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株式会社えんぶ が隔月で発行している演劇専門誌「えんぶ」から飛び出した新鮮な情報をお届け。
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(雑誌『演劇ぶっく』は2016年9月より改題し、『えんぶ』となりました。)
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「えんぶ12月号」注目記事先だし ピックアップ!【全文公開】2Shoulderpads『GARAXY TRAIN 銀河鉄道の夜』菜月チョビ・丸尾丸一郎・徳田皓己 インタビュー

丸尾丸一郎・菜月チョビ・徳田皓己

待望の日本凱旋公演! 「新しい扉が開く作品」に

2025年の〝エディンバラ・フェスティバル・フリンジ〟、2026年の〝イギリス・ブライトン・フリンジ〟、そしてロンドンでの公演で、全英を熱狂させた 2 Shoulderpads『GALAXY TRAIN―銀河鉄道の夜―』。エディンバラの空気をそのままに、ついに東京・大阪での凱旋公演が決定した。イギリスでの熱狂を受けての凱旋公演への想いを、脚本の丸尾丸一郎、英語台本・演出の菜月チョビ、そして日本公演から新たに参加する徳田皓己に聞いた。

(このインタビューは雑誌「えんぶ」2026年12月号より転載)

「死んだ人と宇宙を旅する」は日本独自の世界観

──2枚の肩パットのみをまとった俳優たちが肉体と想像力を武器に物語を紡ぎ上げる2 Shoulderpads、通称ショルパ!!。イギリス・エディンバラでは、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を原作とした音楽劇を上演しました。

菜月 世界での上演を考えたときにも、やっぱりこれだ、と。根底に流れる宮沢賢治のしっとりとした、日本ならではの哀愁や死生観、ピュアな気持ちを、英語でも伝えられたらすごくかっこいいことだと思ったんです。一番シンプルで、でも広がりのある物語なので、この作品を選びました。
丸尾 この『銀河鉄道の夜』の電車に乗って宇宙を旅するというスケール感や表現の幅は、ショルパ!!と親和性が高かったのかなという気がしています。「死んだ人と宇宙を旅する」という世界観は、海外の方には馴染みがないそうです。そういう意味でも、その日本オリジナルの世界観を持ったこの作品を海外で上演することにはすごく意味があったのではないかと、改めて気付きました。

──今回は、その作品の日本凱旋公演になりますが、徳田さんは初めての参加ですね。

徳田 僕はオーディションを受け、参加させていただくことになりました。これまで2.5次元舞台に多く出演してきました。2.5次元舞台ですとキャラクターがまずあって、お客さんに楽しんでいただくという作品なわけですが、今回は、キャストそれぞれの個性や、体を究極に使って表現することになるので、その点にやりがいを感じますし、それだけに伝わるものも大きいと感じています。海外公演でこれだけの成功を収めている作品なので、日本で滑るわけにはいかない。皆さんからさまざまなものを受け取りながらも、自分の個性を出し、海外公演よりもブラッシュアップしたものをお見せできたらと思います。

──本作に参加することは、ビジュアル面でも、自分を見せる芝居をしなくてはいけないという意味でも、なかなか勇気のいる一歩だったのではないですか?

徳田 役者である以上、自分を見せるというのは、一番重要なことの一つだと僕は思います。このオーディションを受けたときは、「徳田皓己としての個性とは何か」という壁にぶつかっている時期でした。その個性が見つかるかもしれないという期待もありましたし、これほど面白い作品に「出ない」という選択肢は僕にはなかったです。面白い作品ならば、身を捧げるのが役者だと思っているので。ただ、実際に稽古がスタートしたら、こんなにもきついんだと日々、感じています(笑)。
菜月 オーディションで初めてお会いしたときに、事務所の人に行けと言われてきたんだろうなと思っていたんです(笑)。でも、オーディションの数時間で、どんどんキラキラしていって、こちらからの言葉を理解して、吸収していっているのが分かったので、この人はショルダーパッズをやる人だ! と確信しました。裸だからということではなく、この作品の持つ志にワクワクして取り組んでくれていると感じたので、すぐに信頼できました。
丸尾 稽古が始まって2週間くらいですが、とっくん(徳田)の印象が全然変わりましたよね。最初は線が細いイメージでしたが、今は力強いし、高いところを目指そうとしてくれているのが分かります。もちろんまだ課題はありますが、それをとっくんが超えたときに、〝ネオとっくん〟になって、とんでもない演劇モンスターが生まれるかもしれないと思います。

英語と日本語が混ざった オリジナル言語で上演

──イギリスでは日本語と英語が混ざった言語でセリフを話していましたが、今回の日本公演でも同様ですか?

菜月 イギリス同様、英語と日本語が混ざったオリジナル言語で上演します。英語が7割、日本語が3割のイメージで作ったのですが、英語が分からない人が観ても、単語をいくつか拾うだけでストーリーは分かると思いますし、感情も伝わると思います。英語が苦手な人も絶対に楽しめます。

──改めて日本公演に向けた意気込みをお願いします。

丸尾 海外公演に挑戦して良かったなと思うのは、とにかく芝居を楽しむことを日本より身近に感じてくださっている人たちを知れたことです。今回の日本公演では、アートワーカーチケットも用意しています。この作品が、芝居を楽しめる文化がもっと身近になるための1本になればと思います。
菜月 イギリスと日本の違いを感じたのは、キャストやカンパニーの大きさではなく、自分の直感を信じて観たい作品を探す環境が整っているということでした。今、日本だといろいろなものの値段が上がっていて、なかなか冒険をすることもできません。ぜひ、面白いものを見つける楽しさを味わってほしいです。絶対に新しい扉が開くと思います。
徳田 SNSなどをご覧になって、「裸だ」と思って壁を作ってほしくないですね。決して下品なものではなく、めちゃくちゃ真摯に芝居をしています。僕たちはきちんと芝居に向き合って、楽しんでもらいたいと思って作っています。今、僕たちができる全力をぶつけていくことが大事なのかなと思っています。

インタビュー◇嶋田真己 撮影◇松山仁

プロフィール

まるおまるいちろう○大阪府出身。劇作家・演出家・俳優。2000年、劇団鹿殺しを旗揚げ。11年『スーパースター』で第55回岸田國士戯曲賞最終候補作にノミネート。最近の作品は、OFFICE SHIKA×新宿シアタートップス『9階団地のスーパースター』(24年 出演・演出・脚本)、OFFICE SHIKA CHILDHOOD『クマのプーとアクマのゾゾ』(25年 出演・演出・脚本)。

なつきちょび○福岡県出身。演出家・俳優。2000年、劇団鹿殺しを旗揚げ。全作品に演出・出演。13年〜14年、文化庁 新進芸術家海外派遣制度でカナダ留学。23年、外部作品の歌劇『桜蘭高校ホスト部』を演出。24年、企画・演出する新シリーズ「海外児童文学シリーズ」を立ち上げ、第1弾音楽劇『姉さんは、暖炉の上の、壺の中』上演。

とくだこうき○神奈川県出身。俳優。最近の出演作品は、新ミュージカル『スタミュ-高校星歌劇-』(26年)、松田優作作・オフィス作監修舞台『真夜中に挽歌』(25年 主演)、特攻隊ミュージカル『流れる雲よ~令和六年より愛をこめて~』(24年 主演)、劇団『ハイキュー!!』(23年)など。

公演情報

CUBE GLOBAL STAGE PRESENTS
2Shoulderpads
『GALAXY TRAIN -銀河鉄道の夜-』

原作◇宮沢賢治『銀河鉄道の夜』(北村想 作「想稿銀河鉄道の夜」からの⼀部引⽤あり)脚本◇丸尾丸⼀郎 英語台本・演出◇菜⽉チョビ 出演◇菜月チョビ/笠松遥未/川平花(トリプルキャスト)、丸尾丸一郎 島田惇平/松浦司(ダブルキャスト)橘輝 谷山知宏/ATSUSHI/千葉一磨(トリプルキャスト)浅野康之/伊藤奨/徳田皓己/金平武蔵(クアトロキャスト)
11/11〜15◎東京公演 CBGKシブゲキ!!、11/18〜20◎大阪公演 ABCホール、11/25〜29◎東京凱旋公演 CBGKシブゲキ!!

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