9PROJECTは、つかこうへい原作による『かけおち』を、11月5日~8日に上野ストアハウスにて上演する。

つかこうへいに師事したメンバーらによって結成された9PROJECTは、これまでも、70~80年代の初期のつかこうへい作品を多数上演してきた。今回の第25回公演では、1983年にNHK「銀河テレビ小説」枠で放送された「つかこうへいのかけおち’83」を舞台化して上演する。
熱く激しく愛してくれる非の打ち所のない男と、のらりくらりとしているが故に気楽で落ち着くダメ男。対照的な二人の間で揺れながら、よりドラマチックな人生を求め、だれにも反対されていないのに「かけおち」を決行する女…。一見、滑稽に見えながらも必死に人生を生き抜こうとする人々の姿を描く。
脚本・演出は渡辺和徳で、北区つかこうへい劇団に入団後、つかこうへいに文才を認められ、脚本家・演出家として数多くの舞台を手がけている。出演者は、北区つかこうへい劇団出身の高野愛、劇団イン・ノートの芝原れいちと中川大喜、さらに新澤明日、玉一祐樹美とパワフルなメンバーが揃った。
渡辺和徳(演出)からのメッセージ

今作の原作「かけおち ’83」は、1983年にNHKで放映されたTVドラマです。しかしこれが曲者で、ドラマというよりも舞台中継を見ているような…いかにも「つかさんが口立てで作りました!」という感じが満載の作品になっています。ですので、原作を舞台化するにあたっても、全体の構成こそコンパクトにまとめましたが、台詞はほとんどがドラマそのままです。ドラマが好きだった方なら、見れば「ああ、あのシーン!」と思い出してもらえること、間違いありません。
つかこうへい作品というと、「熱い」「激しい」といったイメージがつきものですが、ドラマが放映されたのは、つかさんが演劇活動を休止していた時期…ということで、肩の力が抜けたような、コメディ色の強い作品です。とはいえ、そこは“つかこうへい”です。笑いながら見ていたかと思えば、気がつけば感情の海に飲み込まれるような胸打つ台詞の数々は、さすがと思わされます。10年ぶりの再演となる今回は、初演版をさらにブラッシュアップし、現代を生きる私たちにとっての励みとなるような、そんな作品にしていきたいと考えています。
つかこうへい独特の笑いとペーソスに溢れた、毎日を精一杯生きる“普通の人々”へ向けた人生賛歌をお楽しみください!
《あらすじ》
「あたしたち、かけおちしてんだから! テンションあがってんだから!」
大人になりきれない青年・ヤスオは、婚約者のセツ子の家に居候中。働きもせず、ブラブラするだけの毎日である。代々女系家族の北条家では、ダメ男を養子にもらって、家も会社も女が取り仕切ると決まっているのだ。
だが、結婚を間近に控えたある日、セツ子に見合い話が転がり込んでくる。相手は貿易会社を営み、年商三十億の実業家。しかも十五年セツ子を想い続けていたという。見合い相手に心を奪われながらも、ヤスオを捨てられないセツ子は、ヤスオにかけおちを持ちかける。
「さっ、奪ってよ。あたしをどこかへさらってよ!」
夜汽車に乗って向かう先は、恋の町・京都。だれにも反対されていない二人の、人生を賭けた“かけおち”が始まった!

公演情報

9PROJECT『かけおち』
原作◇つかこうへい
脚本・演出◇渡辺和徳
出演◇高野愛 芝原れいち 新澤明日 玉一祐樹美 中川大喜
11/5〜8◎上野ストアハウス
https://www.9-project.net/vol25/





