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(雑誌『演劇ぶっく』は2016年9月より改題し、『えんぶ』となりました。)
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白井晃演出・草彅剛主演・舞台『シッダールタ』開幕!

草彅剛の主演で、劇作は長田育恵、演出は白井晃、三宅純の音楽という舞台『シッダールタ』が、11月15日に世田谷パブリックシアターにて幕を開けた。(12月27日まで)

本作はノーベル文学賞受賞作家であるドイツの作家ヘルマン・ヘッセの最高傑作「シッダールタ」の舞台化で、「人にとって最大の謎は自分が自分自身であるということ」をテーマに描かれる。ヘルマン・ヘッセは、20世紀前半の激動のヨーロッパを生きた作家であり2つの世界大戦に衝撃を受け、インドを訪れたことをきっかけに東洋思想と出会い、自我を探求し思索を深め、古代インドを舞台に宗教家が悟りに至るまでの姿を「シッダールタ」に描いた。

シッダールタには草彅剛、シッダールタの生涯の友となるゴーヴィンダは杉野遥亮、シッダールタと深い関係で結ばれるカマラーに瀧内公美。
また男の友人デーミアンに鈴木仁。シッダールタの息子に中沢元紀。シッダールタの父に松澤一之。シッダールタに商売を教える商人のカーマスワーミに有川マコト。古代インドの大河の渡し守ヴァズデーヴァにノゾエ征爾。
そして池岡亮介、山本直寛、斉藤悠、ワタナベケイスケ、中山義紘ら実力派俳優たちが集結。更に唯一無二の振付を体現していくダンサーたちが加わり、壮大な『シッダールタ』の世界を白井晃が立ち上げている。

《ストーリー》
ひとりの男(草彅剛)が、世界の混沌の中で自身を見失い佇んでいる。友人のデーミアン(鈴木仁)は行動を促すが、彼は歩き出す道を見出せない。同僚のエヴァ(瀧内公美)の支えを受けながら思索の森に足を踏み入れ、やがて彼はシッダールタとなる。
古代インドに生まれたシッダールタ(草彅剛)は、最高位のバラモン階級の子として生きている。その生活に疑問を抱き、より深い叡智を求めて、家を飛び出す。シッダールタについてきたのは、彼に魅了されている青年ゴーヴィンダ(杉野遥亮)ただひとりだった。
しかしシッダールタは、修行の意味に疑問を抱き、修行の道を突き進むゴーヴィンダとも袂を分かち、俗世に下野する。やがてシッダールタは、美貌と知性と教養で確固たる地位を築いた高級娼婦・カマラー(瀧内公美)と出会い、性愛による快楽を体験する。さらには商売で富を得ることで、所有欲を満たす経験を覚えるが、それでも本質が満たされることはなく苦悩する。やがて彼は川で渡し守のヴァズデーヴァ(ノゾエ征爾)と出会い、彼の世界観に導かれていく。川の流れの中、シッダールタは別れたカマラー、自らの息子(中沢元紀)、かつて袂を分かったゴーヴィンダらと再会を果たし、自らにさらに深く問いかける。
出会いと別れを繰り返し、この世界に絶望し、人生に迷っていたシッダールタが、悟りの境地にたどり着いた時に見えた景色とは―。その音とは―。

【コメント】
白井晃(演出)
100年前のヘルマン・ヘッセの小説「シッダールタ」を現代社会を投影した作品にしたいと言う思いでここまで創作してきました。主人公・シッダールタは、今を生きる私たちの姿そのものだと思います。草彅さんの驚異的な集中力から生まれる表現は、私たちの心を捉えて離さない力強さに満ちています。この作品に関わったすべての俳優、ダンサーの献身的な努力により、想像力をかき立てる舞台芸術ならではの作品になったと確信しています。この混沌とした世界の中で私たちはどう生きていけば良いのか。草彅さん演じるシッダールタの静かなる叫びに耳をすませていただけると幸いです。

長田育恵(作)
ヘルマン・ヘッセの原作と向き合い、白井晃さんから炎を受け取り、作劇に挑みました。舞台『シッダールタ』、いよいよ開幕いたします。100年前に書かれたこの物語は、人間の普遍的な悩みに満ち、現代の苦悩をも内包しています。だからこそ今、シッダールタが語るひとつひとつの言葉が、私たちの心を照らすのです。
演劇が果たすべき究極の役目は、人が生きていく上で核心となるような、シンプルで、強く、美しいものを手渡すこと。本作は、最高の座組で、その至高に挑みます。
草彅さん演じるシッダールタの旅――その果てを、共に見つめていただきたいです。

草彅剛
未知なる世界の扉が今まさに僕の心で開こうとしています。
皆様が劇場に来てくれた瞬間にコンプリートされると思います。
この何にも変えられない感覚だけど、もともと私たちが持っていて知っている感覚。
是非皆さんと一緒に深く感じ合いましょう。
あとは楽しむだけです!

杉野遥亮
遂に初日を迎えるのだな。と、感慨深い気持ちです。
ほんとうに素敵な芸術になっていると思うので、期待してほしいですし、僕自身も期待しています。
舞台シッダールタ!よろしくお願いします!

瀧内公美
無事、初日を迎えられることを嬉しく思っております。
“自我の旅”という壮大なテーマを掲げたこの作品が手元に届いたとき、未知の旅路を歩み始めようとしていた私にとって、希望の光のように感じたことを覚えています。
白井さんにとって、創作の原点となるこの作品に携わり、共に重ねてきた創作の時間は、何にも代えがたい経験でした。
素晴らしいスタッフ・キャストの皆さま、そして愛に満ちた日々を与えてくださった白井さんとともに、今日から新たな一歩を踏み出します。
皆さまの心に残るひとときをお届けできるよう、心を込めて演じてまいります。

鈴木 仁
濃密で贅沢な稽古期間を経て、いよいよ初日を迎えます。
舞台に立つという久しぶりの感覚。
どのように声が響いているのかなど、舞台特有の不安もありますが、自分を落ち着かせて、迎えたいです。
世田谷パブリックシアターに立つのは初めましてですが、この素晴らしい劇場でどのような雰囲気になるのか、非常に楽しみです。  
デーミアンは一人生きる時代が違うのですが、パワーは持ちつつ毛色の違う熱量を出していけたらと思います。
シッダールタ、男の道筋をしっかりと作り、見届け、この物語を深く、そして広い世界と結びつける役割を観てくださる方に受け取ってもらえるよう挑みます。
役一人一人の登場する意味を感じながら、シッダールタの導く先を一緒に見届けてもらえたらと思います。

中沢元紀
本番初日が近づき、いよいよ始まるのか、始まってしまうのかと楽しみと緊張が入り混じっています。
初めて立つ舞台。お客様が入った劇場の景色や熱気、呼吸全てを全身で感じお芝居で応えたい気持ちです。
シッダールタが古代インドの世界を旅し、悟りの境地に到達するまでの中で現代にも通ずるものがあるとおもいます。
皆様もシッダールタと共に旅をしながら、何か感じるものがあれば嬉しいです。
シッダールタの世界にぜひ没入してください。

松澤一之
世界が不安定な今こそ観て欲しい舞台です。
劇場でお待ちしております。

有川マコト
『シッダールタ』というお芝居は『出会いの物語』だと思っています。
人と人との出会い、そして別れ。私達の日々はその繰り返しです。このカンパニーとの出会いに感謝し、このカンパニーでお客様と出会えることを、何より幸せに思います。

ノゾエ征爾
これだけグルグルと幾重にもトライを重ねたのだから、厚み、深みはもうかなりのものかと思いきや、劇場のセットに入って、いやまだまだ無限でした。ここにいられることの幸せを噛み締めつつも、ああ、客席から観たかった・・!是非でございます。

【公演情報】
舞台『シッダールタ』
原作:ヘルマン・ヘッセ「シッダールタ」「デーミアン」(光文社 酒寄進一訳)
作:長田育恵
演出:白井 晃
音楽:三宅 純
出演:
草彅 剛、杉野遥亮、瀧内公美
鈴木 仁、中沢元紀、池岡亮介、山本直寛、斉藤 悠、ワタナベケイスケ、中山義紘
柴 一平、東海林靖志、鈴木明倫、渡辺はるか、仁田晶凱、林田海里、タマラ、河村アズリ
松澤一之、有川マコト、ノゾエ征爾 
●11/15〜12/27◎東京公演 世田谷パブリックシアター
●2026/1/10~18◎兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホー
〈公式サイト〉https://setagaya-pt.jp/stage/25224/
 
 【舞台撮影:細野晋司】

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