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【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.136「もうしょ」
気温が高いとやはり、人間はボーっとしてしまうらしい。熱波が続いた「太陽の国」ギリシャでは、行き倒れや行方不明者が続出したという。高温で脳がやられて思考判断が鈍ってしまうのが大きな要因とのことで、こんな暑い日に行くべきではないところに、フ... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.135「生成AI」
70代も後半に差し掛かっている我が母親が先日、携帯電話を持ち歩かずに、アップルウォッチ的なものだけでやりくりしていた。電車の改札は腕時計をかざし、LINEなども腕時計にサササッと指を滑らせていた。これが、最近始めたわけでもなく、もう何年も前か... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.134「ハラハラ」
その日、Q Rコードをかざしてもかざしても、なかなか機械が反応しなかった。タクシーでの精算でのことだ。カメラに映る携帯画面は、車内外の灯りやらなんやらが反射しまくっていて、バーコードがなんとも読み取りにくい感じになっていた。微妙に向きを変え... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.133「うおーきん」
新国立劇場「デカローグ」に参加させていただくにあたり、さて、初台までどう通おうか?といくつかの選択肢がある中で(これまでは基本的に自転車)、今回は俳優での参加ということでセリフ練習も兼ねて、徒歩なんてどうだろうか?と思い、所要時間を検索... -
ノゾエ征爾 潤色・演出、水田航生・朝夏まなと・渡辺いっけい出演『ロボット』上演決定!
チェコの国民的作家・劇作家であるカレル・チャペックが役100年前に発表したSF戯曲の金字塔とも言われる『ロボット』が、この冬、シアタートラムで上演される。 今作の戯曲はおよそ100年前の1920年に、チェコの国民的作家・劇作家であるカレル・チャペック... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.132「ありがとうございました」
小学2年でアメリカから帰ってきた時、一気に日本に近寄らせてくれたのがドクタースランプだった。兄と一緒におしっこちびる勢いで笑い転げたもので、日本最高だぜ!と思ったのをよく覚えている。コミック最終巻を数年遅れでようやく中古で手に入れて(まだ... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.131「言葉のうつろひ。」
またね。この「。」を付けることをマルハラと呼び、一部の若者の間では、句読点は、ちょっとした圧力を感じるものとなっているらしいと聞いて、驚愕したものだ。とは言え、LINEなどの話し言葉の時に限ったことらしい。「またね マル!以上!」のような、... -
えんぶ新春特別企画 “旬”の演劇人に聞きました! 2024年「今年は○×#▲だ!」Vol.5
2024年1月9日に発売された「えんぶ2月号」の新春特別企画を10回に分けて掲載いたします。Vol.5 伊礼彼方(俳優) 今年は「インナーマッスル」だ! 活動し続けるための筋力が年々低下していく感覚がある。そのため、数年前から筋トレ(キャリステニクス)を... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.130「お役立ち2024」
公園で男の子が泣いていた。小学3年くらいだろうか。近くにいた他の子のお母さんが、大丈夫?などと声をかけていた。男の子はどうも鼻血を出しているようで、そのママさんはあたりを見回す。誰かにヘルプを求めている。私は道路を挟んでこっち側にいる。そ... -
【ノゾエ征爾の「桜の島の野添酒店」】No.129「お選択」
もう今年最後のエッセイとは、信じがたいほどに早い。12月にしてこの異常な暖かさが、より信じられなさに拍車をかけているのかもしれませんが、あれも今年かこれも今年かと思い出していくと、一年ってなかなかにボリューミーである。下半期はずっと身体の...