舞台『ソーセージ』間もなく開幕!「俳優もアーティスト活動も100%の力で!」阿久根温世インタビュー
シェイクスピアの作品の中で最も短い戯曲『間違いの喜劇』を鈴木勝秀による上演台本・演出で、⼤嶋吾郎のオリジナル音楽に彩られた現代的ドタバタ喜劇として蘇らせる舞台『ソーセージ』が、10月10日より銀座・博品館劇場にて上演される。
本作の主演として、生き別れた家族を探す〝弟アンティフォラス〟を演じるのは、8人組ダンスボーカルユニットICExの阿久根温世。
舞台出演は2回目となる阿久根に、本作に挑む思いを聞いた「えんぶ10月号」のインタビューをご紹介する。
出会いの素晴らしさが描かれている
──こちらの作品に主演が決まったときのお気持ちはいかがでしたか。
前回舞台に出演したときに、めちゃくちゃ楽しかったんですけど、同時に大変さも感じていたので、今回主演のお話をいただいたときに、カンパニーの皆さんを引っ張っていくことが僕にできるのかな、とすごく悩みました。
──悩んだ結果、出演を決意された理由は何でしたか。
脚本を読んでみて、正直難しくてまだ理解できない部分もありますが、生き別れた兄を探す中でたくさんつらいこともあるけれども、出会いの素晴らしさが描かれているところが僕は好きだなと思いました。演出の部分でもすごくワクワクするような仕掛けがあるので、自分が出演してこの作品の魅力を伝えられたらいいな、と思って出演を決めました。
──双子の兄弟の〝弟アンティフォラス〟という役について、どのような印象をお持ちですか。
しっかりしているな、と思いました。僕自身はちょっとおふざけキャラというか、お調子者みたいなところがあるんですけど(笑)、そういう部分があまりなくて、兄アンティフォラスを探すために本気でまっすぐなところとか、自分とは違うなと思う部分もあるので演じる難しさもありますが、それを追求する楽しさもあるので頑張りたいです。
──舞台への出演は今回が2回目ということですが、映像等でも俳優としてのキャリアを着実に積まれています。グループ活動と並行して個人で俳優のお仕事をすることで、プラスになっているなという実感はありますか。
それはすごくあります。俳優としての現場とアーティストとしての現場は、やっぱり違うところがたくさんあって、でも違うからこそ、例えば俳優活動で受け取ったものをアーティスト活動に活かすことができたり、その逆もあったりしますし、そういう意味でもやっていて楽しいですし、両方とも100%の力で本気で向き合えています。
「殻をかぶらない」と伝えてあげたい
──本作には、ICExの八神遼介さんもご出演されます。
心強さはものすごくありますね。多分、メンバーだからこそお芝居についても「ここはこうじゃない?」とか言ってくれる部分もあると思いますし、一緒に行動することが多い役どころでもあるので、すごく楽しみです。お互い「マジで頑張ろうぜ」と話しています。
──八神さんは初舞台とのことなので、舞台経験のある阿久根さんからアドバイスをするとしたら、どんなことをお伝えしたいですか。
一言かけるのであれば「殻をかぶらない」ということですかね。前回の舞台出演のときに、僕はお芝居の経験もなかったので、最初の頃は周囲に対して構えていた部分があり、なかなか殻を破れずにいたんです。でも他のキャストの皆さんとやっていく中で、その殻がだんだん破けてきて…。そこは一番伝えたいなと思いました。
──今回の舞台出演について、ファンの方からはどんな声が届いていますか。
発表されたときから「おめでとう」という言葉をたくさんかけてもらっているので、それが本当に嬉しいです。みんなが思っている以上に最高のものを届けたいな、というのは強く思っていて、みんなが腰を抜かすぐらいのステージをカンパニーの皆さんと一緒に作りたいと思っています。みんなが見たことのない阿久根温世をお見せしますので楽しみにしていてください!
【プロフィール】
あくねはるせ○大阪府出身。 8人組ダンスボーカルユニット ICEx(アイス)として2023年8月にシングル「CANDY」でビクターエンタテインメントよりメジャーデビュー。映画・ドラマ・CMなど幅広く活躍できる俳優を目指して活動中。 出演舞台は、The Smoke Shelterプロデュース#1『ホロウ・サマー・アイル』(22年)。
【公演情報】
舞台『ソーセージ』
-ウィリアム・シェイクスピア『間違いの喜劇より』-
上演台本・演出:鈴木勝秀
音楽:大嶋吾郎
出演:
阿久根温世(ICEx)
八神遼介(ICEx)
芳賀柊斗(Lienel) 近藤駿太(Lienel)
加藤夕夏 しゅはまはるみ/
駒田一/陰山泰
●10/10~27◎博品館劇場
https://www.hakuhinkan.co.jp/theater/archives/event/pr_2024_10_10
【取材・文/久田絢子】