋徹郎
●2027/3/9〜22◎新国立劇場 小劇場
〈公式サイト〉https://www.nntt.jac.go.jp/play/nachtland/



