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【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.134「ハラハラ」
その日、Q Rコードをかざしてもかざしても、なかなか機械が反応しなかった。タクシーでの精算でのことだ。カメラに映る携帯画面は、車内外の灯りやらなんやらが反射しまくっていて、バーコードがなんとも読み取りにくい感じになっていた。微妙に向きを変え... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.133「うおーきん」
新国立劇場「デカローグ」に参加させていただくにあたり、さて、初台までどう通おうか?といくつかの選択肢がある中で(これまでは基本的に自転車)、今回は俳優での参加ということでセリフ練習も兼ねて、徒歩なんてどうだろうか?と思い、所要時間を検索... -
ノゾエ征爾 潤色・演出、水田航生・朝夏まなと・渡辺いっけい出演『ロボット』上演決定!
チェコの国民的作家・劇作家であるカレル・チャペックが役100年前に発表したSF戯曲の金字塔とも言われる『ロボット』が、この冬、シアタートラムで上演される。 今作の戯曲はおよそ100年前の1920年に、チェコの国民的作家・劇作家であるカレル・チャペック... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.132「ありがとうございました」
小学2年でアメリカから帰ってきた時、一気に日本に近寄らせてくれたのがドクタースランプだった。兄と一緒におしっこちびる勢いで笑い転げたもので、日本最高だぜ!と思ったのをよく覚えている。コミック最終巻を数年遅れでようやく中古で手に入れて(まだ... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.131「言葉のうつろひ。」
またね。この「。」を付けることをマルハラと呼び、一部の若者の間では、句読点は、ちょっとした圧力を感じるものとなっているらしいと聞いて、驚愕したものだ。とは言え、LINEなどの話し言葉の時に限ったことらしい。「またね マル!以上!」のような、... -
えんぶ新春特別企画 “旬”の演劇人に聞きました! 2024年「今年は○×#▲だ!」Vol.5
2024年1月9日に発売された「えんぶ2月号」の新春特別企画を10回に分けて掲載いたします。Vol.5 伊礼彼方(俳優) 今年は「インナーマッスル」だ! 活動し続けるための筋力が年々低下していく感覚がある。そのため、数年前から筋トレ(キャリステニクス)を... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.130「お役立ち2024」
公園で男の子が泣いていた。小学3年くらいだろうか。近くにいた他の子のお母さんが、大丈夫?などと声をかけていた。男の子はどうも鼻血を出しているようで、そのママさんはあたりを見回す。誰かにヘルプを求めている。私は道路を挟んでこっち側にいる。そ... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.129「お選択」
もう今年最後のエッセイとは、信じがたいほどに早い。12月にしてこの異常な暖かさが、より信じられなさに拍車をかけているのかもしれませんが、あれも今年かこれも今年かと思い出していくと、一年ってなかなかにボリューミーである。下半期はずっと身体の... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.128「USJとTDS」
一月の間に、西と東の大テーマパークに行ってきた。初めてのUSJと、15年ぶりの東京ディズニーシーである。もうすぐ5歳の息子はいずれも初となる。 まずはU S J。着いたU S Jの駅でエスカレーターに乗りこむと、とあるカップルがエスカの歩く側の途中... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.127「暗いマッチ」
尊敬してたアーティストから天才と評されて、一瞬だけいい気分になっているノゾエです。「ガラパコスパコス」も、おかげさまで東京公演をなんとか無事に完走できまして、地方公演の真っ最中であります。一発目の京都公演は一人欠けましたが、私が代役も兼...
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