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(雑誌『演劇ぶっく』は2016年9月より改題し、『えんぶ』となりました。)
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庭劇団ペニノ 新作時代劇『埋火』をKAATで上演!

庭劇団ペニノは、タニノクロウ作・演出による新作時代劇『埋火(うずみび)』を、11月12日〜15日に、KAAT 神奈川芸術劇場大スタジオにて上演する。本作は庭劇団ペニノが、『蛸入道 忘却ノ儀』以来、8年ぶりに発表する新作で、2026年春から夏にかけて香港、ウィーン、アテネで上演を重ね、このたび国内公演を行うことになった。

《企画意図》
本作は、視覚障害を持つ俳優との創作を通じて、“触れること”を軸とした新しい演劇表現の可能性に挑む作品です。
視覚に依存しない身体の感受性、空間を音と気配で読む感覚、言葉ではなく“手”で伝える技術と想い。そうした、目に見えないコミュニケーションが舞台上で丁寧に編まれていきます。
物語の中心にあるのは、かつて暴力によって傷ついたひとりの若い女性が、「触れること=人とつながること」を再び選び直すまでの過程です。そしてその傍らにいるのが、盲目でありながら他者の痛みを誰より深く感じ取る、老いた按摩師の女性です。本作は、単なる“障害を扱う物語”ではありません。障害を持つ身体だからこそ見える風景、持ちうる感覚の豊かさを、舞台の構造そのものに織り込みながら、観る者の“感覚”そのものを揺さぶる試みです。
同時にこの作品は、社会の中で日常的に“見えなくされている”ハンディキャップの存在と、それを芸術の現場においてどう“ともに立ち上げるか”という問いに対する、私たちのひとつの実践でもあります。
ハンディキャップのある俳優が、慈しみ、怒り、葛藤、赦しを全身で演じるとき、それは“社会的挑戦”ではなく、“人間の深度”として観客に届くはずです。
この作品は、誰もが持つ「癒えない痛み」に触れ、それでも「触れ合おうとする希望」を描きます。

【あらすじ】
江戸時代後期の山あいにある村。
盲目の女按摩師いくは、夫・万吉とともに、静かな日常を送っている。
言葉は少なく、音と気配でつながれた老夫婦の生活。
その暮らしは、慎ましくも豊かな感覚の世界が息づいている。
ある夜、若い盲目の女性・沙夜が訪ねてくる…。

舞台は、天保11 年(1840 年)の山間にある一軒家。そこに暮らす盲目の按摩師と、家を訪れる人々のあいだに隠されていた記憶と欲望が、ある一夜を境に静かに姿を現していく。視覚障害のある俳優2名を含む出演者たちとともに創作し「見ること/見えないこと」を超えて、人間の感覚、暴力、自由、そして善悪の揺らぎを描く作品となっている。
緻密に構築された舞台空間と、俳優の身体、音、光、匂いまでを織り込んだ庭劇団ペニノ独自の表現によって、江戸時代の闇と、そこに生きる人々の息遣いを立ち上げる。

【公演情報】
庭劇団ペニノ『埋火(うずみび)』
作・演出:タニノクロウ
出演:緒方 晋 かわいいねこ 柴田鷹雄 関場理生 百元夏繪(五十音順)
ナレーション:谷川美枝
●11/12〜15◎KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ 
〈チケット取扱い〉チケットかながわ 0570-015-415(10:00~18:00)
https://www.kaat.jp
〈劇団公式サイト〉http://niwagekidan.org/
〈公式X〉@niwagekidan
 

【舞台写真/No Limits and photographer Patrick Wai】