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(雑誌『演劇ぶっく』は2016年9月より改題し、『えんぶ』となりました。)
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劇団民藝が中津留章仁の新作『証(あかし)』を上演

『証(あかし)』は、劇団民藝と中津留章仁がタッグを組む新作公演で、2016年の『篦棒』、2019年の『異邦人』に続き、現代日本が抱える問題に目を向け、葛藤する人びとを描いてきた中津留の民藝での書き下ろし第三作目となる。9/27~10/6、紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで上演。

本作は、過疎化が進む町で300年続く祭を守ろうとする人々を描く作品で、故郷の風景を原点に、少子高齢化や都市への人口流出が進み祖先から受け継いだ土地や伝統文化の維持が困難になってきた家族が描かれ「便利さや効率に流されるなかで、私たちは次の世代へ何を手渡していけるのか。人と人との結びつきから、真の豊かさとは何かを見つめ直す」作品になるという。作・演出は中津留章仁が担当。樫山文枝、桜井明美、中地美佐子、小杉勇二、松田史朗、みやざこ夏穂等が出演。

中津留章仁からのメッセージ

文明の利器の進歩によって、私たちの生活は変化してきました。現在はAIを活用したビジネスも進み、さらに効率化が進むでしょう。これから人間がやるべきことはコミュニケーションをとり、議論を交わし一般化した知識からは想像できない新しいものを生み出していくことなのだと思います。
『証』は、私の地元である大分県津久見市をモデルに、密な人間関係が残る過疎の町で暮らす人々を描きます。物語の中心となるのは、江戸時代から続く祭りを「今年も続けるのか」という議論です。災害の影響、宗教上女性の祭りへの参加の是非など、価値観が目まぐるしく変化する現代、先達たちがつないできたものを継承することは容易ではありません。
いま私たちが進んでいる方向は正しいのか。社会通念や情勢は多数派によってつくられます。多数派がつくる「正しさ」に身を任せ流されるのではなく、その中で人間らしくどう生きるか、この作品を通して考えていきたいです。

【あらすじ】
過疎化が進み、だいぶ寂れたとある町のはずれ。米農家の西嶋寛治(小杉勇二)には一男一女があり、孫にも恵まれた。しかし、妻を亡くして以降、いまは独りで暮らしている。この土地の祭では棒術や獅子舞を寺と神社に奉納する慣習があるが、三百年以上続くこの祭も近年の自然災害や担い手不足により存続が危ぶまれていた。棒術の師範でもある西嶋は祭を守り続けるために奔走する。地元の幼馴染・川村幸子(樫山文枝)はそんな西嶋の祭への情熱や地域の人々への献身に触れ、次第に彼の真意に近づいていくのだった……

公演情報

劇団民藝『証』

劇団民藝『証』
作・演出◇中津留章仁
出演◇樫山文枝 桜井明美 中地美佐子 小林勇二 みやざこ夏穂 他

9/27〜10/6◎紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA