むしろこっちが人生相談したい気持ち満々のコラム、「池谷のぶえの人生相談の館」です。

先月のコラムでは、ヘトヘトの池谷が失礼いたしました。
世田谷パブリックシアタープロデュース「無駄な抵抗」から、無事生還してまいりました。

この作品を立ち上げるのに、通常よりもはるかにたくさんのエネルギーを使いましたが、前川さんが0から文字に起こした物語を、前川さん、スタッフさん、俳優さんたちがそれぞれのセンスと力を駆使して、その座組でしかなし得なかったかたちにしていく、そしてそれらをその場で得た感覚は、お客様の中にしか残らない…なんて刹那で尊いことなのでしょうね。

そんな尊いお芝居の次のお芝居は、日本からみたらブラジル、ブラジルからみたら日本のように真裏側のお芝居です。
とはいえ、地球という星では繋がっているわけで、球体に裏も表もないわけで、きっと表現の世界は地続きなのでしょう。

そんなブラジルでお世話になる方からのご相談です。

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池谷さん、「人生相談の館」(A館)にお招き頂きありがとうございます。そして来年一月にご一緒する舞台「寸劇の館」(B館)もどうぞよろしくお願いします。

相談事というか不安事なのですが、「B館」の作・演出のブルー&スカイ君(ブルー君)ことでちょっと。ぶっちゃけブルー君は私のことを覚えているのでしょうか? もちろん覚えていないわけないのですが、先日も二人で「B館」の稽古をしていた時ふと「あれ、この人、俺のこと誰だか忘れてんじゃね?」と思う瞬間が幾度かありました。もちろん忘れているわけはないはずで、そう感じ取る私に問題があるのはわかっているのですが、彼と二人でいると、そう感じてしまうのです。

恋愛相談みたいな語調になってしまいましたが、今はもう、ブルー君が誰だか知らないおじさんとコントを作っているそういう状況でいいじゃないか! 楽しもう! とさえ思っています。

この意気込みのままクリスマス、大晦日、そして新年、初日と迎えても大丈夫なのでしょうか。ご教授いただけましたら幸いです。

吉増裕士さん(俳優・ナイロン100℃)

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吉増さん、お稽古おつかれさまです。
それも、ブルー先生とのマンツーマン、心からおつかれさまです。

ブルー先生は昔から、「相談相手」という、ブルー先生が心穏やかになれるポジションを必要としています。
今回その役割のターゲットとなったのが、吉増さんなのだと思います。

「相談相手」というポジションになるには、ある程度笑いに対する信頼と、怖くない人、お酒を飲むのに付き合ってくれる人、俺(ブルー先生)の時間に合わせられる人…など、いろいろな必要項目をクリアせねばなりません。
吉増さんはそれぞれパーフェクトだったのでしょう。

ですから、今回の相談相手が吉増さんであることは、100%理解しているとは思うのですが、2人きりで相対した時、「あれ? ここにいるの私じゃなくてもよくね?」という気持ちにさせられる瞬間がありますよね。都合のいい女になっているような感覚です。
「恋愛相談みたいな語調になってしまいましたが、」と、ご相談の中でも書かれていましたが、不安になる場合、稽古というよりも恋愛だと思って対処した方が安心できるかと思います。

「ねえ、本当に私のこと必要なの?」
「ねえ、好きだから呼んだんじゃないの?」
「ねえ、本当に大切だと思ってる?」
「ねえ、このまえああ言ったじゃない。覚えてないの?」
「ねえ、記念日だよ。覚えてないの?」
「ねえ、こういうの辛いんだって、覚えてないの?」
「ねえ、覚えてないの?」
「ねえ、とにかく覚えてないの?」
「ねえ、覚えててよ!!」

そう、先生はとにかく忘れていく生き物なのです。

なので、吉増さんのことはその瞬間100%吉増さんだと覚えたものの、次の瞬間100%忘れている場合があります。
そしてまた、「あ、吉増さんだ」と認識して、また忘れていく…つまり、「今を生きる」「今&生きる」「ブルー&スカイ」という方程式です。

こんな方程式につきあってたら疲れちまいます。
どうか、吉増さんの人生も大切にしてください。
とはいえ、今&生きる先生は、吉&増さんの存在をとても頼もしく感じていると思うので、どうか出来る限りそばにいてあげてください。

なんだか、息子の嫁に向けてのメッセージみたいになってきました。

とにもかくにも、久しぶりの共演を楽しみにしております!

■ラッキー待ち受け

このラッキー待ち受けを、「これは誰ですか?」とブルー&スカイ先生に見せてみてください。「…誰ですか?」と言うかもしれませんが、そうしたらやはり、吉増さんのことを吉増さんだとは認識していない可能性があります。そうなったらもう芝居どころではありません。病院に連れて行きましょう。

吉増裕士さんの今後の予定


テアトロコント special「寸劇の館」
作・演出:ブルー&スカイ
脚本協力:テニスコート

日程:2024年1月23日(火)~28日(日)
会場:ユーロライブ
詳細 →http://eurolive.jp/conte/

「寸劇の館」上演記念 ブルー&スカイ過去作品上映会

作・演出:ブルー&スカイ
日程:2024年1月24日(水)〜26日(金)
会場:ユーロライブ

1月24日(水)14:00開映
上映作品:「この世界から消える魔球」(107分・DVD・2009年 下北沢 ザ・スズナリ 上演)

※池谷のぶえ/粕谷吉洋/喜安浩平/小村裕次郎/高田郁恵/原金太郎/松浦羽伽子/三浦俊輔/安澤千草/吉増裕士 出演作品


1月25日(木)14:00開映
上映作品:「音楽家のベートーベン」(103分・DVD・2013年 こまばアゴラ劇場 上演)

※池谷のぶえ/小村裕次郎/金子岳憲/延増静美/村上寿子/田村健太郎 出演作品


1月26日(金)14:00開映
上映作品:「重要物語」(110分・ブルーレイ・2023年 赤坂レッドシアター 上演)

※池谷のぶえ/大堀こういち/小林歌穂(私立恵比寿中学)/加藤啓/吉田亮/レ・ロマネスクTOBI 出演作品
 

詳細 →http://eurolive.jp/conte/

著者プロフィール

池谷のぶえ
いけたにのぶえ94年より04年の解散まで劇団「猫ニャー」の劇団員として活動。解散後は、ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品、NODA・MAP、蜷川幸雄演出作品など数多くの舞台に出演。

出演情報

【舞台】
テアトロコント special「寸劇の館」
作・演出:ブルー&スカイ
脚本協力:テニスコート
2024年1月23日(火)~28日(日)
会場:ユーロライブ
渋谷コントセンター
eurolive.jp

【舞台公演上映】
「寸劇の館」上演記念 ブルー&スカイ過去作品上映会
2024年1月24日(水)〜26日(金) ユーロライブ
作・演出:ブルー&スカイ
2024年1月24日(水)〜26日(金)
会場:ユーロライブ
1月24日(水)14:00開映
上映作品:「この世界から消える魔球」(107分・DVD・2009年 下北沢 ザ・スズナリ 上演)
※池谷のぶえ/粕谷吉洋/喜安浩平/小村裕次郎/高田郁恵/原金太郎/松浦羽伽子/三浦俊輔/安澤千草/吉増裕士 出演作品
1月25日(木)14:00開映 上映作品:「音楽家のベートーベン」(103分・DVD・2013年 こまばアゴラ劇場 上演)
※池谷のぶえ/小村裕次郎/金子岳憲/延増静美/村上寿子/田村健太郎 出演作品
1月26日(金)14:00開映 上映作品:「重要物語」(110分・ブルーレイ・2023年 赤坂レッドシアター 上演)
※池谷のぶえ/大堀こういち/小林歌穂(私立恵比寿中学)/加藤啓/吉田亮/レ・ロマネスクTOBI 出演作品
http://eurolive.jp/conte/

【テレビ】
日本テレビ系
水曜ドラマ「コタツがない家」#10(最終回)
2023年12月20日(水) 22:00〜23:00
TVer・huluにて見逃し配信あり
ntv.co.jp

【テレビ】
Eテレ アニメ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」
毎週金曜 18:40~ / 再放送 毎週土曜 17:45〜
声:銭天堂の店主・紅子役
https://www.toei-anim.co.jp/tv/zenitendo/

【テレビ】
WOWOWライブ シス・カンパニー公演「帰ってきたマイ・ブラザー」再放送
2024年1月3日(水)22:00〜24:00
(2023年4月 世田谷パブリックシアターにて上演の舞台公演)
wowow.co.jp

【Podcast】
ホワイエ Podcast「池谷のぶえとブルー&スカイのきっとフォーエバー」
毎週金曜日17時より配信
配信アプリ:Podcastアプリ(Apple Podcast、Spotify、amazon music、Google Podcasts、Castbox) https://podcasts.apple.com/jp/channel/%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%82%A8-podcast/id6470627311

【映画】
「うかうかと終焉」(監督・脚本・原作:大田雄史)
公開中
https://ukauka-movie.com

【音楽配信】
「ハナミズキ feat. 一青窈(Cover)」
2004年に発売された一青窈「ハナミズキ」を演技と歌の大魔改造カバー
出演:池崎浩士・池谷のぶえ
脚本:下亜友美・池崎浩士
販売中
https://linkco.re/aUhe6D3u

【コラム】
福岡のエンタメ情報誌 シアタービューフクオカ「めずらしく体調のいい日に」
https://tvf-web.com