「タニノクロウ×オール富山」の新作『 ニューマドンナ』 上演決定!
「タニノクロウ×オール富山」の第3弾として、現在を生きる女性たちの、世代を超えた群像劇『 ニューマドンナ』 が、2024年1月にオーバード・ホール 中ホールにて上演される。
「タニノクロウ×オール富山」とは、劇作家・演出家のタニノクロウが故郷の富山に単身で滞在し、経験不問の一般公募で集まった市民と共に演劇作品をつくりあげるプロジェクト。企画制作を行うオーバード・ホール(富山市民文化事業団)は、劇場や演劇に普段接点のない人を含むさまざまな市民や地域と“つながる”ことをミッションに掲げており、その象徴的なプロジェクトとして、2019 年に第1弾を上演し、好評を博した。そして今回で3回目を迎える。質の高い演劇作品を上演することはもちろんのこと、製作の過程で、富山に暮らす多様な立場のひとや企業・団体とつながり、100年先の富山の未来を見据えて、様々な価値創造に尽力。コロナ禍での制限が緩和された今回、さらに地域に劇場を開き、新たな取り組みを展開していく。
プロジェクト「タニノクロウ×オール富山」の最大の特徴は、素人の市民がつくりあげる緻密な舞台美術。素人がつくりあげたとは思えない精巧な舞台美術は、第1弾・第2弾ともに観客や演劇関係者を大いに驚かせた。第3弾では、現役高校生から70 代まで年齢も職業も異なる35名の美術スタッフが集まった。演劇ファンだけではなく観劇経験ゼロの参加者も多く、また舞台人を目指しているから/DIY DIYが好きだから/新しい友達が欲しいから/ただ何となく…と動機も様々。バックグラウンドも定年退職者、新聞配達員、経営者、フリーター、専業主婦、画家、高校・大学生と多様で、同じ富山に暮らしていても決して交わらないだろう人と人が出会い交流し、お互いできること/できないことを補い合い・生かし合いながら、ともに約3カ月半で完成を目指す。製作は主に土日祝日に行われ、ゆるい自由参加・無報酬を前提とし、10 月からコツコツ製作が続いている。今回は、これまで2度「オール富山」の製作経験がある市民スタッフが初めてリーダーとなり、美術家・稲田美智子によるリアルなセットを立ち上げる。
待望の新作は、タニノが初めて描いた「女性たちの群像劇」。第1弾、第2弾ではタニノの既成戯曲の富山版を上演して好評を得たが、第3弾『ニューマドンナ』では、いよいよ待望の新作で、タニノが自身にとって初となる「女性たちの群像劇」を書き下ろした。2つの空間で生きる女性たちの姿から浮かび上がる、現代社会の孤独や葛藤。時代を鋭く捉えるタニノが、力強く生きる女性たちの姿を鮮やかに描き出す。
出演者は、舞台や映像で幅広く活躍する島田桃依、タニノ作品に数多く出演する坂井初音、富山出身で第1弾にも出演した瀬戸ゆりか、タニノが信頼する3名のメインキャストが顔をそろえている。加えてオーディションでは個性あふれる俳優たちが決定。富山で活躍する俳優陣に加え、アイドル、モデル、舞踊家、舞台未経験者まで、「オール富山」らしさ溢れる個性的なキャストにも注目したい。
《『ニューマドンナ』あらすじ》
小さな町の歓楽街にあるスナック「マドンナ」は、ママの桃子とチーママの琴音を慕って常連客で賑わう。
一方、その街の片隅にあるアパートでは、ライブ配信サービスで生きる女性ユカが暮らしている。 二つの異なる空間から描き出す、現代を生きる女性たちの物語。
繰り返される毎日は永遠なのか、それとも…。
【コメント】
タニノクロウ
登場人物に女性が多いけれど、女性を描いたわけではありません。
人が何かを隠したり、逆に何かを曝け出して生きる様を描きたいと思いました。
意図的にそうしたり、意図せずこぼれ落ちたり、誰かにそうされたりして。
これは恥じらいながらも前向きに生きる人たちの物語です。
【公演情報】
オーバード・ホール 中ホール開館記念
AUBADE HALL Produce タニノクロウ×オール富山 3rd Stage
『ニューマドンナ』
作・演出:タニノクロウ
美術:稲田美智子
出演:島田桃依 坂井初音 瀬戸ゆりか
日向みさき 松本愛 橋本瑞穂 広浜巳央 ニシムラヤスコ 金澤一彦
西島秀樹 中尾槙一/阿閉三興(ダブルキャスト)
声の出演:犬神小次郎、西島秀樹
●2024/1/25〜28◎オーバード・ホール 中ホール (富山県富山市)
〈料金〉一般4,000円 U-25:2,500円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
〈一般発売日〉20232023 年11 月19 日(日)~
〈公演サイト〉https://www.aubade.or.jp/new_event/mid_hall/new_madonna/
〈オーバード・ホール公式サイト〉https://www.aubade.or.jp/