タクフェス第11弾『晩餐』公演レポート

タクフェス11弾公演として各地で好評を博した『晩餐』が最終地である東京・サンシャイン劇場で12月8日より開幕した。(17日まで)

恒例の前説は宅間孝行と大藪岳が登場。劇中やライブタイムに撮影OKの場もあるためスマホは機内モードを推奨する。宅間は「これがタクフェスのお祭り騒ぎ」といい、観劇の記念に是非撮って欲しいとアピールした。演劇に馴染みのない人にも親しみやすいサービスと独自のスタイルを追求している。他に今回は大型スクリーンでの映像があることや、タクフェス史上最もお金のかかったセットである二階建てシェアハウスの紹介をした。前説は開演20分前くらいから出演者が語るので早めに行ってフルに楽しみたい。

物語は東京・井の頭公園間近のシェアハウス「イノヘッド」を舞台に、未来から幼い頃に亡くした母に会いにタイムマシンでやって来たおっさんを中心に巻き起こる究極の愛を描く。
途中からの参加とは思わせない安定感で男の苦悩を見せる主演の永井大、夫婦漫才風味の新境地を開いた入山杏奈、キーパーソンの天才少女を見事に演じた森迫永依、複雑な感情を表現しつつ時流に合わせた小ネタも冴える宅間孝行など。Wキャストの高柳明音の演技も楽しみ。個性豊かなキャラクターがそれぞれにどのような決断をするのかが見どころ。演劇初心者もベテランファンも笑って泣けるタクフェスの真骨頂を味わって欲しい。

初日に先駆けた公開ゲネプロの取材会で、出演者全員が意気込みを語った。

【コメント】

宅間孝行:高槻耕太郎役 
ツアーでずっと周って東京が最後なんですけど、この新しい『晩餐』を是非ともたくさんの方にご覧いただきたいです。皆様どうぞ宜しくお願いいたします。

永井大:高槻純二役
11月16日から大阪公演に入りまして、そこから参加させていただくという形で東京公演12月17日まで必死にやらせていただきたいと思っております。

入山杏奈:山科舞子役 (Wキャスト)
今回の『晩餐』という作品は10年ぶりの再演で、私たちも過去の『晩餐』を超えられるくらいの作品を作ろうという意気込みで頑張っています。観た後に温かい気持ちになれる作品ですし、入山杏奈個人としてはAKB48を卒業して恋愛を解禁しているわけで、入山杏奈はこんな恋愛してるんじゃないかなみたいな姿が見られるんじゃないかと思います。楽しみにしていてください。

高柳明音:山科舞子役 (Wキャスト)
Wキャストとしてヒロイン役を務めさせていただいております。今日は杏奈ちゃんの担当でしたが、私は東京公演は3回公演しか無いので始まったら一瞬で終わってしまいます。杏奈ちゃんの舞子と全然違うのでどちらも観ていただけるとより楽しめると思います。私の舞子ちゃんは愛知県名古屋市生まれで名古屋弁をバリバリ使った舞子ちゃんになっています。私もSKE48を卒業して恋愛を解禁したので明音ちゃんはこういう恋愛をしているんじゃないかなと思ってもらえるかなと思います。どっちも一人の人と恋愛してるかもしれません(笑)。

加藤貴子:高槻氷見子役
私はちょうど10年前この舞台を生で観ています。すごく良い作品で帰りに「別れの予感」を口ずさみながら姉と一緒に電車に乗ったのを覚えています。その舞台に今立てているというのは本当に幸せなことだなと思っています。一つひとつこれから11ステージ、丁寧に舞台に立っていきたいです。

森迫永依:中野たま役
この『晩餐』はいろんな形の愛が詰まっている作品です。家族に対する愛とか、恋人、友達、隣人に対する愛が本当に詰まっていて、何回見ても新しい愛の形に気づける、心が温かくなる作品だと思っています。
この前の名古屋公演で全体の折り返しとなり残り11公演で、終わってもいないのにゴールが見えていてものすごく寂しい気持ちです。残り公演一つひとつ噛み締めながら皆と一緒に最後まで走り抜けたいです。

浜谷健司:常滑さん役
管理人の常滑ヨシオと申します。台本の役名は常滑だけですが、名刺を作る時に小道具さんから下の名前を聞かれてヨシオと答えました。10年前の『晩餐』と比べて一番変わっているのは常滑さんかな。全く違うキャラクターで前半滑り倒しているわけですけれども、素晴らしい作品なので観に来て欲しいです。私個人としては豪快にスベるところを皆さんにアピールしたいです。ゲネプロ用でテレビに出ようとしてじゃなくて本気でやってスベってます。それだけは勘違いしないでいただきたいなと思います(笑)。

広田亮平:大牟田くん役
9月頭から稽古が始まって暑かったのに外がもうこんなに寒くなってそれほど皆と一緒に長い時間を過ごしているんだなと噛み締めています。各地で美味しいものを食べたり、お客さんにあたたかいパワーをもらって、これから始まる最後の地・東京で精一杯頑張ります。

大薮丘:登別くん役 
この作品がすごく好きで、皆さんに知ってほしい作品です。飯能から始まっていろいろあってキャストが変わったりもして、この公演が本当に出来るのか出来ないのかという不安もありながら、今こうやって無事に立てていることがすごく幸せです。新生のメンバーで出来たことを感謝しています。

櫻井佑樹(劇団EXILE) :三条弥彦役
僕自身、地方公演というものが初めてで、地方で板の上に立ってワクワクしました。地方に行くたびに温かいお客様がいてくださってお芝居しやすくて、とにかく楽しい飯能、仙台、札幌、名古屋、大阪でした。こうして東京に帰ってこられて、大千穐楽まで僕らもブラッシュアップしていきながら頑張っていきます。
僕自身はとにかくこのカンパニーの皆さんが大好きで東京に戻ってきたのは嬉しいですが終わりが近づいているのかなと考えて、もう寂しいです。残りわずかですが1公演を大事にお客様に楽しんでもらえるように全力で頑張っていきます。

中野恵那:江田島安芸役
『晩餐』は宅間さんがおっしゃるように最高傑作で、オーディションで江田島安芸の役が出来ることに決まった時には舞台やお芝居の経験がなくて不安な気持ちでいっぱいでした。こうして東京公演を無事に迎えることができて本当に嬉しく思っております。
タクフェスに出て、お客様と一緒に作る舞台というものを改めて感じさせてもらい、舞台って本当にこんなに素敵なものなんだと1公演1公演が終わるたびに思っております。素敵なキャスト、スタッフの皆さんと一緒に出来て最高です。お芝居をよく出来るように残りの公演を頑張ります。

菅原ブリタニー:ナタリー役
いろいろな家族の形が世の中にはあるのですが、この作品を観ると自分の家族をもうちょっと大切にしたいとか、会っていない親戚に会おうとか、本当にすごく温かい気持ちになります。この作品で私は出てくるたびに結構お騒がせキャラなんですが、素敵な作品のスパイスになれるよう最後まで全力で頑張っていきます。

【公演情報】
タクフェス第11弾『晩餐』
作・演出:宅間孝行
出演:永井大 入山杏奈 高柳明音/森迫永依 浜谷健司/広田亮平 大薮丘 櫻井佑樹(劇団EXILE)  中野恵那 菅原ブリタニー/加藤貴子/宅間孝行
●12/8~16◎東京公演 サンシャイン劇場
〈公式サイト〉 http://takufes.jp/bansan2023/
〈公式X〉 @TAKU_FES_JAPAN

【取材・文/佐藤栄子 舞台写真/岩田えり、友澤綾乃】

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